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宙組 カジノロワイヤル~我が名はボンド 観劇


007 ジェームズ・ボンド、スパイ物という認識はあれど、映画も原作も知らない私。まずは原作で予習。なるほど。真風くんとキキちゃんのガチンコ勝負か。春乃さくらちゃん、むっちゃ大人っぽくセクシーな役。ふむふむ。ならば潤花ちゃんは?ずんちゃんは?どういう位置づけになるんだろう?
結論は…深く考えんでよろし。

初っ端からキメキメの真風くん。彼の銃でハートを射抜かれた観客は多数いたにちがいない。スーツにトレンチコートがこんなに格好いい男役。なかなかいない。立っているだけでシュッとした佇まい、煙草を吸う仕草一つにしても絵になる。いやいや真風くんだけではない。宙男たちってずらりと居並ぶと、もう格好良さに眩暈がしてくる。ずらりと居並ぶ宙男たちは、とうしてこんなに格好いいのだろう。反則やで。
クスッと笑える箇所が随所に盛り込まれているし、ほろりとさせられるシーンもある。これ…中日を過ぎると泣けてくるんじゃないかな。

必要なのは原作や映画で予習することではない。宙組の過去の作品をオンデマンドなりで観ておくこと、かな。
そりゃ、冷戦が過去のものとなった今、ヘビーに取り上げても話は盛り上がらないだろう。プログラムに掲載されている小池修一郎先生の解説よると「トンデモ・ボンド」かもらしいが、おそらく先生の意図は平和へのメッセージじゃないかな。
黒海でイルカを見たいという潤花ちゃんの台詞
「世界は繋がっているのね」
真風くんと潤花ちゃん「イルカが人を愛するように」のデュエット曲。
ちなみにフィナーレの歌唱指導でキキちゃん(芹香斗亜くん)がこの歌を歌うと「音波を出して危機を知らせる♪」って…一瞬シャレかと思った。

順不同で印象的なシーンをかいつまんでいくと…

真風くんとキキちゃんが敵対して、ラストでガチンコ勝負。これ、既視感覚。そう、ホームズvsモリアーティーの図式。
お芝居ではヘタレな若者のずんちゃん(桜木みなとくん)だが、フィナーレの男役群舞でがぜん格好良くなるのも反則なんだけど…。
天彩峰里ちゃん。前髪パッツンがむっちゃ似合っている。あの髪型が似合う女性ってなかなかいない。
若翔りつくんの怪演!ハイローの時、違和感のない関西弁がうまいなと思ったけど、実はとても芸達者な人だったのか!?
寿つかさ組長。若者に贈る言葉、素敵でした。
それと…真風くんとキキちゃんの勝負どころで「アメリカと」「フランスもいるぜ」と加勢するしどりゅー(紫藤りゅうくん)ともえこくん(瑠風輝くん)が妙に格好良くて、ヨッシャー、いけー!と心のなかで叫ぶ私。

トンチキ・ボンド。大いに結構。

デュエットダンスは、格好よくきれい。潤花ちゃんの幸せいっぱいの笑顔が素敵。リフト何回やった?
そして潤花ちゃんが捌けた後、真風くんは愛しむように劇場全体に視線を向け、包み込むような仕草。舞台に手を置く姿は、心に響く。

トップコンビを始め、組長さん、実力派の中堅どころが多数卒業する宙組。次期トップスターより若い副組長?大丈夫?と思う人もいるかもしれない。でも私は、心配などしていない。今の宙組メンバーは、活躍の場を与えたら応える力はあるはずだ。


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