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今年の観劇納め「エリザベート」

2年前のリベンジ。

開演前。オケ合わせの音が嬉しい。大丈夫。きっと幕は上がる。上がると信じている。

エリザベート(愛希れいか)
チャピ、こんなに小顔だった?男性と並ぶからか?歌声は今も素敵。

トート(古川雄大)
あれ?こんな声だったっけ?高音部が「モーツァルト!俺こそミュージック」のときと違うような?と思ったけど2幕からはそう気にならなかった。過去の舞台と比較するのは反則だが、やっぱりトート閣下は山口祐一郎氏が染み込んでいる。

ルキーニ(黒羽麻璃央)
むっちゃいい。計画通りにいかないからおもしろいんだよ、番狂わせ~と歌うところが好きだ。ルキーニは、やっぱりこの話の肝だなあ。
エリザベートの家族写真の欺瞞、そして「ミルク」を歌うシーン。街にはミルクがない。子供に飲ませるミルクがない。でもあるところにはあるのさ、って。100年以上経っても世の中は進化しない。

フランツ・ヨーゼフ(田代万里生)
いい声をしている。特に高温部の伸び。味のある歌。
声のいい俳優、好きだ。

ゾフィー(香寿たつき)
貫禄勝ち。モーツァルトのときも思ったけど、深みのあるアルトがきれい。

とにかく歌上手なキャストが勢ぞろい。ストレスフリーで聴いていられる。
一幕ラストのシシィ、トート。フランツが歌い上げるシーンなんてもう、感動モノ。シシィを、めぐる男たちの表情が何ともいえない。歌だけではない。アンサンブルのダンサーたちの動きが凄い。指先まで神経尖らせている。

ラストシーンは宝塚と東宝は微妙に異なっている。
大きく腕を広げたトートにシシィが駆け寄りハグして…が宝塚。トートとシシィが結ばれたことを前面に出している。
一方東宝は、お互い歩み寄り、ゆっくりハグしてキスするトートとシシィ。傍らで、ルキーニが縛り首になってエンディング。
(とはいえ、宝塚の「エリザベート」はいずれもライブビューイングや配信のみ。まだ生観劇していない私。比較するのはおこがましいか。

なによりも、明日以降の公演が不透明。花總まりさんの復活を祈ろう。
2年前は…花總さんのシシィを観る予定だったんだけど、公演中止。チケットは紙切れと化してしまったのだ。
来年は「公演中止」なんて言葉は、死語になってほしい。
それと「チケットをご用意できませんでした」のフレーズも。


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