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ITeens Lab.について ~プログラミング教育とアクティブラーニング~

オレはこどもプログラミング教室「ITeens Lab.」というものを運営しています。今日はそのITeens Lab.について触れたいとおもいます。

ITeens Lab.は2014年に元バンドメンバーでもある、共同代表のDoこと近藤悟と一緒にスタートさせました。
「やろうと思ったきっかけは何なの?」とよく聞かれます。
正直、多角的に考えた結果なので、きっかけというものがハッキリあるわけではありません。
悲しいかな「えっと、いろいろ考えて」と答えると、だいたいちょっとガッカリしたような反応をされますw
きっとみんな熱い言葉を求めてるんですね。。。!

ざっくり言ってしまえば「世の中に本当に必要なものは何か?」と考えていきついた結果がそこだった、というのが一番大きな理由です。

オレの場合「いろいろ考えて」というのはそんなにフワっとした話ではなく、本当にいろ~~いろ考えてそこにたどり着いたので、端的に表現してほしがるほうが野暮だな、と思うんですが、第三者からするとそんなもんなんでしょう笑

ITeens Lab.を立ち上げるに当たって確たる影響を受けたのがこの動画です↓

この動画の中で「プログラミングを通して子どもに変数を教えると喜ばれた。普通、授業をしているときに生徒に変数を教えて喜ばれることなどあるだろうか?」という一説があります。
これがプログラミングを教える大きなメリットだと感じました。

生徒にとって必要性のわらかないものを、座学で理解させるには限界があります、オレは長年の指導経験からそれを知っています。
教師が生徒からの「それ学んで何の役に立つの?」という問いに答えられなければ、生徒の学習効率は驚くほど下がります。生徒が子供の場合に限らず大人もです。

大人は「もっと若い時に勉強しておけばよかった」と口々に言うのですが、いざ授業を受けると、やはりイヤイヤ学習します。
もちろん社会に出て、いくぶん勉強することの必要性をできているからこそ先の発言が出るのですが、大概は直接必要性を感じられるものにしか反応しません。大人ですら「なんの役にたつかわからないものは勉強したくない」んです。いくら講師が「これは知っておいたほうがいい」と言って聞かせても、です。
これはオレが職業訓練指導員として働いた経験からわかっていることなのですが、それはまたの機会に。

つまり我々は、大人でもできない【勉強】を子どもたちに週に5日以上朝から夕方までカンヅメでやらせているわけです。
ここに「やる気」だとか「良い子・悪い子」「関心・意欲・態度」だのが評価指標として入ってきます。ん~、最悪です。
上記のことを踏まえればどう考えても、本来は「やる気」や「意欲」というのは教える側の責務であり、むしろそこさえ押さえていれば、あとは本人次第な部分の方が大きいと思っています。

【学習する】というプロセスさえも学習なのです、これが噂のアクティブラーニングです。
大人になって自分で勉強の仕方がわからないっていうは結構厄介なもんじゃないですか?
自分が達成したい目標があったときにどういうアプローチでそこに到達すればいいか、それをつまづきながら試していく、しまいには到達する。そのサイクルそのものが最も学習すべきことだ、ということなんです。

これって、特に情報化社会では重要です。
具体的な例でいくと、今どきインターネット検索をうまく使えばたいていのことに答えはでます(もちろんそこがゴールではないけど)ヘタな大人が物事を教えるよりWikipediaを読んだ方が正しい知識が得られます。
というわけで、どういうキーワードで検索して、インターネット上の情報をどうやって精査していくか、を学ぶほうが教えてもらうよりいいんです。
「飢えた人には、魚をあげるんではなく、魚の釣り方を教えろ」ってやつです。

子どもが自分一人で得難いのは 体験・環境・新しい視野 ですね。そのあたりを駆使して大人が子供たちを動機付けして自発的に前に進ませる、その進む過程で進み方を試行錯誤していくことがキモです。

これをやるために、プログラミング教育が効いてくる、という話なんです。
プログラミング自体のハードルの話を置いておけば、パソコンを使ってプログラミングを学ぶことは、自分の考えを具現化する力を与え、その幅を大いに拡張する良い方法です。

プログラミングができれば、大人でも子どもでも、まして体がよかろうが悪かろうが、イメージしたものをあらかた再現することができます。自分がイメージした理想を形に落とし込んでいくときにイヤイヤやる人は多くありません。
これがイメージ通りのものにならない、というエラーが発生したとき「なぜだ」と原因を探り解決していく、これを「問題解決型(課題解決型)能力」と言っています。
このとき、「わからない、解決したい」という【学ぶ理由】が明確に存在してきます。

なにもこのサイクルはプログラミング教育に限った話ではないのですが、【モノを作る】というプロセスにおいてこのサイクルが発現しやすいでしょう。
先に述べたように、老若男女問わず、パソコンとインターネットさえあれば等しく表現のチャンスが与えられるため、プログラミングができれば手軽に、モノづくりのサイクルでトライ&エラーを繰り返すことができるのです。

ITeens Lab.では、このことに注目して子どもたちにプログラミングを教えています。
プログラミング教育の真髄は、プログラミングスキルをつけることが主目的では無いのです。プログラミングのスキルだけがあったところで、それこそ今からの社会ではIT土方となります。
いまならば「プログラミングができれば、手に職で仕事に困らない」と言われていますが(本当はそんなことないんですが)子どもたちが生きる未来は果たしてそういう状況が続いているでしょうか?
保護者の方々はぜひ誤解なきようご理解ください。ちょこっとプログラミングくらいは触れて当然の社会がやってくる、そのうえで人間にしかできない仕事はなんなのか?どういう人間像がこれから求められていくのか。
ITeens Lab.はその人間像を探求し続けていきます。我々はプログラミング「を」教えているのではなく、プログラミング「で」教えているのです。

ITeens Lab.の理念はまだこの話題に収まらないのですが、続きはまた別の機会に(*^^)v

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