カルタヘナ国際映画祭 2日目。
いよいよ今日から本格的に審査員の仕事が始まりました。
僕のことも公式HPで紹介して頂いていますが、僕は今回、WORK IN PROGRESSセクションの審査員を務めさせて頂きます。
work in progressとは、現在進行中の、ということで、まだ未完成で編集段階の映画という事です。
こういう未完の映画が映画祭に提出され、そういう部門があるということもロッテルダムで初めて知りました。映画祭で評価を受けることで、資金面や配給、様々なメリットを享受できるということです。
なので、未来ある映画を評価するわけですから、エグいくらい胃がいてぇですよ笑
しかも、通常のセクションと違うのは、まだ未完成であるがために僕たち審査員から映画制作者である監督やプロデューサーとのフィードバックセッションがあるという事です。そこでこの映画のどこが良くてどこが改善点かという事をお伝えする時間があるのですが、そこが僕的には最大の山場となるわけです。
初日はペルー映画でした。
僕は他の審査員の方々がこの映画を観てどのようなフィードバックをするかも楽しみでもあったのですが、いやぁ、素晴らしい。世界最高峰の映画祭のプログラマーなわけですから。なんだかフィードバックをもらっているその監督と同じくらい勉強させて頂いたんじゃないかと思うような時間でした。
僕も自分の考えをまとめて話させてもらったのですが、「私もトシの意見に賛成だわ」と言ってもらえる事が嬉しかったし、彼女が言ったことも、僕が感じていたことと同じだった事が嬉しかったです。
映画は素晴らしかったです。
制作途中のものなので内容には触れられませんが、一つ一つのカットを観て、よくこれ撮ったなぁと思いました。
自分がゼロから映画を作った経験が、そう思わせるのだと思うし、その経験が無かったら絶対にこう感じていなかったと思います。
そして僕は映画制作者へのリスペクトが、オランダでもそうだったしカルタヘナでもそうなのですが、映画祭全体に流れていることが本当に素晴らしいと思うのです。
僕はただ、自分の中にあった芸術意欲に従って一本の映画を作っただけの人間なのですが
今は映画や映画産業にまつわる様々な事を考えるようになりました。
Yahoo!ニュースで流れてきたこの記事をとても興味深く読ませて頂きました。
芸術意欲に沿って作るだけの事では許されない現実がありますね。
それは今『莉の対』の国内上映、そして2作目に取り掛かっていく中で感じている事です。
僕はやっぱり映画界においては亜流選手だし、これからどうなっていくか自分でも全く分かっていません。
まずは『莉の対』を海外の映画祭でプレゼンし、国内での上映も無事に完遂させたいと思います。それが終わるとまた見える世界もきっと変わってくるのだと思います。
と、だいぶカルタヘナ感のない記事になってしまいましたが、カルタヘナ感出しておきますね🇨🇴
オープニングナイトでDrothee とBartと。
二人共、ベルリン国際映画祭のプログラマー様で、右も左も分からない僕に色々と良くして頂いております。
カルタヘナは、昼は昼の賑わいがありますが、夜はもう完全にカーニバルです笑
みんなそこら辺で歌ったり踊ったりしています。
外での上映は本当に開放感があっていいですね。
僕はみんなでホラーが観たいです。
明日も頑張ります。
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