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Rstudio Cloudで日本語PDFをつくる方法
おつかれさまです.
近頃,共同作業で統計解析交じりの文書を作る必要が出て,どうしたものかと検索していたら,Rstudio Cloudという仕組みがあることがわかった.名前の通りクラウド上で,Rstudioが使えるらしい.R Markdownの文書を作成してみると,HTMLは問題ないのだが,PDFを作成しようとしたら,漢字かな交じりの日本語文書が作成できなかった.英語の論文を書くには差し支えないが,やはり日本語文書が作れないと困ってしまう.そこで,日本語PDFを作成できる環境を整えることにした.
テンプレート文書を作成してみる
それでは,まず英語文書を作成してみよう.Rstudio Cloudには,ここから入る.専用のアカウントを作っても良いが,私はGoogleのアカウントで入った.
"New project"を選び,新規プロジェクトを作る.
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46527236/picture_pc_00b43bc49a123da3f40559befb7cf5d7.png)
すると,いつものRstudioの画面が現れる.プロジェクト名を"Untitled Project"から変更する.
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46527475/picture_pc_d0768c4b7c9dab69713f29b0b2652633.png)
続いて,"File"メニューから"New File"を選択し,"R markdown"をクリックする.
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46252509/picture_pc_abc3c3917f6bc358b47aa992a696dc73.png?width=800)
すると,"Install required packages"というダイアログボックスが現れるので,"Yes"をクリックする.
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46252638/picture_pc_011534cbd7075f89af551766ecabe09b.png?width=800)
New R Markdownというダイアログボックスが現れるので,"Ttile"と"Author"に適当にアルファベットで入力し,"PDF"を選択して,"OK"をクリックする.
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46527990/picture_pc_b7172b091e701e0eb9e0baab7bb4c0a1.png?width=800)
すると,テンプレートが表示されるので,とりあえず"File"→"Save"で適当にファイル名を付けて保存しておこう.続いて"Knit"ボタンをクリックする.
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46528203/picture_pc_9e103c4e0afbf655c81e0ff88ae518b5.png)
すると,Viewerが立ち上がり,英文のPDF文書が表示されるはずだ.
日本語対応(2024年1月版)
日本語に対応するため,最初のChunkを次と置き換える.
---
title: "First flight"
subtitle: "初飛行"
author: "Xavier"
date: "`r Sys.Date()`"
output:
pdf_document:
highlight: tango
latex_engine: xelatex
toc: false
header-includes:
- \usepackage{zxjatype}
- \usepackage[ipa]{zxjafont}
documentclass: bxjsarticle
---
コピー&ペーストして使ってください.
Knitボタンを押すと,問題なく日本語まじりのPDFができあがるはず.いとも簡単.
RstudioでPythonを使う
ちょっと脱線するが,ここでPythonを使えるようにする.Rstudio CloudはLinuxがOSで,Pythonは既にインストールされているようなので,簡単に使えるのではないかという目論見である.ところが実際やってみるとハマってしまった.ハマらない手順は以下のとおりである.
まず普通にreticlulateパッケージをインストールする.
install.packages("reticulate")
次に,必要なPythonのパッケージをpipを使ってインストールする.この作業はターミナル画面から行う.例えば,
pip install numpy
pip install matplotlib
のように行う.
あとは普通に,pythonのChunkを書けば,動くはずである.例えば,
```{python}
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
x=np.arange(-2*np.pi,2*np.pi,1/1000)
y_sin = np.sin(x)
plt.plot(x,y_sin,linestyle='dashed')
```
を実行すると,PDF文書の中でグラフが表示される.
インストールされていないPythonのパッケージをChunkの中でインポートしようとすると,minicondaをインストールするか?と訊かれるが,ここでインストールするとハマってしまうので,絶対にインストールしない.というか,訊かれる前にpipでインストールしておこう.
共同作業のはじめかた
Rstudio Cloudは,共同作業の環境が簡単にできるのがウリなので,実際に試してみよう.
左上の"New Spaces"を選び,新規スペースを作る.
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46252280/picture_pc_dd6aa434b113d171e7eb2ee87a457f46.png)
すると名前を訊かれるので,適当な名前をつける.
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46528620/picture_pc_b8c433c9e89a53b3eee331fdb43d3dd8.png?width=800)
そうするとデフォルトで共有プロジェクトができるようだ.
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46528801/picture_pc_bc289b81d7cb58161531efad0f559981.png)
新しくできたスペースにプロジェクトを移動し,左上の"Members"をクリックして,"Add Member"をクリックする.
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46529001/picture_pc_226f11336e4d1e2b3f0f4a05f57041bd.png?width=800)
あとは,共同作業したいひとのメールアドレスを入力して"Role"に"Contributor"を選んで,"Add"ボタンを押せば,招待メールが発信される.
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46529232/picture_pc_69911a7750e80071570617d49fbf571c.png?width=800)
まとめ
現状のRstudio Cloudは日本語に対応していなくて,ちょっと苦労させられた.でもなんとか,統計解析が織り込まれた漢字かな交じり文が作成できる環境が構築できた.これで,講義のテキストや論文の執筆など,比較的大きな文書を作る際の共同作業も,効率的に実施できるだろう.統計解析にはRを使うのが標準だが,Pythonも一応使えるようなので,不具合がないか試してみる予定である.
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