ブランクを経て復帰したい看護師に伝えたいこと

看護師や准看護師の資格を持ちながら、さまざまな理由で医療現場から離れている看護師のことを潜在看護師という。
2018年に厚生労働省が行った調査によれば、全国に約79万人の潜在看護師がいるようだ。
慢性的な人手不足に陥っている医療現場では、1人でも多くの潜在看護師が臨床現場に戻ってきてほしいと待ち望まれている。

とはいえ、ブランクのある看護師が復職する際には不安を感じるものだ。
「今の知識や技術に追いつけるか」「電子カルテ等の最新のツールを使えないのでは」といった不安は、ブランクのある看護師なら誰もが感じるものだ。
特に医療の進歩は早いため、過去に勤務していた頃とはあらゆる点で違いが出てくるのは当然だ。

看護師は職業柄、人の命を左右することもあるため責任は大きく、プレッシャーを感じるのは当然だ。
そんな現場に戻れるかどうかで悩むことはなにも悪いことではない。
むしろそれは真剣に仕事に向き合い、取り組もうとしている証拠だ。
どうか前に進めない自分を責めたりすることはしないでほしい。

そしてその後、勇気を出して復職したとしても、色々問題は出てくるものだ。
復職時は、どんなに経験があったとしても新入りであることに変わりはない。
分からないこと、知らないことを素直に認め、教えてもらおうとする姿勢が大切だ。
下手なプライドは捨てた方がいい。

プライドで変に意地を張ってしまったら、それはミスの元となり、周囲に迷惑をかけてしまう。
患者を危険にさらすことにもなりかねない。
経験の有無関係なしに「学ばせてもらう」という謙虚な姿勢を大事にするべきだ。