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夕遊の漫画cafe

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大好きな漫画その他をここにまとめておきます。本当は、ここに書ききれないくらい好きな作品がたくさんあるのですが...
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#アイヌ

日露戦争に人生を狂わされた男たちの物語。映画『ゴールデンカムイ』2024年

オープニングのすさまじい二〇三高地のシーンから、主人公の杉元とアシㇼパが出会い、困難を乗り越えて相棒(バディ)を組むまで。この映画は、壮大な物語の「序章」です。内容は原作のテイストそのままですが、なんといっても生身の俳優さんたちがくりひろげるアクションシーンがすばらしい。そして、合間、合間に広がる試される大地、北海道の雄大な景色。映画ならではの表現で、原作の世界を存分に表現しています。 タイトル『ゴールデンカムイ』のロゴがラスト近くに大きく映し出され、今後の続編に出てくる、

北海道を旅したくなる名作でした。『ゴールデンカムイ』野田サトル

『ゴールデンカムイ』は、日露戦争後の北海道を舞台に、アイヌが隠した大量の金塊を探す物語。戦争帰りの元日本兵杉元佐一とアイヌの少女アシリパのバディものでもあります。明治日本の歴史文化紹介と北海道サバイバルに、アイヌ文化&グルメ紹介などなどを追加して、とにかく内容てんこ盛りの作品。読んでいると、ものすごく北海道に行きたくなります。 アイヌに関しては専門の中川裕教授が監修されているので、専門性もバッチリです。主人公の相棒アシリパちゃんは賢くて強い(というか、たくましい)。父親直伝

リアルと漫画はどこが違う?『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』中川裕

楽しみに待っていた1冊。わくわくしながら読みました。アイヌ研究の中川先生の文章は、『ゴールデンカムイ』を読み始めたあたりから、結構読んでいましたが、まとめて読めるとは本当に最高です。いろんなところで講演会とかあっても、遠いところはなかなか行けないので。 実際に『ゴールデンカムイ』の漫画に出てくる明治時代のアイヌ文化の概略とか、当時の明治の北海道のようすなんかも詳しくわかるので、とても楽しい内容になっています。 『ゴールデンカムイ』の野田先生はとてもよくアイヌ文化や、明治時