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単線路線のゆっくりした時間。

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

私の実家方の路線は生まれてこの方、いまだに単線である。
日頃複数路線が行き交うターミナル駅の線路を見慣れているので、改めて単線の線路を見るととてもシンプルに感じられる。

実家で暮らしていた頃は思いもしなかったが、単線であるが故に開かずの踏切になることは先ずない(笑)
一本電車が通り過ぎると、踏切は必ず上がるものなのだ。
なにせ、そもそも1時間に数本しか行き交わないので急いで踏切を渡りきる必要もない。

先日、実家へ弾丸日帰り帰省をした際に久々に経験したことがある。
単線の路線というモノは上下線が交差できないが故に、途中で上下線が交差する場合には駅で一方が待ち合わせをするのである。
帰省の際は特急で帰るため、途中で止まるはずのないところで停車したことで、久しぶりに反対路線の待ち合わせをするということに気付いたのだ。

反対車線を待つ数分の間、私が乗る電車は周りが田畑しかない小さな駅のホームで停車している。
なにも急ぎの用でもない帰省なので、そんなのんびりしたなにするわけでも、周りになにもない北関東の田畑の光景に佇み、なんとも贅沢な時間の使い方だなぁ〜としみじみ日頃の我が身の忙しなさとの差に心洗われた気分になったのである。


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