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茨城県ひたちなか市でやっとかめ (名古屋弁)

やっとかめ=名古屋弁で「ひさしぶり」という意味です。

下線から参考動画へリンクします(YouTube)


さっき、たまたまこういう記事を見つけて読ませていただいた。

へえ…こういう個性的な結婚式っていいなって思う。撮り鉄こそやっているものの、列車って一体おいくらぐらいで借り切ってしまえるんだろう? 当然借り切ったことはない。よく知らない。

ちょっと前、ご当地、ひたちなか海浜鉄道湊線へ出かけている。そのときに経験したことをちょっと書いてみたい。


ひたちなか海浜鉄道の起点は茨城県の勝田駅


勝田駅は、JR常磐線の水戸駅(茨城県の県庁所在地)のお隣りさん。

勝田駅って勝田市だとばかり思い込んでいた。あれっ?と思ったが、調べてみたらちゃんと1994年以前には〝勝田市〟はあったみたい。勝田市と那珂湊市とが合併して発足したのが、ひたちなか市だという。平仮名の市名といえば、同じ茨城県のつくば市もわりと近い時期に発足していたのではないだろうか。

私が撮り鉄をはじめてからまだ4年ほど。子供のころから大学時代にかけて鉄オタだったが、社会人になってからは四半世紀ほどお休みしていました ^^; 。学生時代の趣味を50歳を超えてから再開した。
茨城県の水戸市から北のほうは、恥ずかしながらほとんど知らなかった。当時の私が、ひたちなか海浜鉄道の前身にあたる路線を知っていたかどうかは覚えていない(ごめんなさい!)。

いまの私は、昭和に走っていた無骨な鋼製車が好きだ。JRからはすでに勇退してしまった、国鉄時代生まれのキハ20系というディーゼルカーがあるのだが(写真参照)、これが大好物のひとつ。

天竜浜名湖鉄道(静岡県)天竜二俣駅前にて 2022年撮影

全国に同型の保存車が点在している。北海道に多くいるが、さすがに北海道は敷居が高い。そんな中、ひたちなか海浜鉄道にまだ現役の旧キハ20系がいるらしいという情報を得た(ただ、Wikipediaによれば、現在はほとんど定期便として運行されることはないみたいです)。そんなわけで、訪れてみた次第だ。

ドリーム名古屋(夜行バス)で朝6時前に東京駅に着き、そこから常磐線の普通電車に乗って、松戸も柏も土浦も水戸も越えて北へと向かった。

勝田駅ホームの立ち食いそばのお店で、大きな唐揚げがのった蕎麦を食べて、まずは暖をとる。珍しいな…と思ってググったら、トップヒットしたのは同じ常磐線の我孫子駅の駅そばのお店だった。系列店って関係ではないみたいだけど。

そばの存在を覆い隠してしまうでかい唐揚げ

駅そばのお店と同じホームから、ひたちなか海浜鉄道の改札に行ける。東京の電車ってやたら編成が長いから、けっこう歩く。

改札窓口で一日乗車券を買って、単行(1両)でやってきたディーゼルカーに乗り込んだ。ラッピング車がきた。

コマツ茨城工場の竣工10周年記念事業のラッピング車

日中の運行本数は1時間に1〜2本程度。起点の勝田駅から終点の阿字ヶ浦駅まではおよそ30分。撮ることを目的に訪れているので、車両基地が途中の那珂湊駅にあるということだけは事前にリサーチしていたが、正直なところ、思いつきで訪れたようなものだった。

那珂湊駅でお目当ての車両と出会う


那珂湊駅で途中下車。お目当てのキハ20系をちょっと通り過ぎたぐらいのところにラッピング車は停車した。降りる前からテンションがあがっている。下車するなりさっそく写真を撮らせていただく。美しい! ほんとはもっといろんなショットを載せたいが … ほんとに古い車両ってエモいです。

那珂湊駅に留め置かれていたキハ20 (205)

乗ってきたディーゼルカーを見送ってから、次の阿字ヶ浦ゆきまで40分ほどあった。構内や改札を出た公道側からいろいろ撮らせていただいていた。冒頭で紹介した結婚式で使われたのと同型の車両も、私のアルバムの中にあった。

結婚式で利用されたミキ300形(元は兵庫県で走っていた)

ん? なんか既視感が


ひととおり見回していたなかで、どこか既視感のある車両がいた。この写真はおそらく改札を出て、外から撮った1枚だ。だいぶ離れた位置から撮ったので、この時点ではまだ肉眼ではっきり見えなかったのだと思う。「なんとなく」ひっかかりをおぼえた程度だった。

あれっ?

ま、いいかといったふうに、一般公開されている「キハ203」と「ケハ601」を案内看板にしたがって公道から見に行った。手前のステンレス車がケハ601、右にいる朱色の車両がキハ203である(これも元キハ20だった車両)。

むむっ。こんな至近に「奴」がいたのに、俺の目は節穴か?!

実はこの時点で気づいていなければならなかったことがあった。

まさかの同郷!


私はこのとき、正面の貫通扉の丸い 「しゃち」のマークをよく見ていなければならなかった。本当に目が節穴だった。

ほんとに知らなかったんです!! 写真は勝川駅(愛知県)にて

名古屋駅から岐阜に向かってたった1駅のところに、普通電車しか停まらない(快速はすべて通過する)枇杷島(びわじま)駅という駅がある。ホーム上から名駅のビル群も見渡せるし、すぐ真横を東海道新幹線が走っている — こんなところから、ひたちなか海浜鉄道とまったく同じく、たった1両で勝川駅まで走るローカル線の風情をもった路線が伸びている。

その名は城北線。JR東海の車両で運行されているが、JRの路線ではない。枇杷島駅はJR東海道線の構内を間借りしているが、勝川駅(春日井市)はJR中央本線のホームから改札を出て、ちょっと離れたところにある。ワンマン運行している。運賃がちょっと高くて本数もそれほど多くない。名古屋住みでも「知らない」って人が多いんじゃないかな。歴史的にいろんな経緯をもった、マニアにはおもしろい存在、そんな路線である。興味のある方はググってください。

ははは、やっとかめ〜


久しぶりって意味の方言、つまり名古屋弁です。
やっとかめなんてコトバ、日常会話で使ったことなんて一度もありませんが ^^; 。


終点の阿字ヶ浦駅にも保存車のキハ20系がいる。阿字ヶ浦駅へ向かうディーゼルカーを待っていたら、やってきたのがこれだった。

やっと気がついた。

元JR東海のキハ11形

姿を間近にみてはじめて、茨城県で走っている単行ディーゼルカーのいくつかが私と同じ名古屋からやってきた連中だとはじめてわかった。
やっとかめ〜

名古屋時代にも、そして現在の北関東時代にも、走る区間の一端の駅名に「勝」の名前がつくとても縁起の良い車両。〝〟つながりでなにか、合格祈願的な企画とかやってみたらどうかなってふと思いついてしまったのですが・・・

いかがでしょうか・・・


何より、ディーゼルカーを借り切って挙式されたおふた方(まさしさん、ゆみさん)が末長く幸せに過ごされますように ♪

そう願いつつ … それではまた。


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