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キリスト教について

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「キリスト教理解」の理解について
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2021年2月の記事一覧

いましばらくは荒野で מדברとדבר

 生活に追われていると、心が渇く。知的好奇心が乾燥してミイラのようになっていく。そんな中、友人と話して、再び少し水を得た。折しも火星探査機「忍耐:perseverance」が無事に着陸したとのニュース。  初録音という火星の風の音、画像処理されて美しく加工された火星の360度パノラマに息をのんだ。1969年7月20日、月面に人類が到達した日の喜びをぼくは知らない。きっと、こんな気分だったのだろう。そう思った。  友人との会話の中で、ふと荒れ野に関する話を思い出す。教会など

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アダムとアダパ、アブラハムの宗教

 「ノアの洪水」譚が好きなことは、こちらに書いた。言うまでもなく、ノアの洪水物語はメソポタミアの神話・伝承に基づいている。このあたりはシュメール語の解読史にも関わる話だ。当時、聖書の記述こそが「歴史」そのものだったから、それを覆す古代語とその内容は人々に衝撃を与えた。ある意味、「人類史」が聖書とキリスト教から解放されたドラマティックな瞬間だった。 アダムとアダパ さて「アダムとアダパ」の話である。どうやら「ノアの洪水」のように、「アダム」もまた淵源を遡れるらしい。「ノアの洪

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