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すでに閉業らしい此花町の駅前シネマ。

『2014年夏から2016年夏に撮られた写真から、当時の二年間の金沢生活を振り返り、想い出を記録に定着させる写真で二言三言。』

今思うと基本的に金沢の天候はだいたい曇りだったようなイメージなのだが、気のせいだろうか?
ほぼほぼ曇り空が続く灰色の世界の中で、秋口は比較的天高く馬肥ゆる秋出会ったように記憶している。
なので、10月ともなると残暑もなくなり、冬までのつかの間の過ごしやすい天気に恵まれていたような?

なのでアルバムを眺めていると、この時期にはいろいろと散歩して回った形跡が見て取れる。
大学とともに上京して以来まず街中で見かけなくなったのがポルノ映画館である。今でも繁華街の片隅に残っているのであろうが、わざわざその前を通らない限り見かけることはない。

わたしが生まれ育った地方の町ではロードショー館が2館とポルノ映画館が1館あった。
ロードショー館は繁華街にあり、ポルノ映画館は繁華街の外れにあり、繁華街と住宅地の境目辺りで暮らしていたわたしにとって、通学や遊びに出かける際にはこのポルノ映画館の前を通り過ぎるのが一番の近道であり、また青い春を謳歌する年代になると館の脇に並べて貼られている上映中の映画のポスターはそれなりに興味を惹かざるをえないモノであった...(遠い目)。

そんな懐かしき街中のポルノ映画館の前を金沢市内で偶然通りがかったのである。
おそらく彦三の職場から北に向かい本願寺別院の門前町を抜けながら駅の脇の麵屋大河に向かって歩いている途中だったのだと思う。
その建物自身がどことなく気恥ずかしさを身に纏い佇んでいる姿に懐かしさを覚えて思わずスマホのカメラを向けてしまった。

今回あらためてGoogleマップで所在地を調べてみたのだが、残念ながら現在は閉業してしまったらしい。


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