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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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春のLovely Writerまつりの足跡

みなさまこんにちは!いかがお過ごしでしょうか?
あっという間に3月、別れや卒業、かたや年度末の忙しさなどみなさま思い思いにお過ごしでしょうか。TMIですが私も卒業シーズンでして、いよいよ新たな出発を切るための準備中です☺️

そんなあぐんは今月の某日、とあるチャレンジを行っていました。
ご存じの方もいらっしゃるかと思われますが、その名も「Lovely Writer 24時間マラソン」です!別名:ヤマ⚪︎キ春のLovely Writer まつり

*”Lovely Writer”(2021)とはKao NoppakaoとUp Poompat主演で タイ放送局Ch3にて放映された小説を原作とするBL (Boys Love)ドラマである
日本ではU-NEXTにて視聴可能である。詳細はググってね🥰

なぜ計画を実施するにあたっての経緯、実際のチャレンジ結果やその体験を最初は簡潔にと思いましたが、今後定期的にnoteができるかもわからないため、感想や私なりの考察も含めて書こうかなと。
目次をつけましたので、気になる部分のみでもご覧いただければ!


きっかけ〜実証開始まで

きっかけは何か。答えは簡単です。
 やりたかったから←アホか
もう少し詳細を話すと、私現段階で大学4年で春休み中なのですね。春休み中ということもあり、まともに勉強もせずホワホワしている日々ということも思考力も現在下降真っ只中です👌
予定がある日も存在しますが、極論いえば何もしない暇な1日も共存していたのです。その時、ふとあぐんは気づいたのです。

「何も気にせず自分が好きなことをしまくる24時間を送ってみたい。」

そんな時、Lovely Writer(以下LWと表記)の伝道師でありますゴミさん(@sumiwataru_2020)さんのこのツイートに私はハッとしたのです。

この投稿を見た時。
「今ならできるのでは」
むしろ今だから、必要以上の縛りを受けることないという恩恵を受けている今だからのびのびをできると感じたのです。無謀なんて言わせない、私が体を張って実証し、全国のLW ファンの皆様に希望をお届けしたいという謎の使命感さえもありました(アホです)

しかし、Lovely Writerは全12話+スペシャルエピソード、計13話構成。一話あたりの時間は短いもので45分、長いものですと90分近くと韓ドラ並みの尺で展開されています。1日で完走するならば、時間配分が鍵となります。
しかし、そうした懸念点も全て網羅したゴミさんによる最強プログラムが解消済み。これをもとに実行しようと決意に至ったのです。

非常に安直な思考を持ったアホオタクですが、実は計画を忠実に遂行するため数日前からイメトレを行い、材料を調達。
そしてとある日の朝8時ちょうど。パチっと目を覚まし、目覚ましの代わりに第一話のリンクを押し始めた時、祭りは始まっていたのです。

実証結果

AM8:00 から開始し、ところどころインターバルや必要最低限の手伝いを行いながら(実家暮らし)チャレンジを進めておりました。
反省としては、時間配分。1日で見切ることを想定していたので、あのプランには忠実でありたいと思っていたのですが、思いのほかの用事や家事の時間が延びてしまうなど人間として生きている上ではプランに則る時間厳守が困難であると思い知られました笑
今回は効率をメインに実施したため、携帯・PC・テレビの3種の神器によって場面に応じて使い分けていました💦本当はずっと大画面で見ていたかったのですが🤣チャレンジの際はぜひモニター等で見るのがおすすめです!

では、チャレンジの結果をお知らせします
視聴時間:約16時間強
視聴達成話数:13話分中10話まで達成
ご飯メニュー成功率:80%(ガパオライス・ポッキーとアイスコーヒー・山盛りのいちごジャムトースト)
→残念ながら中華麺ワンタン抜きやトッポキはこちらの実力や調達不足でかないませんでした

チャレンジしたということをお伝えするため、実況型でスレッドにしてポストをした模様もございますので、本当にお時間のある時に覗いてみてください

1日をLWで埋め尽くした幸福な時間でした🩷🩵
いかがでしょう。初回にしては良い成果かなと思います!

感想書いちゃうぜ!!

こんな感じでLWまつりを楽しんでおりました!案の上自身のTLも平日というのに以上なポスト数で興奮していたことがお分かりになられたかと思います笑フォロワー様及びアルゴリズムによって私のツイートをお目にかかられた方にこの場にてお詫び申し上げます🙇‍♀️
私自身も1日でここまで多くのツイートをする経験がなかったので、正直驚きです。少しでもみなさんにも、その楽しさが伝わっていましたら嬉しい限りです☺️
では、ここからは10話までを見返して改めて感じたことや考察などをいくつか抜粋してお伝えできればと思います!
注)あくまでも私の考えであり、制作側の意図や他の視聴者のみなさまの考えとは異なる場合もあるかと考えられます。私の知識不足や至らない点の方が多いかと思われますが、その点ご理解いただきお読みいただければ幸いです。(あと多少ネタバレ含みます)

Ayeは一体何をしたかったのか、何を伝えたかったのか

LWを通じて当然のごとくスポットが当たるのはNubsibとGeneであることには間違いありません。小説家と俳優、幼馴染の恋、カミングアウト、家族の理解、Yシリーズが直面する現状。彼らが関わるキーワードが多く思い浮かぶかと思います。
同時に考えさせられる点として主人公2人の世界にカオスをぶち込むAyeの存在。
ある意味彼の存在は妖精のようなファンタジー的な人物ではなく、現実の中で想定されるキャラクターを特定の人間を想像させることなく、うまくフィクションの中に落とし込んだ人物であると感じます。
言葉選ばずにいうならば、Ayeのような存在はどこにでもいるとも言えるでしょう。
このチャプターでは私がAyeが本作で何を伝えたかったのか、Ayeが抱える課題行動について福祉の観点から少しだけ考えていきます。

まず、AyeがあらゆるEpにおいて行う「不適切とも言える言動」は注目行動と言えます。よく福祉の人間は「問題行動」とか「不適切行為」などと言っています。そんなAyeには愛着障害の傾向があるのではと考えました。

ある精神内科のサイトから抜粋したものですが、参考としてどのような状態のことか載せておきます。
”愛着障害とは、養育者との愛着が何らかの理由で形成されず、子供の情緒や対人関係に問題が生じる状態です。
主に虐待や養育者との離別が原因で、母親を代表とする養育者と子供との間に愛着がうまく芽生えないことによって起こります。
乳幼児期に養育者ときちんと愛着を築くことが出来ないと、「過度に人を恐れる」または「誰に対してもなれなれしい」といった症状が現れることがあります。”

つまり幼少期〜思春期にかけての家族間での愛着形成が適切に行われいないと、人格がちょっと曲がってしまうのです。おそらくAyeの家庭を見ると、いわゆる亭主関白家庭かなとも思えます。
*こちらの予測でしかありませんが、過去のお父様のしつけの中で性別役割分担(お姉様に無関心な親)やヘテロセクシャルの強要、男らしく育てなど虐待と躾のグレーゾーンに該当するような子育てがあったようにも。

その後Ayeの過去の恋愛によって更なる家族の溝が生まれてしまいましたが、それでもこの段階で両親が適切なフォローに入ることを放棄したというのも責任があるように思われます。
あと、お姉さんも彼に悪影響を与えていたのでは。親に無断で食事に呼んでかえってAyeを傷つけていますね。よっぽど恨んでいたのかもしれませんが、それは対応としては幼いなと正直感じました。お姉さんが何を基準にして自分とAyeを比較していたのかは不明ですが、闇堕ちのきっかけになってしまいましたね。
その一方でMhokから離れない光のような存在に。Mhok、Youはなぜソコニ?状態ではありますが、Ayeにとっては救世主とも言えるでしょう。Ep5でどんなにしんどい状況でも何も言わず、受け止めたのはすごい。ソーシャルワークにおいて傾聴と相手がリアルタイムで話している際には私情を挟みすぎないことが鉄則とされていますが、これってかなり高度なんですよね。それを弱冠20歳の若者がサラッとこなすなんて🥺私だったらキレてる笑
最終話を通じてAyeはどん底に、それをみているけれど手を差し伸べることができないMhok。辛いだろうけど、ちょっとでもお互いに光が見えたらいいなと願っています。Ayeの心の回復には時間がかかるかもしれませんが、信頼をとり戻すための言動は改めつつ、より成長できる姿が見えたら嬉しいです。あと、AyeはMhokを当て馬及び遊びの相手として扱っているなら、その見方を少しでも変える努力はしないといけませんね(汗)
そしてAyeばかりを攻めるのではなく、彼を取り巻く環境や家庭環境にも注目し、そちらを課題に対しても言及することが適切なアプローチかなと思います。

性と生活を適切に両立させるために

私がLWで素敵だなと感じる場面がいくつかあるのですが、その中でも「同意」に関する場面が個人的にはお気に入りです。
Ep3 "EAT ME"案件でお馴染みの場面では、Geneに対してSibが不快だったらいつでも言ってください、と声を定期的にかける場面、Ep4泥酔Gene案件では、今何をしているかわかりますか?それは本心ですか、と言ったニュアンスでGeneに何度も確認を取る場面。
そして言わずもがなEp9においてもGeneが心の準備ができるまで僕は待てますからと、あれだけ遊びまくってたSibがトーンと変えて真剣に確認を取る場面などいわゆる「性的同意」の場面が適切に描かれていたのは、Sibという人物像においてもそして制作者の意向としても素晴らしい。
それこそ過去には酔った勢いで…とか成り行きで…のような適切な判断だったのかと悩むような描写をされた作品もあったでしょうが、今作ではそうした流れは一切入っておらず、NCシーンは適切なものであったと思われます。

余談ですが、私が大好きと言い続けている”Utill we meet again”・”Between Us series”それぞれにおいても同様の場面がいくつか存在します。(ヒント:Teamが酔った時のHiaの対応、Pharmのとりま砂糖でも舐めておきましょう案件など。よかったらそちらもご覧ください!)
この2作においても「同意」場面がかなり強調されています。

今自分たちがどんな状況なのか、何をしているのか、この先のステップに進んでいいのか否か、嫌なら嫌と断る勇気も含めて性生活において必要なプロセスです。そうした流れも丁寧に描くことでメディアにおける良いお手本に。両作とも監督の丁寧な演出により、ただのBLドラマに収めないさらに秀悦な作品へとアップグレードされたと強く感じます👏

ちょっと違和感を感じたところ

大前提、素晴らしい作品であるLovely Writerですが、あぐん的にはどーしても引っかかる背景がございます。それは登場人物の経済的豊かさと精神的豊かさの豊富さです。
ご察しかと思いますが、SibGeneどちらも富裕層(Sib側は大富豪だろうな)。そして、比較的家族の理解にも柔軟性があり、葛藤があったとしてもそれさえも難なく乗り越える余裕さえも持ち合わせている模様。まあ留学もさせてる程だからかなり教育にもお金もかけたことだと😌

ただ現実言うならそのような家庭はタイ人口の10%に満たないとも言われています。やはりHappy Endに迎えたのは、あらゆる側面における豊かさもあってのことかと。ここだけはこれまでのストーリーの美しさから納得いく反面、現実との乖離があるような気がして歯痒いです。
いわゆる中流家庭や経済状況に困難を抱えている家庭がマジョリティーでしょうし、実際そうした生活環境下の中で育つ当事者の方が多いのでは。
そうした生活背景については現実味が欲しかったなというのが正直な感想です。感動ポルノにならないといいよね。

こういった点に言及するならば、私は”The Miracle of Teddy Bear”がおすすめかなと。
話は思っているより現実的で、視聴者に必要以上のファンタジーを与えないストーリーなのがよかったです。実際主人公のNutはちゃんと脚本家として成功し、キャリアを重ねてきたから家族を養うことができているという流れが自然で、それだけ仕事としてうまくいっていても自身の生い立ちやゲイとして生活する生きづらさは別問題として取り上げられている点はポイントが高かったです。(こちらもU-NEXTで見放題ですので、よかったら!)

本作における「本当に強い人」とは

最後にタイトル通り、この作品において「本当に強い人物たちは誰だったのか」考えていきたいと思います。
強いという言葉は適切ではないかもしれませんが、今はこの言葉が一番しっくりくるかなと考え、このような表記としています。いつか適切な語彙が見つかったら変更しますね。
私からすればLWに出てくる人物は皆、この時代においてセンセーショナルを巻き起こすいわゆる運動家タイプの人物が多いと感じます。保守側の人間にとっては”出てきた杭”とも捉えるかもしれません。

SibGeneはもちろんもさることながら、TumやTiffy、Hinなど多くの若手は本作においては完全無双でしたね。
GeneはYシリーズを男性が書き、それがバズるという経験。SibはBLにおいて重要とも言える従来のCP活動を無視し、プライベートの尊重を訴えています。Tum・Tiffyは職業や趣味などなんとなく視聴者及び読者が抱いてしまいがちなバイアス(アンコンシャスバイアスとも言えるかな)からの脱却を図る存在。そしてHinもGeneの後を追う者として、Yシリーズ業界に挑む勇姿と男性BLファンとして純粋に楽しむ姿を見せてくれました。

一方で、彼らの時代を築く上で土台を作って下さったP’MaiやGene父の存在も欠かせません。彼らがこれまで経験してきた苦しさや葛藤を乗り越えてここまできたという事実を、少ない枠であっても彼らのセリフや動きによって表現されていたのはとても響くものありました。
P’MaiのEP1でのセリフがなんとなく印象に残っています。
「アタシもこの業界でずっと生きてきたわ。うまく配役をしないと大変なことになるのよ!」
この言葉はドラマ業界で成績を残すことの重要性の他に、P’Mai自身のパーソナリティの側面においても戦ってきたものがあったのではないかな〜って。
そしてGeneのお父様が抱えてきた葛藤についても触れつつ、今の現状を後悔としてとらえずむしろ肯定する姿勢も素敵でした。(ヘテロが正解ということではなく、これまでの選択が良い方向に向かったということ)

本当に私たち読者や若者に対して希望の存在とも言える人物であったと思います。しかし、じゃあ私にできるのかと言われると彼らにはなれないでしょう。ある意味私の夢を彼らに託して、思いを頭の中で描くファンタジーのような存在になってしまいます。彼らの行動が現実世界で1人でも多くの方が社会の抑圧に押しつぶされることなく、実現できる日がやってきた時、LWの世界をファンタジーで完結させないと実証することができるでしょう。

てな訳でここまで私の長々として感想広場を開かせていただきました。
当然のことながら、正解はないドラマ解釈。今回はあくまでも私が見た視点を言語化してみただけの話です笑
皆さんのLWの感想や思いなど、ぜひお聞かせ願いたいものです🥰宜しければ、コメントやXアカウントでのリプライやDMにて教えて欲しいです!
私の考察に関するものでももちろん構いません👍

ここまでお読みいただきありがとうございました🙇
以上春のLovely Writerまつりでした!

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