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忍殺TRPGリプレイ【ウィー・ガット・ドランクン・ハーツ】前編

邦題:俺たちゃ酔っ払い(We got Dranken Hearts)

ドーモ、三宅つのです。これは、anigr_knpitng=サンのミニセッション/ソロアドシナリオ「ニンジャの酒場」を元にしたリプレイ小説です。ルール通りにしていますのでネタバレにご注意下さい。

今回はシナリオをまず作り、それをプレイするという形になります。つのはこの記事に従ってD6を転がし、こねくり回した結果こうなりました。

今回挑むのは、前に酒場でひどい目に遭った彼女です。余暇や報酬はないので成長していません。二日酔いで寝ていたのでしょう。

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◆マーダーシュトロム(種別:ニンジャ)
カラテ       5    体力        7
ニューロン     7    精神力       7
ワザマエ      5    脚力        3
ジツ        4    万札       15
DKK       3    名声        8

◇装備や特記事項
●時間差、マルチターゲット
☆ヒデリ・ジツ:カトン扱い、範囲内の液体を蒸発させる 機械には無効
★ヒデリ・ジツ・マスタリー:精神力消費なしでジツを発動
▶戦闘用バイオサイバネ(片腕、毒手):ダメージ2、体力+1
◆トロ粉末:精神力2回復(使い捨て)
◆TNスーツ:体力+1
○堕落マッポ:シナリオ開始時に万札1を消費してトロ粉末を購入可

能力値合計:24 バイオサイバネ数:2 回避ダイス:7

彼女が何者かはこれをご覧下さい。

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ネオサイタマ、リョウゴク・ストリート。重金属酸性雨が弱く降る夜。ストリートに軒を連ねる、うらぶれた相撲バーのひとつ「サバオリ」には、今宵も多くのならず者やスモトリ崩れが集う。酒のにおい、タバコの煙、嘲笑や罵声、ムーディーなオスモウ・ウェスタンが店内を満たしている。

と、ドアを軋ませて客が独り入ってきた。耐重金属酸性雨コートを脱ぐと、この場にはそぐわぬ冷たい美女だ。白髪で長身、胸は豊満。1ダースほどの客のうち半分ほどが振り向き、物珍しげに見た。「ヒュウ」誰かが口笛を鳴らす。美女は怜悧な視線をぐるりと巡らすと、優雅にカウンター席に座る。

左手小指をサイバネ置換した初老のバーテンダーは、手にしたグラスから目を離さぬまま言う。「いらっしゃい。ご注文は」「トックリを」「トックリね」バーテンダーは頷き、トックリをカウンターに置く。トックリの口にはカボスが挿してある。彼女はトークンを手渡し、サケをチョコに注いだ。

「ヒック!おう綺麗な姉ちゃん、お酌してくれや!」カウンターの客の一人が近寄り、彼女の肩に手を回そうとする。彼女は手首を握って止めた。「やめておけ」握力を強める美女。酔漢は振りほどこうとする。「ケッ、アームレスリングなら自信があらァ。勝ったら一晩付き合って貰うぜ!」

カラテ判定EASY。5D6で[11466]=サツバツ!出目は5、両腕切断!それも酷いので、片方の腕を逆方向に折り曲げたということにしよう。

ボクン。「え」酔漢の片腕が捻り上げられ、あらぬ方向に曲がった。「おっと、手加減したつもりだったがな」「アイ、エエ……!」酔漢は腕を抑えてうずくまる。異様な怪力だ。カラテか、サイバネか。バーテンダーは彼女を畏怖の目で見た。彼女は何事もなかったように、オチョコにサケを注ぐ。

「それと、もうひとつ。人を探している」「だ、誰でしょうか」「ウェスト・シンゼン」客が一斉に振り向いて彼女を見た。「ここに来るらしいな」「あ、あんた……デッカーか?」彼女はサケをくっと飲み干し、カウンターにクロスカタナ紋の入ったバッジを置く。「ソウカイヤだ

バーテンダーと客は震え上がった。ネオサイタマを牛耳る暗黒組織、ソウカイ・シンジケートの名は、彼らでも知っている。「隠すとためにならんぞ」

「待ちなァ」カウンターの端に座っていた客……屈強なスモトリ崩れがぬうっと立ち上がり、ボキボキと拳を鳴らして近づいてきた。「俺はウェスト=サンの子分、ウシゾロだ。オヤブンに会いたきゃ、俺とオスモウしようぜ。かわいがってやるよ」ウシゾロは好色そうな表情で舌なめずりした。

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◆ウシゾロ(種別:モータル/スモトリ)
カラテ       3    体力        4
ニューロン     1    精神力       1
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        0

◆装備や特記事項
●突撃
イメジはPicrewの「おおおとこメーカー」で作りました。

彼女は……ソウカイ・シンジケート所属の女ニンジャ、マーダーシュトロムは立ち上がり、軽く会釈する。一応の礼儀だ。そして。「イヤーッ!

5D6で[14466]=サツバツ!出目は2、頭部への痛烈なカラテ!本来のダメージ(毒手により2)に加えニューロンとワザマエが1減少し、万札D3が発生する。発生万札は1D6で[1]、割って1。ウシゾロの残り体力2。

ズン!「グワーッ!?」ウシゾロはのけぞり、鼻血を撒き散らし、膝から崩れ落ちた。美女が顎に掌底を食らわせ、激しい脳震盪を起こさせたのだ!しかも殴られた顎は毒で青黒く変色!「アバッ……て、テメッコラー!」ウシゾロは激昂して立ち上がり、女ニンジャめがけ突撃!「ノコータ!」

3D6で[456]=3成功。7D6で[1114626]=3成功回避。

まるで怒り狂った殺人バッファローだ!だが女ニンジャは手練の闘牛士めいて突撃を紙一重で躱し、さらなるカラテを繰り出す!「イィヤーッ!」

4D6で[2356]=成功。2ダメージでウシゾロの残り体力0。

「アバーッ!」脇腹への掌底!ウシゾロは肋骨と肺を砕かれカウンターに激突!そのまま白目を剥き、薄汚れた血を吐いて倒れた。クロボシ!

凄まじいカラテを見せつけられ、店内は水を打ったように静まり返る。マーダーシュトロムは衣服の埃を払うと、冷たい目で店内を見回し、低い声で言う。「ウェスト・シンゼンの居場所を知っているやつは、他にいるか?」バーテンダーが震えながら答えた。「お、奥のVIPルームに」「よし」

彼女は踵を返し、奥の部屋へ歩み出す。だが……その時!


「アバッ、アバババ!」バーテンダーが痙攣悶絶!白目を剥き、涎を垂らしながら壁にかけられたショットガンを掴み取り、彼女の背に銃口を向けた!「アバーッ!」「!」

ニューロン判定、難易度HARD。7D6で[1245553]=成功。イニシアチブがとれる。

1ターン目

◆バーテンダー(種別:モータル)
カラテ       2    体力        1
ニューロン     2    精神力       3
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        0

◆装備や特記事項
◆スダチカワフ・ショットガン:ダメージ2

様子がおかしい!振り返ったマーダーシュトロムは、とっさにカウンターに両手をついて飛び越え、狂ったバーテンダーの頭にローリングソバット!「イヤーッ!」

5D6で[11526]=成功。バーテンダー即死!

「アバーッ!」KRASH!バーテンダーの生首がバリキドリンクのCMめいて吹っ飛び、ダーツの的の中央に命中!ポイント倍点!同時に店内の客たちがガタガタと立ち上がり、うつろな表情でチャカガンやショットガン、マシンガンを向けた!「「「アバーッ!」」」

◆チャカ・ゴロツキ(種別:モータル)×6
カラテ       2    体力        1
ニューロン     1    精神力       1
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        0

◆装備や特記事項
◆チャカガン
◆ショットガン・ゴロツキ(種別:モータル)×3
カラテ       2    体力        2
ニューロン     1    精神力       1
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        0

◆装備や特記事項
◆スダチカワフ・ショットガン:ダメージ2
◆マシンガン・ゴロツキ(種別:モータル)
カラテ       2    体力        2
ニューロン     1    精神力       1
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        0

◆装備や特記事項
◆オムラ・マシンガン:連射3
回避難易度HARDでまとめて回避。まとめて食らえば即死!7D6で[6141446]=回避成功。

「くッ」マーダーシュトロムは死体を盾にし、カウンターの陰に隠れて一斉射撃を回避!BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAMバーテンダーの首なし死体が蜂の巣になり、血しぶきを撒き散らしてダンス!グラスやボトルがバリバリと割れ、破片がマキビシめいて周囲に散乱!アブナイ!

2ターン目

「イヤーッ!」マーダーシュトロムはバーテンダーの死体を踏み台にして飛び上がり、チャカガンを構えた6人へ両手を向ける!「ヒデリ・ジツ!イヤーッ!」

マスタリーにより精神力消費なし。

「「「「「「アバーッ!」」」」」」6人の全身から水分が蒸発!ソクシンブツめいたミイラと化した!ナムアミダブツ!だが後列にはショットガンやマシンガンを構えたゴロツキが健在!BLAMBLAMBLAM!

回避難易度HARDでまとめて回避。7D6で[6655436]=成功。

「イヤーッ!」マーダーシュトロムは側転回避!ワザマエ!だがこの状況、ニンジャのジツに違いなし!おそらくはウェスト・シンゼンの!「どこだ、ウェスト・シンゼン=サン!」

パチ、パチ、パチ……店の奥から拍手が響いた。拍手の主は、見るからに屈強な男だ。チャイナ風の赤い装束に身を包んで上半身の筋肉を見せびらかし、両脇には派手なオイランたちを侍らせ、高級酒と葉巻の匂いをぷんぷんと漂わせている。赤い髪に剣呑な眼差し。顔にはメンポ。ニンジャだ。

彼は目を細めると、掌を合わせて不敵にアイサツした。「ドーモ、俺はウェスト・シンゼン……またの名を、ドリンカーです」

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◆ドリンカー(種別:ニンジャ)
カラテ       6    体力        8
ニューロン     4    精神力       4
ワザマエ      5    脚力        3
ジツ        4    万札       10

◆装備や特記事項
★メイテイ・ジツ:周辺5×5マス以内の味方の最大体力+1(戦闘終了まで)
 モータルに使用すると傀儡化して操作可能
★メイテイ・ジツ・マスタリー:精神力消費なしでジツを発動
★メイテイ・ハンド:近接攻撃が命中すると精神力にもダメージ1
★面制圧射撃:同部屋内の傀儡化モータルによる一斉射撃命令
◎タツジン(ドランクンカラテ):連続攻撃+1、出目6を含む近接攻撃のダメージ+1
◎屈強な肉体:体力+2

能力値合計:23 回避ダイス:6
イメジはPicrewの「屈強腕組みんちゅ」で作りました。
◆チャカ・オイラン(種別:モータル)×6
カラテ       1    体力        2
ニューロン     1    精神力       1
ワザマエ      3    脚力        2
ジツ        -    万札        0

◆装備や特記事項
◆チャカガン

「ドーモ、マーダーシュトロムです」アイサツを返す。ドリンカーのジツで操られたオイランたちは、ドリンカーの前に並んで肉の盾を作り、チャカガンを構える。前列3人はしゃがみ、後列3人は立つ。ショットガン・ゴロツキとマシンガン・ゴロツキはその左右へ。「……仲のいい連中だ」

ドリンカーは両腕を組んで笑う。「フン。俺のジツ、あんたのジツとは相性が悪そうだ。まとめて皆殺しにされちゃあな」「聞き分けがよくて結構だ。ソウカイヤの使いに対して随分な出迎えだな」じり、じり、とマーダーシュトロムが詰め寄る。ドリンカーがモータル部隊を盾に下がる。

「降伏すれば、命は助けてやる。ミカジメを納めろ。後ろ盾があって悪いことはないぞ」「違うだろ。あんた俺を始末に来たはず……ソウカイヤのニンジャを一匹殺っちまったから。だろ?」「ケジメで許してやると言えば?」ドリンカーは肩を揺すり、マスク・メンポをずり下げ、大きく舌を出した。

「いーやだね。あんたみてえに首輪つけられて、上司にヘコヘコするなんざまっぴらだ。俺を従わせたかったら……!」「この店は通報し、包囲した。逃げ場はないぞ」マーダーシュトロムは無駄話を打ち切り、手刀を構える。「タフガイ気取りの酔っぱらいめ。生き残りたくば、カラテだ」

カラテが高まる!一触即発アトモスフィア!

戦闘開始

イニシアチブ:Msh(7)→DK(6)→ゴロツキ&オイラン(1)

Mshの背後にショットガン・ゴロツキ×3とマシンガン・ゴロツキ×1(残り体力1)、前方にチャカガン・オイラン×6とドリンカー(DK)。

1ターン目

マーダーシュトロムは状況判断する。店内は広くないが、ジツで操られたモータル同士はやや離れており、一網打尽とはいかない。先に始末すべきは、目の前のチャカガン・オイラン部隊!「ジツで多少強化されているようだが、無駄だ」両手刀をクロス!「ダブル・ヒデリ・ジツ!

精神力を1消費し重ねがけ。ニューロン7+ジツ4=11D6で難易度Normal。[11355512356]=成功。オイラン部隊全滅!残り精神力6。

「「「「「「アバーッ!」」」」」」6人の全身から水分が蒸発!ソクシンブツめいたミイラと化した!ナムアミダブツ!「オヨヨ」ドリンカーは驚いて眉を動かす。「ヒック、しゃあねえ!カラテだぜ!イヤーッ!」酔っぱらいがよろめくような不規則な動きで接近!ドランクン・カラテだ!

連続攻撃2、メイテイ・ハンドにより命中すると精神力にもダメージ。3D6を2つで[234][556]=成功。MShは3D6を2つで[623][645]=回避成功。残り回避ダイス1。

「イヤーッ!」マーダーシュトロムはドリンカーの下からすくい上げるような危険カラテを紙一重でブリッジ回避!タツジン!だが髪の毛が数本切断され宙を舞う!「アッハ!油断大敵!」後列にはショットガンやマシンガンを構えたゴロツキが健在!BLAMBLAMBLAM!

回避ダイス1と精神力を1消費し自動成功回避…ではなく、アドレナリン・ブーストで回避難易度をEASYにする。1D6で[4]=使うまでもなく成功だった。残り精神力5。この戦闘中はアドレナリン・ブーストはもう使えない。

ドクン!マーダーシュトロムの体内をニンジャアドレナリンが駆け巡り、主観時間が泥めいて鈍化!「イヤーッ!」ブリッジ姿勢のまま両手を床に着きバネめいて上空へ跳躍回避!ゴウランガ!天井へ靴底を着き、次の目標は!

2ターン目

白色の風と化したマーダーシュトロム!残ったゴロツキたちへ襲いかかり、掌をかざす!「ヒデリ・ジツ!」「「アバーッ!」」ミイラ化し即死!ナムアミダブツ!まさに死の嵐だ!だが!「着地モラッタァーッ!」ドリンカーがオバケめいた足取りで近づく!ドランクン・カラテ!

3D6を2つで[552][346]=成功。3D6と4D6で回避し[556][4524]=回避成功&2発迎撃!ドリンカーは3D6を2つで回避し[221][665]=1発命中!残り体力7!

「ナメるな!イヤーッ!」マーダーシュトロムは背後を振り返り、恐るべき連続攻撃を見切ってカウンター!「グワーッ!?」ドリンカーが鼻血を噴いてのけぞる!「貴様の手駒は全滅したぞ。このままサンズ・リバーを渡るか?」「シャラッポラー!」ドリンカーはヤクザスラングを吐き捨てた!

【後編へ続く】

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