忍殺TRPGリプレイ【モンキー・マジック・オーケストラ】01
邦題：猿の魔法楽団（Monkey Magic Orchestra）
ドーモ、三宅つのです。これは古矢沢＝サンのシナリオ案「猿回しのタイコ」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
ソウカイヤに不都合な情報を拡散している誰かを突き止め、始末するミッションです。壁突破前のPC4人程度での挑戦が想定されていますが、味方も加わることですし、今回は彼女がソロで挑みます。
◆デモゴルゴン（種別：ニンジャ）
カラテ ７ 体力 ９
ニューロン １１ 精神力 ２０
ワザマエ ７ 脚力 ４/Ｎ
ジツ ６ 万札 １１
ＤＫＫ ０ 名声 １５
攻撃/射撃/機先/電脳 ７/ ９/１２/１３
回避/精密/側転/発動 １５/ ８/ ８/１７
即応ダイス：６ 緊急回避ダイス：３
◇装備や所持品
▶サイバネアイLv１：ワザマエ判定＋１、射撃判定時はさらに＋１
▷全方位監視アイ：回避＋２
▶生体LAN端子LV１：ニューロン判定＋２、イニシアチブ＋１
◆伝統的ニンジャ装束一式：体力・精神力・即応＋１
回避＋２、緊急回避＋３、脚力ダメージ軽減１
◆家族の写真：精神力＋１
◆オーガニック・スシ：体力３回復（使い切り）
◇ジツやスキル
☆イカルガ・ニンジャクラン、ジツLV５
☆カラテミサイルLv３：連射４、マルチターゲット
☆◉カラテミサイル触媒：即応１を消費し、ジツの精神力コストを１軽減
★ラピッド・カラテミサイル：連射２、マルチターゲット、ダメージ１
手番開始フェイズに精神力１か回避２を消費し発動（自動成功、触媒可）
◉◉グレーター級ソウルの力：ジツ＋ニューロンで精神力換算
★グレーター・カラテミサイル：精神力２を消費し発動（N）
連射２、マルチターゲット、時間差、ダメージ２、回避H、視線不要
出目６６６で「装甲貫通１」を持つ
★キネシス迎撃：手番開始フェイズに精神力１を消費し瞬時発動（H）
戦闘終了まで射撃ダメージ軽減１
★カラテバリア：手番終了フェイズに精神力２を消費し瞬時発動（H）
戦闘終了まで術者に近接攻撃を繰り出した敵へ命中の可否に関わらず１ダメージ
連続攻撃や迎撃含め１発につき１ダメージ ２発以上なら時間差（回避N）
◉◉タツジン：ジツ ジツに対する回避・抵抗判定難易度－１
●発動スタイル
エテル引き寄せ：出目６６６（集中時は６６）で発動成功した場合、精神力１回復
兆候読み取り：本来と同じコストを支払って発動判定を振り直し可能
危険な賭け：コストを２倍支払い発動難易度＋２、回避難易度＋１ 戦闘中１回限り
上昇した発動難易度に届かず通常難易度で発動した場合は回避難易度－１
●連続攻撃２、連射２、時間差、マルチターゲット
◉ニンジャアドレナリン強化：アドレナリン・ブースト回数＋１
◉忠誠心：ソウカイヤ 精神力＋１
◉頑強なる肉体：体力＋２、カラテによる毒抵抗判定＋２
○生い立ち：下劣なパパラッチ
◉交渉：欺き、駆け引き
◉知識：ファッション、スポーツ、犯罪（記憶）
○立ち位置：秘密や陰謀
◉常人の三倍の脚力：脚力＋１、連続側転難易度－１ 記憶
◉不屈の精神：精神力＋１、ニューロンによる精神抵抗判定＋２ 記憶
●ユウジョウ：スキャッター（親密度１）
能力値合計：３７前回の冒険での報酬は得られませんでしたが、万札10を獲得しました。またスキャッターとの親密度が1になり、知識：犯罪を獲得しています。
一人でも相当な戦力です。相手も相応になるでしょう。では、始めます。
◆◆◆
ダンゴウ
ネオサイタマ、オハヤシ・ストリート。ウシミツ・アワー。
「ここね？スキャッター＝サン」「ハイ、デモゴルゴン＝サン」二人のニンジャが、とある集合住宅の入口前に立っている。斥候ニンジャ・スキャッターの調査により、ここに住む下っ端ソウカイニンジャ「オフェンダー」が、なにやら不審な動きをしているらしい、との情報がキャッチされたのだ。
◆スキャッター（種別：ニンジャ）
カラテ ２ 体力 ３
ニューロン ８ 精神力 ７
ワザマエ ５ 脚力 ３/Ｎ
ジツ ２ 万札 ２８
攻撃/射撃/機先/電脳 ２/１２/ ９/１０
回避/精密/側転/発動 １０/ ７/ ７/１０
即応ダイス：４ 緊急回避ダイス：０
◇装備や所持品
▶サイバネアイLv２：ワザマエ判定＋２、射撃判定時はさらに＋２
▷全方位監視アイ：回避＋２
▷高性能赤外線ターゲッター：射撃＋３
▶生体LAN端子LV１：ニューロン判定＋２、イニシアチブ＋１
◆カタナ
◆タクティカルスーツ：体力＋１
◇ジツやスキル
☆コダマ・ニンジャクラン（レッサー）、ジツLV２
☆◉索敵モード：手番開始時に精神力１を消費し、戦闘終了まで索敵モードON
環境効果や敵のステルスによる攻撃・射撃難易度ペナルティを１軽減
術者と味方全員に射撃ダイス＋１（環境効果、累積せず）
◉スリケン乱射：回避ダイス２を消費し発動
スリケン/ナガユミによる射撃時に連射＋１（時間差・チェーンターゲット可）
◉ニューロンブースト/チルアウト：手番終了時、精神力１消費し発動
戦闘終了までイニシアチブを＋D３するか、１から６の任意の数だけ減少させる
減少させる時は精神力消費なし 戦闘中２回まで使用可能
●時間差、マルチターゲット
○生い立ち：下劣なパパラッチ
能力値合計：１９前回の冒険でデモゴルゴンとともに団地へ潜入しましたが、万札13を獲得したものの報酬は獲得できず、余暇がないため成長していません。
「オフェンダー＝サンは私の知り合いで、一緒にビズも行ったりしていたのですが……このところ、彼が管轄するこの区域で、暗殺行為などの目撃者が増えているのです」スキャッターは声を潜めた。「目撃者は口封じし、暗殺したらマッポへの符丁として口に豚足を詰め込む、というのが掟ですが」
「サボってるってわけね」「それだけならまだしも、ザイバツとかに通じている可能性もあります。もしくは、彼はきちんとやっているのに、敵対組織がソウカイヤに不都合な情報をバラ撒いているのかも……」「どっちみち、調べてみる価値はありそうね」デモゴルゴンは目を細めた。しかし……。
「仮にザイバツ絡みとして、こないだのアイツみたいなヤバいのが出たら、ヤバいわよね」「ええ。慎重に調べましょう」今回は隠密の調査でもあり、クローンヤクザは連れて来ていない。オフェンダーがシロなら、彼を調査に協力させてもいいだろう。ニンジャが三人いればモンジュ・ニンジャだ。
調査開始
BEEP……アパートの一室のブザーを鳴らしてしばらくすると、モニタにモンキーめいた顔が、否、メンポが映った。『ドーモ、オフェンダーです』
◆オフェンダー（種別：ニンジャ）
カラテ ４ 体力 ６
ニューロン ４ 精神力 ５
ワザマエ ６ 脚力 ４/Ｅ
ジツ １ 万札 １５
攻撃/射撃/機先/電脳 ５/ ５/ ４/ ４
回避/精密/側転/発動 ６/ ６/ ６/ ６
即応ダイス：３ 緊急回避ダイス：１
◇装備や所持品
◆ダガーナイフ（カタナ）二刀流：装備時側転難易度＋２
ダメージ１、連続攻撃２、攻撃難易度H
●戦闘スタイル：防御構え、回転斬撃
◆タクティカルスーツ：体力＋１
◆パーソナルメンポ：精神力と緊急回避＋１
◇ジツやスキル
☆ヤマイヌ・ニンジャクラン、ジツLV１
◉常人の三倍の脚力：脚力＋１、側転難易度－１
☆◉流血を追う犬：手番開始フェイズに、戦闘中に体力１以上を失った敵１体を標的とする
移動フェイズに最短距離で標的に接近する時、移動距離＋２
攻撃フェイズで標的のみを狙う時、近接攻撃＋１
標的が死ぬか、別の標的を設定するか、戦闘終了まで継続する
◉ニンジャソウルの闇（１）：体力および攻撃・射撃・発動＋１
能力値合計：１６重箱データではそこそこ手練れなオフェンダー＝サンです。この次元ではスキャッター＝サンともども生存しています。
「ドーモ、オフェンダー＝サン。スキャッターです」「デモゴルゴンです」『スキャッター＝サンは久しぶりだが、そっちのオネエサンは初めましてだな。噂はかねがね……何の用で？』オフェンダーはモニタの向こうでペコペコと頭を下げ、訝しむような目で視る。「ちょっと聞きたいことがあるの」
調査判定、難易度H。電脳値が13と10もあるため難しくし、能力値から得られるダイスは6として「犯罪」で+2。デモゴルゴン/DGは8D6[36266113]成功。スキャッター/SCは6D6[113331]失敗。
『……ドーゾ』デモゴルゴンの視線に射竦められ、オフェンダーはドアの電子ロックと物理錠前を解除した。外で立ち話させるのはシツレイだ。「「オジャマシマス」」室内は雑然としており、あちこちにダガーナイフや防具、傭兵情報誌、エッチ・ピンナップ、スナッフビデオなどが散らばっている。
「汚くしてやすが」「相変わらずだな」「うるせえ！」スキャッターと軽口を叩きながら、オフェンダーは居間へ二人を案内し、チャを出す。「お話しをお聞きしやしょう。ビズですかい？」「そうね、ビズにかかわる話。実はね……」デモゴルゴンは声を潜め、スキャッターとともに事情を話した。
「いや……俺は、目撃者はちゃんと消してますぜ！」オフェンダーは嫌疑を払うように掌を振った。「鼻はきくんで。抜かりありやせんや」「どうだかなァ」「ア？」「自己申告じゃあ判断つかないわね。とにかく、そういう報告があるのよ。クセモノがこのへんに潜んでるなら、一緒に探しましょう」
「ヨロコンデー！」オフェンダーは頷いた。「俺に裏切りの疑いをかけさせるなんて、ふてえ野郎ですぜ。ひっ捕まえて顔の皮を剥いでやる！」「威勢がいいな、オフェンダー＝サン」「テメエも調査しろや。ニンジャが三人もいりゃあよ、クセモノなんてすぐ見つかるぜ！」「アイアイ」
調査判定、難易度UH。8D6[65154521]6D6[336512]成功。緊急回避+2。
オフェンダーの口振りや身振り、瞳孔などを観察するに、嘘をついている様子は……ない。しかし警戒は必要だろう。
？？？
三人は深夜のオハヤシ・ストリートを歩きまわり、ニンジャソウルの痕跡や不審な事柄がないか調査する。オフェンダーの普段の仕事は、ここのヤクザクランやストリート・ギャングを締め上げ、ソウカイヤへ献上するミカジメを徴収することだ。その件に関しての不正は、今のところ見られない。
「だいたい、ここは俺がビッと締めてやってんですぜ。ナメられたらオシマイだ。俺は元傭兵で、プロフェッショナルだからよ。無駄な殺しはしねえんですよ」オフェンダーはブツブツ言いながら、ストリートの裏路地へ入って行く。「最後に殺しをしたのは、このへんですぜ。クソ野郎だった……」
調査判定、難易度UH。8D6[13646431]成功、6D6[124443]失敗。DGは即応ダイス+3。
……入念な調査の末、デモゴルゴンが何かに気づいた。裏路地の壁に殴り描かれた無数のグラフィティの中に、特定のパターンが組み込まれている。それは、目だ。右上と左上から直線が何本も引かれ、その格子の間に、描かれていないのに、目のような模様が見える。目の錯覚か、あるいは……！
「これは……マズいわ」デモゴルゴンは脂汗を流した。前に味わった感覚。ニンジャ第六感が警告を発している。菱形の格子模様と、目。その意匠は、ソウカイ・シンジケートの敵対組織「ザイバツ・シャドーギルド」のもの！そして！『ポン……ポン……ポポン……』路地の奥から、何かを叩く音。
「アー……」急に、オフェンダーが気の抜けた声をあげ、両腕をだらりと下げた。両手にはダガーナイフを握っている。「ど、どうした？オフェンダー＝サン？」スキャッターは訝しんだ。『ポン……ポン……ポポン……』「この音は、なに？」デモゴルゴンは警戒する。小さなタイコ……ツヅミの音だ。
『イヨォー……！』『ポン！』『ピィーヨォー……！』掛け声、ツヅミ、笛の音。こんな裏路地には似合わぬミヤビな音のセット。それに合わせて、壁のグラフィティに紛れた格子模様がうねり、歪み、網めいて広がる。「どうやら、おびき出されたってわけね」「あ、アイエエエ……！」「アー……」
奥の突き当りの壁から、ユーレイめいて、何者かが抜け出した。キモノを着た、痩せた女だ。腰の横にツヅミを吊り下げ、目元を布で覆っている。その布には菱形と目を組み合わせたマークがあり、「罪」「罰」と書かれている！「ドーモ、ようおこしやす。うちの名はパフォーマー、ドスエ」
◆パフォーマー（種別：ニンジャ）
カラテ ６ 体力 ８
ニューロン １１ 精神力 １７
ワザマエ ７ 脚力 ４/Ｎ
ジツ ５ 万札 ２０
攻撃/射撃/機先/電脳 ７/ ８/１１/１１
回避/精密/側転/発動 １３/ ７/ ７/１７
即応ダイス：６ 緊急回避ダイス：３
◇装備や所持品
◆伝統的ニンジャ装束一式：体力・精神力・即応＋１
回避＋２、緊急回避＋３、脚力ダメージ軽減１
◆オーガニック・スシ：体力３回復（使い切り）
◇ジツやスキル
☆コダマ・ニンジャクラン、ジツLV５
☆カナシバリ・ジツLV３
★ヒュプノ・ジツ：カナシバリが命中した相手をジョルリ化（ジツ解除まで永続）
このシナリオではオフェンダーを操作中
カナシバリで対抗判定に成功すれば解除可能だが、誰も使えない
◉◉グレーター級ソウルの力：ニューロン＋ジツで精神力換算
★★ヒュプノ・ドラム：手番攻撃フェイズに精神力１消費し発動（H）
ジョルリ化した対象を強化して強制行動させる
対象は連続攻撃２、攻撃＋３、疾駆、出目６で近接攻撃ダメージ＋１、
肉体破壊（素手時のみ連続攻撃＋１、出目５５で殺伐）を得る
◉◉タツジン：ジツ ジツに対する回避・抵抗判定難易度－１
●発動スタイル
エテル引き寄せ：出目６６６（集中時は６６）で発動成功した場合、精神力１回復
兆候読み取り：本来と同じコストを支払って発動判定を振り直し可能
危険な賭け：コストを２倍支払い発動難易度＋２、回避難易度＋１ 戦闘中１回限り
上昇した発動難易度に届かず通常難易度で発動した場合は回避難易度－１
◉魅了
◉ニンジャソウルの闇（１）：体力および攻撃・射撃・発動＋１
◉スリケン乱射：回避ダイス２を消費し発動
スリケン/ナガユミによる射撃時に連射＋１（時間差・チェーンターゲット可）
●連射２、時間差、マルチターゲット
能力値合計：３４デモゴルゴンのステータス値を参考に相当強化しました。マスター級でしょう。ジツ重点ですがニューロン値が高いので回避ダイスも多く厄介です。
「ローモ、オフェンダーれす」オフェンダーが呂律の回らぬままアイサツを返した。「ど、ドーモ、スキャッターです」「……デモゴルゴンです。黒幕は、アンタね」「ハイな」パフォーマーの背後から、二匹のバイオモンキーが姿を現す。一方は耳あてをつけ、他方はバンブー製の笛を手にしている。
「見ざる、言わざる、聞かざる、や」パフォーマーは微笑んだ。「うちは見ざる。こいつらは言わざると聞かざる。オフェンダー＝サンは四匹目。悪いことをせざる、動かざるやな」オフェンダーは両手にダガーナイフを構え、デモゴルゴンとスキャッターに向けた！「アバー……殺す……顔の皮を……」
「彼を洗脳して操って、ソウカイヤに不都合な情報を流してたってわけね」「ハイな。あんたらもうちの手駒になってもらいますえ」ピィヨォー……！バイオモンキーが笛を吹くと、あちこちで浮浪者やストリートチルドレンが立ち上がり、ゾンビーめいて近づいてきた。「「「アバー……！」」」
「ここはうちのフーリンカザン。罪罰紋のあるところ、ザイバツの領域や。デモゴルゴン＝サンは厳しそうやけど、スキャッター＝サンはもらいまひょか」「こ、断る！」スキャッターはスリケンを構えた。デモゴルゴンは鼻を鳴らし、カラテミサイル射出の構えをとる。一触即発アトモスフィア！
戦闘開始
【続く】
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