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”建築デザインとFMを繋げた一歩先を考えるコラム”

 今年私たちは XENCE Architecture Studio (合同会社XENCE)を立ち上げた。

”新たな”繋がり”をデザインし、イノベーションを楽しむ未来を創造する”

 を私たちのミッションとして、下記の①~④の四つの側面から、すでに多くの方とともに新たな価値創造に取り組んでいる。

”未来の日常”を切り開くイノベーションとなる建築設計
建物が造られる前後のプロセスでの出来事をデザインするFM・PM活動(ファシリティマネジメント・プロジェクトマネジメント)
身近なアナログ世界を拡張するComputational Design , Digital Fabrication活動
請負に留まらず積極的に社会と個の新たな繋がりを発信するメディア・ブランディング活動


 このNOTEでは、その中の②FM・PM活動について、多くの方と議論する場を持ちたいと思い、私たちの日々の議論やアイディアをつづっていくことにした。NOTEを発端として”新たな建築”に繋がるFMについて多くの方とオープンに考えたい。

アセット 3


 建築の魅力にどっぷりはまっている私たちにとって、ミッションで掲げた”未来”を実現するもっとも重要なメディアは”新たな建築”であり、それを作り手の視点から描くのが私たちの仕事だが、同時に使い手の視点から描く重要性を日々感じている。しかし、使い手の側面から、新たな建築を描くのは簡単ではない。とくに大きな建物になればなるほど、建物の計画段階でも運用段階でも、使い手のヒトやニーズは複雑・不確定となり、使い手の側面でのデザインをまとめていくのは至難の業である。

 一方で、特に大きな企業で、”ファシリティマネージャー(FMer)”という役職が少しづつ増えてきた。FMerは、使い手の側面から見た建物の複雑・かつ不確定な情報を、経営方針を軸として整理し直し、監理した建物が作り出す環境によって企業の経営活動を支えている。公式にはJFMA(公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会)と呼ばれるFM専門の団体があり、FMerの認定をしている。2022年3月現在、JFMAのHPによると、2022年段階での有効登録者数は、6631人です(2022.03.08確認時)。FMerの多くは、企業の中でインハウスFMerとして、個々の事業の経営基盤となる多くの資産を運用している。

 こうしたFMer が取り組む”使い手側からみた新しい建築”に、作り手側の視点を上手に重ね合わせ、未来へと前進するプロセスを加速させることが私たちの目指すところだが、そもそもそれぞれの企業で個別解に留まることの多いFM関係の情報の中で、どうすれば、新たな建築へと繋がる点を見つけ出し適切に描写することができるか、早速悩みはじめた。

 そこで、新たな建築を描写するために、使い手の視点としてのFMから新たな建築の描写に取り組むプレイヤーや情報を集め、オープンに議論する場としてNOTEを始めた。具体的には、FMから見た建築という一方向だけでなく、建築デザインからみたFMを含む双方向の視点から議論を蓄積し、また読んでいただいた方々の屈託のないコメントを頂きながら少しずつパートナーを増やし、できることを考えていく場としていきたい。

(2022.03.07)

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