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ロマンス溢れる、西の繁華街。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』


池袋の繁華街というと東口の駅前からサンシャインへ繋がる周辺を思い浮かべる人が多いだろうが、戦後闇市の町割りの影響をいまだ色濃く残す西口の西一番街一帯も実は都内でも屈指の繁華街である。

以前も触れたが、この一角は人間の三大欲求である食欲・性欲・睡眠欲をこの一角ですべて満たせるほどに機能的に揃えている。
しかも、駅前再開発などの人工的な手法ではなく、闇市以来の行き当たりばったりの積み重ねてで自然発生的に整えられたところが素晴らしい。

そんな池袋西一番街もこの10年ほどの間に風紀の自浄化が進み、怖くない街、安全な街を志向して久しいが、昔ながらの小径の名前に『ロマンス通り』と名付いた通りが存在する。
西一番街をメインストリートとするとその一本西側。昔ながらの池袋西口のランドマークであるロサ会館前の通りである。

ふと思ったのが、いったいなにゆえ『ロマンス』なのだろうか?ということ。
この辺はほぼほぼ飲食店ばかりで、他業種はパチンコ屋とロサ会館くらいしか存在しないのだ。
こんなところでどうしてロマンスが発生しようか?

そんな疑問を感じたのだが、今となっては昔の話、ロサ会館には娯楽施設ということもあり、ボーリング場にビリヤード、ゲームセンターそして西口に唯一残る映画館と昔はここが池袋デートの拠点だったのではないだろうか?
昭和の時代には西一番街で食事をして、ロサ会館で一遊び。そこから数々のロマンスを育んだことに由来するのではないだろうか?


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