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手を繋いで、歩いていこう。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』


昔から手を繋いで歩くのが好きだった。

彼女と手を合わせたときに感じる人肌の温もりが伝わると、なんとも幸せな気分が拡がり、テンションが上がるのである。
青い春を満喫していた頃には、大人になると恋人の腰に手を回して歩いたりするのだろうと思っていたが、実際に大きくなってからの彼女の腰に手を回して歩いてみたときにはなんともこそばゆく、人肌の温もりもあまり伝わらず、以来わたしには腰に手は向いていないと、やはり手を繋いで歩くことが続いている。

わたしはどうやら歩くのが速い。
なので手を繋いでいないとズンズンと自分のペースで歩いてしまい、彼女が置いてけぼりになりがちなのだ。
そういう意味では、手を繋ぐことがわたしのリード代わりにもなっているといえよう。

その辺は充分自覚をしているところもあり、妻へのプロポーズは
『いつまでもボクの右手を繋いでいてもらえますか?』
だったような気がする。

そんな手を繋いで歩くことに特別な思いを感じるわたしではあるが、唯一苦手なのは『恋人繋ぎ』である。
これをするとやはり腰に手を回したときのようなこそばゆさを感じてしまうのだ。


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