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子供を育てるのはだれ? #コルクラボ文化祭

「ちょっとこい!将棋やるぞ!」

そう言うと、石橋先生は授業中にも関わらず生徒と将棋を始める。退屈な国語の授業が自然と自習という名の自由時間に変わる。先生本人が率先して遊んでいるだから、うるさくしなければ何をしてても怒られない。

石橋先生は僕の小学3・4年生の時の担任の先生だ。
先生はとにかく遊ぶのが好きで、授業中でも将棋を始めてしまうし、休み時間になると手加減抜きで生徒に混じってハンドベースをする。遊ぶのを我慢できないこどもおやじだ。

みんな石橋先生のことが大好きだった。
僕らにとって先生は、教師というよりガキ大将だった。学校に将棋クラブがなかったので、生徒みんなで先生を顧問にしたクラブを作った。先生が嬉しそうだったから、僕らも嬉しかった。

子供達の人気者ではあったけど、親の評判はすこぶる悪かった。何しろ真面目に授業をしないので、放任主義のウチの母でさえ心配になり、僕を学習塾に通わせた。親達にとって石橋先生は機能不全教師だった。

僕は大人になり子を持つ親の立場になった。
幸か不幸か時代なのか、石橋先生のような破天荒な教師は娘の学校にはいないみたいだ。
しかしもし仮に、娘のクラスの担任が石橋先生だったら、私はどう思うのだろう。僕の母や多くの同級生の親のように、先生を疎ましく思うのだろうか。小中高とずっと石橋先生だったら流石に危機感を覚えるかもしれない。
でも少なくとも僕が今まで学校で学んできた中で、石橋先生ほど記憶に残っている人はいないし、あの時教わっていなかったら今も将棋のやり方を知らないだろう。そして大人が本気で子供と遊ぶ姿は、僕が子供に接する態度にも少なからず影響を受けている。

ところで、僕は今「コルクラボ」というコミュニティに参加している。コルクラボは子供に優しいコミュニティだ。親が目を離していても、仲間の誰かが一緒に遊んでくれるので、子供を連れて参加しやすい。そしてなにより、子供たちもいろんな大人や子供と遊べるので楽しそうだ。

共働き家庭が増え、地域コミュニティも健全に機能しているとは言えない現代社会において、コルクラボのあり方は新たな子育て像の実験になっているように思う。

子供はみんなの中で育つ存在なのではないか。



そんなコルクラボが11/9(土)に文化祭を行うので、良かったらチェックしてみてほしい。

そしてコルクラボ Podcast部で、「みんなで育てる」をテーマにしたトークイベントを行うので、こちらもチェックしてもらえると嬉しい。

ゲストは「幸福学」研究の第一人者前野マドカさん。

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Podcast部のトークイベントは入場チケットだけで見られるので、ご来場の皆様はぜひ。

チケットはこちらからhttps://corklabfes2019.peatix.com/


これを読んでいるってことは、投稿を最後まで読んでくれたってことだね。嬉しい!大好き!