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1月1日の日記

 1月1日の目覚めはあまり良いものではなかった。初夢で「どういうわけか…ベトナムに行くことになった」と彼女に告げる自分がいた。どうして別の国ではなく、ベトナムなんだ!?と起きた時に思ったが、それよりも前日に飲んだビールとワインで頭が重たく、目はパサパサに乾き、喉はカラカラに乾いていた。
 新年を少しでもマシな方向へ持っていこうと、自転車に乗って多摩川まで行くことにした。雲一つない青色の空が心を晴れやかにした。気分もだんだん良くなってきた。
 川近くの駐輪場に自転車を止めて、歩くことにした。公園には、子どもと一緒に凧揚げをしている親子がいた。穏やかで、優しい風景が広がっていた。他にも、ランニングをしてる人、一人黙々とリフティングをしてる人、ベンチに座って会話をするカップル…各々、楽しく過ごしていた。
 ぼくもその風景の一部として彼女の歩幅に合わせてゆっくりと歩く。しばらく歩いて、ベンチに座る。ぼくは公園に落ちていたボールを拾って、投げる。拾っては投げ、拾っては投げる行為を繰り返す。近くにバレーボールも落ちていて、玉乗りをする。昔は玉を転がして歩けたのだが…今は体幹が弱ってるせいで玉に乗ることだけで限界だった。
 ふと目を離した隙に、ぼくの後ろで彼女が盛大にひっくり返っていて、砂まみれになっていた。彼女も真似して玉に乗ろうとして乗れなかった。玉に乗り遅れた彼女。やれやれ…と思いながら、手を貸して身体を起こす。服に付いた砂埃を手で払った。彼女が何かにつまづいた時、この事を思い出していつでも手を貸し、再び立ち上がるのを手伝ってあげよう。ぼくも何かにつまづいてしまったら彼女の手を借りて、助けてもらおう…なんていうのを今、思ったりする。
 その他にも色々とあった気がするが、良い一日だった。本当に良い一日だったと思う。

今日の一曲。

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