【1972年レコード】11)STEVIE WONDER : Taking Book
■データ
・リリース : 1972/10/28
・レーベル : モータウン・レコード/タムラ・レコード
・プロデュース : スティービー・ワンダー
マルコム・セシル
ロバート・マーゴレフ
・チャート : US 3位 UK 16位
・スタジオ : エア・スタジオ(Lon)
エレクトリック・レディ・スタジオ(N.Y)
クリスタル・スタジオ(L.A)
レコード・プラント(L.A)
・所有ver : VIP-6003(1977 JAPAN)
■トラック・リスト
[SIDE-1]
1. ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ラブ
2. メイビー・ユア・ベイビー
3. ユー・アンド・アイ
4. チューズデイ・ハートブレイク
5. バッド・ガール
[SIDE-2]
6. 迷信(Superstition)
7. ビッグ・ブラザー
8. ブレイム・イット・オン・ザ・サン
9. アナザー・ピュア・ラブ
10. アイ・ビリーブ
■メンバー
・スティービー・ワンダー(ボーカル/キーボード/ベース/ドラム)
・レイ・パーカーJr(ギター)※メイビー・ユア・ベイビー
・ジェフ・ベック(ギター)※アナザー・ピュア・ラブ
・バジー・フェイトン(ギター)※アナザー・ピュア・ラブ
・スコット・エドワーズ(ベース)
・トレヴァー・ローレンス(サックス)
・スティーヴ・マデイオ(トランペット)
・デイヴィッド・サンボーン(サックス)
・ダニエル・ベン・ゼブルン(パーカッション/コンガ)
・シャーリー・ブルーアー/ジム・ギルストラップ/ラニ・グローヴズ/ロリス・ハーヴィン/デニース・ウィリアムス/デブラ・ウィルソン(バック・ボーカル)
■LINK
■メモ
スティービー・ワンダー15枚目のアルバム。
モータウンの子会社タムラ・レコードからリリースされた。
シングル「迷信」と「ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイラブ」は米国で1位を記録する。
モータウンで培った技術と表現力から、現代音楽への実験的な挑戦を始めたアルバムと言われる。70年代の音楽シーンの圧倒的な変化、レコードのプレス技術向上を受けて、自身の音楽表現の更なる進化を試みた。
本作でR&Bのミュージシャンはロックファンに刺さる曲は作れないという通説を打ち破ったと言われる。
録音では基本的にキーボードだけでなく、ベース、ドラムまで自身で演奏するスティービー・ワンダーだが、本作ではモーグ・シンセサイザー、モーグ・ベース、クラビネット、ローズ・ピアノ、アープを使い分け、随所でハーモニカを織り込む八面六臂の大活躍。
何でもこなすスティービー・ワンダーだが、ギターだけはゲストミュージシャンを迎える事を好んでいた。
セッション・ミュージシャンとして腕を磨いている頃のレイ・パーカーJrが参加。
バジー・フェイトンは前作から引き続き参加。
以前よりスティービー・ワンダーが好きと公言しているジェフ・ベックもアルバム制作に参加。「迷信」を共作し、同作をベックが自作に録音する事を許可する。
ジェフ・ベックは同年4月にジェフベック・グループの通称:オレンジ・アルバムをリリースするが、バンドは解散状態にあり、新しく結成したベック・ボガード&アピスのデビューアルバムで「迷信」を発表しようとしたが、アルバム発売が遅れている事(1973/3リリース)に加え、同曲のヒットを確信したモータウンのボス、ベリー・ゴーディの推しもあり先にトーキング・ブックのリード・シングルとして発表してしまう。
「迷信」の大ヒットを受け、スティービー・ワンダーはジェフ・ベックへあらためて「悲しみの恋人たち」を提供した。
ベック・ボガード&アピス版の「迷信」は一転して別の曲かと思える程ハードな仕上がりとなっている為、結果としてはリリースが前後したとしても同曲のヒットは変わらないかもしれない。
我々の世代としては、午後の紅茶のCMや「ウィー・アー・ザ・ワールド」の影響で、ハートフルおじさんな印象だったが、モータウン/タムラ時代のスティービー・ワンダーはキレッキレでびっくりしたのを覚えている。
Bzの「バッド・コミュニケーション」はツェッペリンの「トラップルド・アンダーフット」そのままだが、ロバート・ジョンソンが元と言う「トラップルド~」は「迷信」そのまま。事の真意はともかく、いずれもヒット曲となっているのは迷信のリズム、メロディが卓越したものである事を表しているだろう。
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