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らゔ

誰かを愛してみようって、唐突に思いました。

勉強を頑張ってみようって、前々から思っていました。

自分の存在価値を、自分に問うてみました。

自分を愛する方法が、ずっとわかりませんでした。

誰かに恋した瞬間の、雷のような感覚を味わってみたいと思っていました。

料理上手になって、気になるあの子にアピールしたいって思っていました。

将来はすごく有名な人間になろうって思っていました。

オンライン授業をしている時、自分の世界と画面越しの教室が、別の次元のように思えてなりませんでした。

誰かに構ってもらうために、どうしたら目立てるのか考えていました。

自分が他の人間と違うことを証明しようと思っていました。


無理でした。


自分はそんな大それた人間様ではありませんでした。

天は二物を与えず。

全くその通りでした。

かわいくなりたい、あたまがよくなりたい、うんどうしんけいがよくなりたい。

結局、人それぞれなんです。



社会の評価に囚われて、常識という言葉を武器にして。

わたし、かわいくない。

おれ、しっぱいさく。

なにをやってもだめだった。

どりょくもさいのうのうちだよね。


馬鹿ですか?


可愛いの基準は、人それぞれ違うし、満足度も違うし、どこまで自分を突き詰めたいかは、その人個人の重きを置いているものによって違います。

ネットで生息している人は、自分の見た目よりも、ワードセンス、どうしたら写真が綺麗に撮れるか、そういうことを優先します。

モデルの人は、どうしたら自分を魅せられるか、事務所が求めてきたスタイルになれるかどうかを考えます。

そういうことです。

芸能人に憧れることは素敵です。

けれど、比べることは不思議です。

同じ土俵に立ちましょう。

クラスメイトの可愛いあの子。
自分と比べてしまって妬ましいですよね。

普段泣かない元気なあの子。
ポジティブなのが羨ましいですよね。


けれど、貴方があの子になったら。
同じ立場になってみたら、きっと分かります。

可愛いあの子は、姉と比べられて毎日泣いて、少しでも親に認められたいと日々心を殺しています。

普段泣かない元気なあの子は、親に毎日死にたい死にたいと言われ、慰めるのに精一杯。

自分の苦しみを吐き出すことすら出来ません。



だからといって、貴方が幸せだと言いたい訳ではありません。

人と比べる行為、そのものを辞めましょう。

比べられる側も、いい気分では無いです。
 


ちなみにこれは余談ですが…………

貴方が気になってるかっこよくて優しいあの子、今家で死のうとしてるらしいよ。

あーあ。

寄り添えばよかったね。

ま、君は君のことで精一杯。

社会は所詮そういうもの。

誰も悪くないんだよ。




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