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#空飛ぶくじら

ANA 全日空 B747-400D 空飛ぶクジラ マリンジャンボ物語

1991年 ANA、全日空の空港商業施設出店に伴うコンサルティングの会社
GRANDEに居りました。主要空港の各売店における、マーケティングリサーチ、
成田及び、羽田空港出店における新業態プロジェクトや、グッズのVMD
などを行いました。
当時アメリカの調査会社 J D Power and Associatesが米国自動車顧客満足
度指数(Customer Satisfaction Index)C S I を発表し日本の大手企業
もこの調査をするように成りました。全日空も同じでした。
CS (Customer Satisfaction)の為の
ES (Employee Satisfaction/雇用者の満足)
顧客が満足するにはサービスを提供する側の満足が無ければ成り立ちません。
”The First Choice”スローガンに掲げていたANAの羽田機体センターで
講演の依頼が有り150名を前にして20分話をさせて頂きました。
講演終了後真っ先に「分かりやすく良いお話でした。」と頂いた名刺を見る
と全日本空輸株式会社 代表取締役副社長 浅倉 博 氏と秘書室長の谷口隆雄
氏でした。
その後、宣伝部販促部に伺った際、リーダーの作田隆男 氏から相談を受
けました。年に数回海外を含めた1st classの顧客向けにダイレクトメール
を出しているが、もっと有効な方法は無いか?と言う事でした。
掛かる郵便料金も半端では有りません。
丁度そのころの3月から始まった「のび太のドラビアンナイト」というドラえ
もんの映画が公開されていました。私は作田リーダーに「 子供がドラえも
んの映画を見たいと思ったら、一人では行かないでしょう。必ず親や祖父
祖母の同伴が有ります。搭乗数も増えるでしょう。」作田リーダーはどうした
らよいかを訪ねました。 私は、乗りたい飛行機を子供たちに提案して貰っ
たら良いと思うと伝えました。ドラえもんの映画は360万人の動員数が有り
ました。その後、この提案アイデアは社内で検討され、1993年、「君の夢を
ジャンボにしたい!」というテーマのもと、ANAで日本初の機体デザインの
公募が行われました。 そして全国のANAカウンターや旅行代理店に向け
塗り絵が用意されました。
「『海より広い大空を泳いでみたい!』と願うクジラたちの夢」を描いたのは
当時小学6年生だった大垣友紀惠さん。
1993年9月12日 ANA63便(羽田→札幌)、社員の夢と想いがたくさん
詰まったANA 全日空 B747-400Dが大空に飛び立ちました。
その特別塗装機は「マリンジャンボ」の愛称で親しまれました。
B747-400Dは日本国内線専用仕様機種です。
空飛ぶ巨大なクジラは、航空ファンはもちろん、子供たちに愛され続
けました。後に「マリンジェットJr(. B767-300機)」が就航するなど、
クジラの親子は日本中の空を飛び、さらには世界の空をも飛び回るこ
とになりました。
ちなみにマリンジャンボは今日の特別塗装機のはしりでもあり、ANA
ではスヌーピー号やポケモンジェット、そしてSTAR WARS JETSへと
派生していきます。また、国内線で機内販売が始まったのも、マリン
ジャンボ特製グッズが先駆けと言われています。
1970年代のアメリカの空を賑やかに飛んでいたサイケデリック柄のブラニフ航空や
空飛ぶバナナ、ハワード・ヒューズエアーウエスト航空が有りました。

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