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夕遊の台湾小冊

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大好きな台湾に関するものを集めました。
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#映画

何気ない日常が愛おしい。映画『本日公休』台湾、2023年。

舞台は台中の下町。昔ながらの理髪店を40年続ける主人公のアー・ルイ。長年のお得意さんに電話…

夕遊
1か月前
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台湾のバスだけを乗り継ぐ。『ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE』2016年

私のまわりには乗り鉄の知り合いが多いですが、バス好きもいます。テレビ東京の「ローカル路線…

夕遊
1年前
26

メディアが煽った戦争。『帝国日本のプロパガンダ』貴志俊彦

『ゴールデンカムイ』に石川啄木が出てきた話のとき、ちょうど国内外の新聞に写真が載せられる…

夕遊
2年前
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文化工作だった映画や小説やまんがやアニメ。『大東亜共栄圏のクールジャパン』大塚英…

第二次世界大戦のときに、映画や小説が「文化工作」――作品としての価値よりも、「宣伝」とし…

夕遊
2年前
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わすれられた台湾詩人たち。ドキュメンタリー映画『日曜日の散歩者 』台湾、2017年。

日清戦争で日本が勝って、領有した台湾。この映画の舞台は、日本の植民地時代が40年近く続い…

夕遊
2年前
26

ミステリアスなピアノの旋律。映画『言えない秘密』台湾、2007年

台湾の有名なアーティストのジェイ・チョウ(周杰倫)が初監督した映画で、とても評判がよかっ…

夕遊
2年前
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ステキな歌がいっぱいつまった映画『52hzのラブソング』台湾、2017年。

『海角七号』とか『KANO』とか、ずっと台湾の歴史にかかわる映画を撮ってきた魏徳聖(ウェイ・ダーション)監督の最新作。今回は、日常ミュージカル映画です。 私はミュージカルはよくわからないので、それほど期待していなかったですが、おもしろかったです。単純に楽しかったというか、台湾らしくて、でも今風で、ユーモアたっぷりで。 いつも思いますけれど、ウェイ監督の映画は音楽がとてもいいです。出演者も、当然のようにみんな歌が上手い。今回はミュージカル映画ですが、どの曲も歌いたくなるよう

香港青春グラフィティ。『I AM JACKIE CHAN 僕はジャッキー・チェン』

香港の映画の歴史を少し知りたくて、読んだジャッキーの自伝です。分厚い本の大部分が、ジャッ…

夕遊
3年前
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現代に残る道教のお葬式。映画『父の初七日』台湾、2009年

台風で自宅に閉じ込められたときに、見た映画。 お葬式の映画といえば、有名なのは伊丹十三監…

夕遊
4年前
25

激動の台湾の日常を生きる。映画『幸福路のチー』2017年・台湾

台湾好きの家族みんなで見に行きました。 予想していたより、ずっとアニメっぽくて、でも内容…

夕遊
4年前
11

時間薬、2人分。映画『百日告別』2015年、台湾。

期待通りのしみじみいい映画でした。 台北、高雄、沖縄、石垣島。 愛する人と旅をしたくなる、…

夕遊
4年前
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60年前に別れた恋人との再会。映画『再会の食卓』中国、2010年

1949年、中国大陸で中華人民共和国が成立。 内戦に負けた国民党の兵士だった夫は台湾へ逃れ、…

夕遊
4年前
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実はご本人には似てないらしい。映画『呉清源 極みの棋譜』日本・中国、2006年。

呉清源という囲碁の棋士を知った頃、彼をモデルにした映画化の話を知りました。主演が大好きな…

夕遊
4年前
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イケてないけど、愛しい故郷。映画『海角七号 君想う、国境の南』2008年、台湾

ずっと楽しみにしていた映画『海角七号』の公開。台湾で異例の大ヒット、口コミで動員して『タイタニック』に継ぐ歴代2位というし、日本と台湾の歴史なんかも出てくるようなので、どんな映画かと期待して見に行ったら……めちゃくちゃ台湾で、ベタな笑いのコメディ&バンドムービーでした。 いや、でも、それがとってもよかった。ツボでした。もう、月琴のおじーちゃん、最高にかわいい。バンドメンバーたちが、いいかげんだけど憎めない、個性豊かな台湾人あるあるって感じでツボ。主人公の阿嘉は松井稼頭央に似