マガジンのカバー画像

ふとん日記(B面)

28
裏でなくB面です。気ままに日記を書きます。日記だけど嘘も書きます。というかほとんどフィクションです。よろしくお願いします。
運営しているクリエイター

#小説

辛い顔はしちゃいけない

小学二年生の時に買ってもらったゲームボーイアドバンスの電池を替えたら、現在も問題なく動い…

natorifuton
2年前
4

Interlude#223

彼女はいつも食事を最後の一口だけ残す。 どうしても最後の一口が食べられないのだという。 …

natorifuton
2年前
1

名付けるほどでもない1日

冷蔵庫に余りモノの白菜が転がっていたので、ほそく刻んで明太子とまぜてチヂミを焼いた。この…

natorifuton
2年前

青色迷路

こんな夢を見た。気づいたら私はひとり波打ち際にいて、海の反対側を振り返ると巨大迷路の入口…

natorifuton
2年前
1

酸化した月のクレーターみたいな踵

この間、誕生日を迎えてやっと「最もよく言われる年齢」に同期した。ただ一度30歳と言われたこ…

natorifuton
2年前
1

鉛の風船とジェット・ラグ

私は移動するのが好きだ。久しぶりに飛行機に乗ってみたら、隣が父子の二人組だった。フライト…

natorifuton
2年前
2

自分語りができない

私は、自分語りができない。 という自分語りを今からする。 自分のことを話そうとすると、キーボードを打つたびに顔から火が出そうなほど恥ずかしい気持ちになる。照れているのではなく、この凡庸なる人生を面白おかしく、または美しくドラマチックな言葉として連ねようとすることが辛い。過去のこととかを社会や世界やたったひとりのあなたにコネクトさせていくのも照れ臭い。けど書いてみる。 私はコンタクトレンズを外した世界が大好きだ。朝起きて目をこすっても、見える世界はぼんやりとしていて全てが

「ごめんなさい」が言えない

人生は時として、とても残酷で卑劣なものだ。 さっき好きな人に振られてしまった。 楽しい時…

natorifuton
4年前

侵略するポテト

自分が今食べているものは、自分の体の細胞を作るための栄養素になる。 ということは、口にし…

natorifuton
4年前

夢百六十五千夜.0

箱の中身はなんでしょう? 左右に空いている穴をガン無視した私は、箱の天井を外して蓋を開け…

natorifuton
4年前

交感神経の夜

家の外で、ずっとサイレンが鳴っている。 どうやら私のアパートらしい。 外の火災報知器が誤…

natorifuton
4年前
6

どこにでもあるよくある話

学生時代のバイト先の友達と、久しぶりに電話で話をした。 彼女は私にとって、ある分野での唯…

natorifuton
4年前

土曜の夜、たまらない気持ちになる

頭がとっちゃらかっている。 考え事をしていても、常に飛び交うノイズみたいに思考が乱反射し…

natorifuton
4年前