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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『猿回しのタイコ』

1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版の基本ルールブック環境に対応したシナリオである。『成長の壁』突破前のPC4人程度の戦力で挑戦することを前提としている。想定される所要時間は2~3時間程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように※から文章が続く形になっている場合その情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:『猿回しのタイコ』
シナリオの方向性:『PC次第』
日時:
想定時間:2~3時間程度。
募集人数:4人
募集条件:『成長の壁(1)』突破前かつソウカイヤのミッションに参加しうる立場のPC。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:『カルマロンダリング可能』
概要:PCたちはオフェンダーと共にソニックブームの呼び出しを受けた。
なんでもオハヤシ・ストリートでイクサの後の不始末が増え、遺族やマッポが騒ぎ出している
ことへの対処を任せたいとのことである。この任務を遂行する上でPCたちとオフェンダーは
近隣に住むソウカイ・ニンジャ『スキャッター』の自宅や先日イクサがあった区域などを調べ
ソウカイヤしか知りえないはずの情報をばらまいている張本人の正体へと迫っていくこととなる。

3.導入

:あなたたちはソウカイ・シックスゲイツの1人、ソニックブームの呼び出しによってソウカイヤが所有するビルのブリーフィングルームへと集められていた。見知った顔がいるかもしれないし、お互いに知らない顔ばかりかもしれない。何はともあれ、これから同じミッションを与えられるもの同士、まずはアイサツを済ませておくべきだろう。

オフェンダー:「ドーモ、オフェンダーです」

◆オフェンダー(種別:ニンジャ)アイコン:オ
カラテ     2  体力    3
ニューロン   2  精神力   2
ワザマエ    4  脚力    3/N
ジツ      0  万札   12
スキル:『◉ニンジャソウルの闇』『◉邪悪なサディスト』『◉常人の三倍の脚力』
装 備:『アサシンダガー』
ジ ツ:なし
サイバネギア:なし

近接/射撃/機先/電脳 3/5/2/2
回避/精密/側転/発動 4/5/4/-
※NMの情報:ここでNMはアイサツや自己紹介を行うための時間を設けること。メンバー固定のキャンペイグンでプレイしている場合など自己紹介が必要ない場合は既にその場にソニックブームがいる状態で始めアイサツが終わり次第ミッション解説に移ってもよい。

ソニックブーム:「おう、集まってるみてえだな。ドーモ、ソニックブームです」

ソニックブーム:「今回、テメエらにはオハヤシ・ストリートに向かってもらう」

ソニックブーム:「近頃、そこの周辺で荒事の後始末に不手際が増えてるみてえでな。遺族やマッポが騒ぎ出してかなわねえんだわ」

ソニックブーム:「目撃者は必要に応じて始末する。暗殺をすればマッポへの符丁として口に豚足を詰め込む。そこは徹底させてんのに妙だよな?」

ソニックブーム:「これは長年のカンだが、この件には十中八九、ソウカイヤ以外の組織が一枚噛んでる。ソウカイヤしか知りえねえはずの情報を入手してバラまいてやがるんだ

ソニックブーム:「怪しいやつはストリートのガキから同僚まで徹底的に洗え」

ソニックブーム:「そしてこの厄介ごとを引き起こしやがったやつの尻尾を掴んでソウカイヤクザの恐ろしさを骨の髄まで叩き込んでやるんだ。いいな?」

ソニックブーム:「何か質問はあるか?」

オフェンダー:「質問だ。イクサになったとしてその目撃者は『好き』にしていいんだよな?不始末を片付けるためのミッションで不始末を増やすわけには行かねえからな?

ソニックブーム:「......ああ、好きにしろ」

ソニックブーム:「だが後始末に凝りすぎてミッションをおろそかにすんじゃねえぞ」

オフェンダー:「ヒヒッ、ヨロコンデー!」

ソニックブーム:「他にはあるか?」

※NMの情報:情報の漏洩を行っているのはザイバツ・ニンジャ『パフォーマー』のジツによって無意識にザイバツに与するような行動を取るよう暗示をかけられたオフェンダーである。ソニックブームは今回の任務に彼を起用した時点でそのことを薄々感づいており任務を行う過程で彼がボロを出すことを期待している。

4-1.調査パート

:ここであなたたちはオハヤシ・ストリートの周辺にアジトを構えるニンジャや先日イクサがあった区域の住人に対して聞き込みを行うことができる。ダンゴウを行っているビルとの位置関係を見る限りは『スキャッターの自宅』『先日イクサがあった区域』の順で調べるのがよいだろう。

※NMの情報:PCが調査パート中にオフェンダーを敵と認識した場合は戦闘が始まる前に代表者1人とオフェンダーで【脚力】を用いた『難易度:NORMAL』の対抗判定を行うこと。オフェンダーが対抗判定に勝利した場合オフェンダーは逃走に成功しパフォーマーのアジトを見つけるまで戦闘は開始しない。オフェンダーが対抗判定に敗北した場合や成功数が同値であった場合はその場で『グリッドマップを使用しない戦闘』が発生する。

4-2.スキャッターの自宅

◆スキャッター(種別:ニンジャ)
カラテ     2  体力    3
ニューロン   3  精神力   3
ワザマエ    3  脚力    2/N
ジツ      0  万札   12
スキル:『◉ニンジャソウルの闇』『◉邪悪なサディスト』『◉トラップ処理技術』
装 備:なし
ジ ツ:なし
サイバネギア:『▶生体LAN端子Lv1』『▶サイバネアイLv1』
生い立ち:『〇下劣なパパラッチ』

近接/射撃/機先/電脳 3/6/4/5
回避/精密/側転/発動 3/6/5/-

:ではあなたたちは手近な聞き込み対象として近くに居を構えるソウカイニンジャ『スキャッター』の自宅を訪れた。

スキャッター:「......アイエッ!?なんだなんだ大勢で」

スキャッター:「ド、ドーモ、スキャッターです」

スキャッター:「しばらくぶりじゃないかオフェンダー=サン。今回はこんなに大勢引き連れて何の用だ?ビデオ撮影の話でもないようだが」

スキャッター:「......俺が何かしたか?」スキャッターは大勢のソウカイニンジャを前に不安そうにしている。

:ここで代表者1人がスキャッターのアジトを調査することができる。この『調査判定』は『難易度:HARD』である。【ニューロン】でも【ワザマエ】でも判定可能。

※NMの情報:ここでスキャッターの近辺を漁っても特に怪しい点は出てこない。ただし調査判定に成功した場合スキャッターが編集中だったスナッフビデオを見つけることができる。
有効な知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『公僕の流儀』『犯罪』『テックガジェット』
次に適した知識スキル(+1):『ストリートの流儀』『ヤクザの流儀』『IRCネットワーク』

スキャッター:「ああっ!?それは俺の大事な......」

:あなたたちが見つけた映像データを再生してみるとそこには怯えるモータルの前にオフェンダーとスキャッターが並ぶ映像が映っていた。

オフェンダー:『ジゴクへようこそ!これからお前の顔の皮を剥ぐんだ!』

スキャッター:『いいぞ!早く皮を剥がせ!早くそいつがひどいザマになるのが見たい!』

スキャッター:「これは関係ないだろう!」スキャッターが慌てて再生を停止する。

スキャッター:「これは俺が趣味でコレクションしているビデオだ」

スキャッター:「しかしオフェンダー=サンとの予定が合う日も減り最近は撮影できていなくてな」

スキャッター:「このような場で出会ったことから察するに単純に忙しいのだろう。同僚の活躍を喜ぶべきなのだろうが、やはり俺としては寂しい気持ちもあるな」

:ここで代表者1人が『難易度:U-HARD』の『調査判定』を行うこと。【ニューロン】でも【ワザマエ】でも判定可能。
有効な知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『IRCネットワーク』『ソウカイヤ』『ヤクザの流儀』
次に適した知識スキル(+1):『ハッカーの流儀』『公僕の流儀』『テックガジェット』
通常成功時ボーナス:オフェンダーはソウカイ・ネットで確認できるスケジュールを見る限り特別忙しいわけではない。この不審な情報を共有することで全PCは『緊急回避ダイス』2個を得られる。
【6,6】成功時ボーナス:『緊急回避ダイス』増加が2個から3個になる。

4-3.先日イクサがあった区域

:ではあなたたちがストリートで調査を行っていたところ、ただごとではない様子で走り回っているストリートチルドレンを見つけることができます。

ハマヤ:「クマデーッ!どこだクマデーッ!」

◆ストリート・チルドレンの『ハマヤ』(種別:モータル)アイコン:子
カラテ     1  体力    1
ニューロン   2  精神力   2
ワザマエ    1  脚力    1
ジツ      0  万札    1
スキル:なし
装 備:なし
ジ ツ:なし
サイバネギア:なし
カルマ:善(加害時最低DKK+D3)
備 考:このシナリオに登場する『子供』は全員ハマヤと共通のデータを用いる。

近接/射撃/機先/電脳 1/-/2/2

ハマヤ:「弟が帰ってこないんだ」

ハマヤ:「僕もよく覚えてないんだけど......少し前にこのストリートで大騒ぎが起きた時にいなくなって。多分ヤクザか何かの抗争?だったんだと思う」

ハマヤ:「騒ぎから少し離れた場所で泣いていたあいつは、その場にいたタイキスト(タイコ奏者)のお姉さんに腕を引かれて、どこか遠くへ......」

ハマヤ:「それから全然連絡が付かないんだ。あのお姉さんと一緒にヤクザにやられたのか、それか......うっ!」

:子供が苦しそうに頭を抑える。

ハマヤ:「僕がおかしいんだ、僕がおかしいんだ、僕がおかしいんだ......!」

オフェンダー:「チッ、こいつイカレやがった。面倒だ。始末しておくか」オフェンダーが一歩前に出る。

:ここでオフェンダーの行為を全員が傍観しオフェンダーが子供を殺害した場合はそれぞれの【DKK】が+1されます。オフェンダーに協力した場合は【DKK】が最低でも+D3されます。1人でも静止すればオフェンダーはそれ以上の行為はしません。これにより『Wasshoi!』判定が成功した場合『ニンジャスレイヤーの尾行』が発生します。

ニンジャスレイヤーの尾行:このギミックが発動した場合、ニンジャスレイヤーは直ちには出現せずPCたちの隙を伺う。この状態のニンジャスレイヤーはアトモスフィアがハードになるか『ボス級の敵』との戦闘が終了した時点で自動的に『Wasshoi!』判定と同様の処理で乱入する。

静止されたオフェンダー:「チッ、シャレが分からねえ奴......」

:これ以上の情報を引き出したい場合は代表者1人による『難易度:HARD』の『交渉判定』が必要となる。

有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『共感』『鼓舞』
次に適した交渉スキル(+1):『欺き』『超然』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『公僕の流儀』『現代的アート』
次に適した知識スキル(+1):『伝統的アート』『ファッション』『宗教』

ハマヤ:「あ、あのお姉さんはメンポをしていたんだ。でもニンジャがいるわけないんだ、アイエエエ!アーイエエエ!」

【6,6】成功時に引き出せる情報:「参考になるかは分かりませんが、お姉さんの服には目玉みたいな模様がありました。何かのカンジが書いてあったと思うんですが......」

通常成功時ボーナス:全PCは『即応ダイス』が2個増加する。
【6,6】成功時ボーナス:子供の見た模様はザイバツのエンブレムだと察することで『即応ダイス』増加が2個から3個になる。

4-4.敵アジトの調査

:『スキャッターの自宅』『先日イクサがあった区域』の調査を終えた後はPC全員で敵のアジトを見つけ出すため『難易度:U-HARD』の『調査判定』を行うこと。【ニューロン】でも【ワザマエ】でも判定可能。全員が調査判定に失敗した場合は見つけ出すのに長い時間がかかってしまうためシナリオの評価が1段階低下し【精神力】が1消費される(下限0)。
有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『ザイバツ』『公僕の流儀』『高級嗜好品』
次に適した知識スキル(+1):『ハッカーの流儀』『犯罪』『セキュリティ』『カチグミエリア』
全員の判定に含まれていた【6】の数が4個以上だった場合のボーナス
:見事な手際で敵のアジトを突き止め精神的優位に立つことができるため全員の【精神力】が+1される。一時的に上限を超えることも可能。

5.パフォーマーのアジト

※NMの情報:パフォーマーの潜伏場所を見つけた時点で戦闘開始。彼女はカチグミエリアの古い屋敷に潜伏している。『子供』のデータは『4-3』と同様。

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◆パフォーマー(種別:ニンジャ)アイコン:パ
カラテ     3  体力    4
ニューロン   7  精神力  13
ワザマエ    5  脚力    3/N
ジツ      5  万札   20
スキル:『●時間差』『●マルチターゲット』『◉◉グレーター級ソウルの力』
『◉スリケン乱射』『◉ニンジャソウルの闇』『◉魅了』
装 備:『伝統的礼装』
ジ ツ:『☆カナシバリ・ジツ』『★ヒュプノ・ジツ』『★★ヒュプノ・ドラム』
サイバネギア:なし

近接/射撃/機先/電脳 4/6/7/7
回避/精密/側転/発動 7/6/5/13

★ヒュプノ・ジツ:『☆カナシバリ・ジツ』を命中させた【ニューロン】2以下の対象を
『ヒュプノ・ジョルリ』にできる。『ヒュプノ・ジョルリ』は術者が操作できる。この効果は
シナリオが終了するか術者が『麻痺』以上の状態異常になるまで維持される。シナリオ中1回
限りの使用。このシナリオにおいてパフォーマーは既にオフェンダーへこのジツを
使用しているためシナリオが終了するまで再使用することはない。

★★ヒュプノ・ドラム:手番「攻撃フェイズ」に自身の【精神力】と『ヒュプノ・ジョルリ』の
【体力】を1ずつ消費して発動を宣言できる。判定難易度はHARDである。発動に成功した場合
『ヒュプノ・ジョルリ』はそのターン中のみ有効な『強制行動』を獲得し直ちに行動を行う。
このジツを使用した場合『ヒュプノ・ジョルリ』は次の手番を得られない。

◇強制行動:『●戦闘スタイル:肉体破壊』『●連続攻撃2』『近接攻撃ダイス+3』
『●疾駆』『出目【6】で近接攻撃ダメージ+1』を得る。

『★ヒュプノ・ジツ』の対象に対して『☆カナシバリ・ジツ』を使用したキャラは
『抵抗判定』を行わせる代わりに『★ヒュプノ・ジツ』の解除を宣言することができる。
それに対し『★ヒュプノ・ジツ』の行使者はジツ発動ダイスでの『対抗判定』を試みられる。
解除を試みる側はこの『対抗判定』に『☆カナシバリ・ジツ』の成功数をそのまま用いる。
解除に抵抗する側の判定難易度はNORMALである。

◆バイオモンキー(種別:バイオ生物)アイコン:A/B
カラテ     1  体力    1
ニューロン   1  精神力   1
ワザマエ    5  脚力    3
ジツ      0  万札    0
スキル:『◉軽業』『◉疾駆』
装 備:なし
ジ ツ:なし
サイバネギア:なし

近接/射撃/機先/電脳 1/-/1/-
        精密 5

◉軽業:『カタナ』と同様の『戦闘スタイル:精密攻撃』が可能。

:では敵はカチグミエリアの屋敷をアジトとしていることが分かります。

:敵のアジトへと踏み込むとそこには両脇にバイオモンキーを待機させた和装の女ニンジャが立っていました。その首からは不気味なタイコが吊り下げられており肩当てには『罪罰』と書かれた瞳の紋章が彫られています。

パフォーマー:「あらあら」

パフォーマー:「ドーモ、ソウカイヤの皆さん。ザイバツ・シャドーギルドのパフォーマーです」

オフェンダー:「ドーモ、オフェンダーです」

:パフォーマーはポン、ポンと手にしたタイコを叩きにこりと微笑む。タイコの音に呼応するかのようにオフェンダーの両手がだらりと垂れる。

パフォーマー:「さて、ソウカイヤの皆さんを逃がさないようしっかり頑張ってくださいね」

オフェンダー:「ハイヨロコンデー!ロード・オブ・ザイバツバンザイ!」

:オフェンダーが突如あなたたちが入って来た扉を塞ぐように立つ。

パフォーマー:「フフ、やはり間近でジツをぶつけるのが一番やな。苦労してジツをかけても距離が離れるとちょっとした暗示程度の効果しか残りませんから」

パフォーマー:「しかし、踏み込まれた以上このアジトとはおさらばやね、寂しいわァ」

パフォーマー:「けど、既に十分ひっかきまわしましたし、ここであんさん達の首をこのお猿さんと一緒に持って帰れば成果は十分。マスター位階の地位も、ますます近づくちゅうもんや。派遣中最後のひと踏ん張り、頑張らせてもらいましょか」

戦闘中描写案

パフォーマー/ヒュプノ・ドラム:「こんな猿めいたサンシタでもアタシにかかれば立派な戦力よ!イヤーッ!」パフォーマーが激しくタイコを叩く!

オフェンダー/強制行動:「アバババーッ!」ヒュプノ・ドラムの音色を浴びたオフェンダーは自己破壊をも厭わぬ攻撃を強行!狂ったようにナイフを振り回す!

バイオモンキー/精密攻撃:「ギーッ!」「ギギーッ!」バイオモンキーが軽業めいた動きで迫る!

パフォーマー/スリケン乱射:「キエーッ!」鋭利なナイフを連続投擲!

6.開放

※NMの情報:パフォーマーが「気絶」以上の状態異常になった時点でオフェンダーが生きていた場合その時点で彼は正気を取り戻す。操られていた時の記憶はそのままであるため明らかな動揺を見せるだろう。

オフェンダー:「お、俺はどうなるんだ!?セプクは嫌だァ!」

:3人の「子供」がいる部屋は牢屋である。子供たちは軽度のヒュプノ・ジツとNRSによりぼんやりとしているが受け答えなどは可能である。

:話を聞く限り彼らは1人を除いて裕福な家庭の出身であり、パフォーマーは彼らの家族に自身が子供たちを監禁している張本人であることを伏せた上で「情報提供」や「敵討ち」を持ち掛けソウカイヤ傘下のヤクザに捜査の手が及ぶように仕向けていたようだ。もう1人はストリートチルドレン出身であり単純に行方不明となっても騒ぎにならず顔も知られていないモータルとしてネオサイタマでの活動を円滑に行うため利用していたようである。

:裕福なモータルは親元に返してやればカネになるためソウカイヤ上層部に引き渡しておけば問題ないだろう。問題は身寄りのない方である。

:身寄りのない子供はおそらく調査中に出会った少年の『弟』であろう。この少年を正気に戻し『兄』の元へ戻すには1人以上のPCがこのシナリオの余暇スロット1日目を『人助け』のために消費する必要がある。ただしこれに参加したPCは以下のボーナスを得られる。

人助けを通してのユウジョウ:『弟』を正気に戻し『兄』の元に戻そうとしたPCはその過程で幸運にも『シルバーキー(エーリアス読み替え可)』または『ネザークイーン』の協力を得ることができる。これにより『人助け』の終了後直ちに協力してくれたNPCとの『親密度』が1段階上昇し【DKK】が−2される。協力者をどちらにするかはPLが決められる。2人以上のPCが別々の対象の親密度を上昇させることはできない。この処理を行った場合でも余暇終了時のユウジョウ判定は通常通り発生する。

※NMの情報:『人助け』は他の余暇行動と同じようにロールプレイを伴わないシンプルな処理で進行させることもできるが、望むならロールプレイを交えてNPCとの交流をより深く描写することにしてもよい。これを続きもののキャンペイグンにおける重要なエピソードとして利用したい場合はNMの側で協力者を指定したりシナリオ側で指定された2人以外の協力者を設定してもよいだろう。

7.結末と報酬

 パフォーマーのアジトから全員が脱出するか「開放」パートの処理を終えた時点でこのシナリオは終了である。締めのシーンにはソニックブームへの報告を終え別れる場面を用いるとよいだろう。その時点でオフェンダーが生存していた場合、彼は別室でソニックブームに絞られているものとすればよい。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

A+:パフォーマーを倒した。オフェンダーが生存した:【万札】プール+40
  全員の【名声】が+2される。

A:パフォーマーを倒した。オフェンダーが死亡した:【万札】プール+32
  全員の【名声】が+2される。

B:オフェンダーを死亡させたかヒュプノ・ジツから開放した:【万札】プール+24
  全員の【名声】が+1される。

C:ニンジャを1人も倒せず逃げ帰って来た:【万札】プール+16
  【名声】は変動なし。

D:『敵アジトの調査』で判定に失敗した上でニンジャを1人も倒せず逃げ帰って来た:報酬無し
  全員の【名声】が-1される。

余暇日数:4日

新規のユウジョウ対象:『スキャッター』

追加のユウジョウ対象『スキャッター』

シナリオ「猿回しのタイコ」後から判定対象にできる。

スキャッター:ユウジョウ判定表

最重視するパラメータ:『◉ニンジャソウルの闇』やそれに基づくスキルの合計個数×2。
           (ゼロの場合、難易度を+1してダイス1個で判定)

親密度1:「イクサの後始末をするなら是非俺を呼んでくれ。面白い絵を逃したくはないからな」
  報酬:『◉知識:犯罪』/『◉ニンジャソウルの闇』

親密度2:「お前の仕事は芸術だ!コラボ動画を撮りたいんだが開いている日はあるか?」
  報酬:『◉知識:現代的アート』/『◉邪悪なサディスト』

親密度3:「いつかは俺もお前のように動画の素材を自力で調達できるようになりたいものだ」
  報酬:『◉知識:テックガジェット』/『◉撮影』

爆発四散:「こんな事!俺はニンジャなのに!サヨナラ!」
  報酬:『**ハンディカメラ・オブ・スキャッター**』

【万札:UR】:『**ハンディカメラ・オブ・スキャッター**』
 スキャッターがスナッフビデオの撮影に用いていたハンディカメラ。
 効果的な演出のための様々な調整が施されている。

 『レリック』とみなす。『**受け継いだカラテ**』としては使用できない。
 『〇下劣なパパラッチ』と同様のルールで『撮影判定』が可能となる。このレリックなしで
 『撮影判定』が可能なキャラは『撮影判定』で得られる【万札】が+1される。
『◉撮影』:『〇下劣なパパラッチ』と同様のルールで『撮影判定』が可能となる。

セッション用Googleスプレッドシート

おまけ.ニンジャ名鑑と簡易ロールプレイガイド

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【パフォーマー】◆卓◆
首からタイコを吊るした和装の女ザイバツ・ニンジャ。対象の精神に薄く暗示をかけそれをタイコの音色で強化する特殊ヒュプノ・ジツの使い手。ソウカイヤがもみ消した「被害」の証拠を集め地位や権力を持つ遺族らに「情報提供」や「敵討ち」を持ちかけることでネオサイタマでザイバツが活動するための基盤を固める任務を行っていた。

一人称:「アタシ」敵対:「あんさん」味方:「あんさん」

利用規約

 この記事に含まれるデータは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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