一生のお付き合い

もうかれこれ20年付き合っているだろうか。

といっても彼女とか友達とかじゃなくて持病。
25歳のとき、急に身体から汗が出なくなった。

福岡の町医者からは、
精神的な問題だとか、気のせいだとか、
極めつけは、汗が出ると念じれば出るとか、、

(これ冗談じゃなくマヂで。。)

今でも思い出すと腸煮えくり返る思いだが、
かなりいい加減なことを散々言われ続けて
精神的にもホトホト疲れ果てていた。。

これまでは医者に対しては
それなりの敬意を払っていたつもりだが、
これ以降医者なんて偉くもなんともない、
適当なやつばかりだと悟った。

それでも上京してから
上司のススメで会社の産業医だった
虎ノ門病院の先生に診てもらい、
その紹介で東北大学の権威な先生とか
新宿にある国立なんちゃら病院とかにも
診てもらった。

病院ではお腹の皮膚を採取したり、
エステで着るような銀色の服着て
ルームランナーで走らされたりと
完全にモルモット状態。。

その結果、診断名は、

「突発性後天性全身性無汗症」


何やら聞き慣れない長ったらしい名前だが、
数万人に1人という難病。。

わたしの場合、何らかの原因で突然
通常の人の30%以下しか発汗できないように
なったらしい。

症状は簡単に言えば、
車がオーバーヒートを起こすようなことが
全身で起こっていると考えてもらえれば
わかりやすいかと思う。

1週間ほど入院して
ステロイド投与等を行ったが、
まったく改善されず。

他、対応策がないとのことで、
最後に医者からは、
まあ10年もすれば治るかもね、
って捨て台詞っぽいこと言われ、、

あぁ、やっぱり少しでも医者に期待した
自分がバカだったと、、
一応病名が分かったのは収穫ではあったが。

それからは、夏になると地獄の日々。

特に最初の数年間は
通勤するだけも毎日命がけで
フラフラになりながら家にたどり着いては
すぐに水風呂に1時間ぐらいボーッとなって
浸かっている状態だった。

その後、中国駐在が長かったので、
中医に相談して漢方薬処方してもらって
クソ苦いの飲んだり、鍼灸したりもしたが
改善されず、、

しかし時間が経つと対処方法も徐々にわかり、
また身体も徐々に慣れてくるもので、
7年くらいしてからは、もちろんキツイのは
変わらなかったが、体力が少しついて
なんとか耐えれる程度までにはなってきた。

10年目を迎えるときには、
当時医者が言っていた言葉を
ちょっとだけは期待していたが、
治ることはなかった。。

その後、左肩あたりから
少し発汗しているのを感じれるようになったが、
やはり毎年夏は地獄だ。

先日何気に病名を検索してみてたら、
知らないうちに国の指定難病(163)に
なってた。。

当時はネットで調べても何も出てこないし、
周囲の人からも全く理解を得られず
サウナに汗が出るまで入ってみたら?とか
軽く言われるたびにしんどかったな。。

その後同じ症状で悩んでいる人が
増えてるんだなぁ。

一度同じ症状の方々と
交流してみたいものです。

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