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『君に捧げるlove song』

雨音が静かになり
訪れる朝の気配が別れの時を告げる

浜田省吾『君に捧げるlove song』

こんにちは。
どうも、けこぜろです。

今回は2003年にリリースされた浜田省吾34枚目のシングル『君に捧げるlove song』について。
同年9月発売のバラード・セレクション第4弾『初秋』からの先行シングルでした。


「もう行かなきゃ…」と手を振る君の後姿を見送って
ここで強く生きてく

季節はずれの台風顔負けの低気圧が
窓や屋根に雨を叩きつけて荒れ狂ってる

ベッドルームに目を覚ました君がいるような気がしてさ
思わず名前を呼びそうになる

目を閉じれば君がいる、どの部屋にも…
思い出と呼ぶには切なくて リアル過ぎて ふいに胸がつまる
「…泣かないで」と笑ってる君が見守っていてくれるから
ここで強く生きてく

埃被ったアルバム取り出してページめくる
出会った頃のまだ少女のような君の写真

与えられた時間の中を精一杯生きた君
いつでも家族の港だった

目を閉じれば君がいる
長く暮らしたこの町のすべての季節の中
過ぎた日々が今永遠になる
「…泣かないで」と笑ってる君が見守っていてくれるから
ここで強く生きてく

雨音が静かになり
訪れる朝の気配が別れの時を告げる

「もう行かなきゃ…」と手を振る君の後姿を見送って
ここで強く生きてく

目を閉じれば君がいる、どの部屋にも…
思い出と呼ぶには切なくて リアル過ぎて ふいに胸がつまる
「…泣かないで」と笑ってる君が見守っていてくれるから
ここで強く生きてく

ここでひとり生きてく

浜田省吾『君に捧げるlove song』

この『君に捧げるlove song』は亡くなった妻が夢の中に現れるという内容のラブソングです。
「夢の中に亡くなった父親が出てきた」という浜田が見た夢からインスピレーションを得て作られたそうです。
ミュージックビデオには石田ゆり子が出演しています。

この曲は明るい雰囲気ですが、歌詞は中々に切ないです。
上記のMVも相まって切ない気持ちになってしまいますね。
今もすでに目頭が熱いです。

この曲に出会ったのは小学生高学年の頃。
当時は歌詞の意味もよく分かりませんでした。
普通にバラード曲として素敵だなとしか思っていませんでしたが、MVを見て別れの歌と知りました。

浜田省吾の歌の魅力の一つに、重い歌詞、重いテーマの曲であっても明るく歌い上げるところがあります。
それこそデビューしたばかりの頃は「暗い」と評価されていたそうですが、暗くて重い歌でもポップに歌っていたりします。
当時の僕は幼かったというのもあり、この『君に捧げるlove song』も表面上の雰囲気でしか聴いてなかったのです。

この曲が収録されているアルバム『初秋』はかなりお気に入りのアルバムです。
『SAND CASTLE』『EDGE OF THE KNIFE』『WASTED TEARS』と続いたバラード・セレクション第4弾ということで、浜田省吾これまでの楽曲の中から選ばれたものが収録されていますが、どの曲のアレンジも素晴らしいものとなっています。
『君に捧げるlove song』はそんなアルバムの1曲目です。

 『SAND CASTLE』で始まったバラードのセレクションアルバムの最後の作品です。恋をして一緒に暮らして結婚して、だけどうまくいかなくて別れたり……。そんないろいろなことがあるけど、最後は愛情に、恋じゃないけど深い愛にたどり着くというテーマのアルバムを作りたかった。
 1曲目の『君に捧げるlove song』は、それを象徴する曲。この歌を作るきっかけになったのは、自分が見た夢なんです。夢の中に父が出てきて、それが現実とは違う母のお通夜の日で、父が母のいた布団をさわって「母さんの温かさが残っていて、匂いがするな」と言った。そこで目が覚めて、このことを書こうと思ったんです。自分も50代になり、年齢的なものを意識せざるを得ない時期になってきたというのも、ありますね。
 ただ、"死"や"別れ"がテーマなのではなくて、何十億という人がいる中で偶然出会って、恋人になったり夫婦になったり親子になったりするということ、そしてそれは永遠には続かないということ。だから大切なんだということ。それは、人生の"初秋"が来たり、近づいていくという時期じゃないと感じられないのかもしれないですね。

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大好きな曲も多いのですが、浜田省吾が語るようにこのアルバムのテーマは結構重いものでした。
それこそ前半は重い歌が続きますが、やっぱり当時の幼い僕からするとそれを理解することなく聴いていたところはありましたね。
ただこれらを大人になって改めて聴くと、その本質というものが見えてきたような気がします。
「大人になる」ってこういうことなんですね。



こんな感じで、『君に捧げるlove song』とアルバム『初秋』の紹介でした。
やっぱり音楽っていいですね。
1日中だって聴けちゃいます。

昔聴いていたアルバムを改めて聴くのもいいですね。
当時とまた違った発見があります。
そしてそれを自分の言葉にするのも大事ですね。

それでは、また。

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