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夕遊の本棚

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ひと仕事終わって、おいしい珈琲や紅茶を片手に読みたい本。仕事で読む本。とにかく、たくさん読みたい、楽しみたい私の本棚をご紹介します。
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2022年5月の記事一覧

短歌とエッセイで猫たっぷり。『猫のいる家に帰りたい』仁尾智・小泉さよ

なんとかと煙と猫と僕は行く 目的もなく高いところに ふと立ち寄った、素敵な喫茶店には、さ…

夕遊
1年前
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伝統はグローバリゼーションの中で見つけられる。『インドネシア イスラームの覚醒』…

一般的に、近代化が進むと信仰にあまり時間やお金やエネルギーをかけることは少なくなっていく…

夕遊
1年前
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宮大工さんたちの近代。『飛天の夢 古寺再興』長尾三郎

先日読んだ『薬師寺再興』がおもしろかったのですが、どうやら本書『飛天の夢 古寺再興』が先…

夕遊
2年前
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古くて新しいお寺の話。『薬師寺再興』寺沢龍

薬師寺は1300年の歴史を持つ古いお寺です。でも、長い歴史の中で、あたりまえですが創建当…

夕遊
2年前
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島の書店が紡ぐあたたかな物語。『書店主フィクリーのものがたり』ガブリエル・ゼヴィ…

アリス島にたった一つの書店アイランドブックス。夏の観光客を相手に本を売るお店。店主は偏屈…

夕遊
2年前
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タイムリーすぎるガイドブック。『現代ロシアの軍事戦略』小泉悠

日本の隣国ロシア。海があるからうっかり忘れてしまいそうになるけれど、日本とは昔から関係が…

夕遊
2年前
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もう一つの資本主義経済。『「その日暮らし」の人類学』小川さやか

小川さやか先生の文化人類学入門。新書サイズでコンパクトながら、ちょっと硬派で、文化人類学の先行研究とかをしっかり勉強することができます。もちろん、こういう学術的な部分を読み飛ばしてもOK。 Living for Todayとは、その日その日を生きること。日本で暮らしていると、一日一日の積み重ねが一ヶ月で、一年で、といったことには無頓着になります。今日と同じ明日が来ると思ってしまいがちだし、1年後とか3年後の自分の予測ができたり、計画をたてたりするのは当たり前だと思いがち。