隠れた名作も? WWAコンテスト歴代の最下位作品と向き合う
はじめに
WWAクリエイターのアルクスです。
早速ですが、皆様はWWAコンテストにエントリーしたり、作品に投票したり、投票が間に合わなくても作品をプレイしたりしたことはございますか?
WWAコンテストは今までに21回開催されました。
その数に伴う量の優勝作品があれば、同程度の最下位作品も悲しいことに存在します。
今回はそんな歴代の最下位作品たちと向き合っていこう!という記事です。
Q.なぜ1位や2位の作品ではなく最下位を?
A.低順位の作品はスポットライトが当たりにくいため
過去に開催されたWWAコンテストの作品を遊ぶ際、皆様はどのようにしてプレイする作品を選ばれるでしょうか。
大抵の場合、
優勝作品など、高順位の作品
好きなWWAクリエイターやフォロワーなど、特定の作者の作品
人からおすすめされた作品
作品紹介文などで興味を持った作品
のどれかを優先的にプレイすると思います。
1の場合は当然低い順位の作品を遊ぶのは後回しor遊ばずに終わり、2~4で特定の作品を遊んだ方も他の作品も遊んでみようとなった場合は高順位のものを優先して遊ばれる方が多いかと思われます。
低順位の作品は、「全作品を遊ぶぞ!」という方や、たまたまそれに興味を持った一部の方しか遊んでくれないのです。
また、私は過去の記事でこう書きました。
『低順位≠駄作』と主張した立場である以上、低順位の作品に見て見ぬふりをするわけにはいきません。今回は自身の発言に責任を持ち、『不本意ながらも最下位の烙印を押された作品』たちと向き合っていきます。
遊べない作品も可能な範囲でご紹介!
さて、第1回WWAコンテストは2004年です。なんと、もうすぐ20年前の出来事になろうとしています。
古いコンテストは当時の運営サイトも消滅しており、実際にコンテスト用のページで当時のWWAをプレイすることはできません。
また、当時Webサイトを持たれていたWWA作者の方であっても、無料の各種レンタルサーバーが消滅していることで芋づる式にサイトが無くなっております。(人によっては、そもそも最初からWebサイトを持っていなかったというパターンも……)
輝かしい優勝作品であっても、データ紛失や消息不明などで遊べない作品は多く、2004年~2013年の最下位作品たちも現在遊べる作品の存在は確認できませんでした。
しかし可能な限り、それらの作品も当記事で紹介いたします。
第1回WWAコンテスト 第9位 作品不詳
4位以降は順位非公表という方向性であったため、最下位作品は不明です。一揆の傘形連判状みたいな
1位 作者:氷☆雷夢 様 タイトル:幸せを求めて
2位 作者:fumiya 様、 タイトル:ラーメン屋さん
3位 作者:ざっこ~ 様、 タイトル:ピチュの冒険
4位以降
作者:ワイバーン 様、 タイトル:Elemental force
作者:仮面防災 様、 タイトル:11243322
作者:フォントフロー 様、 タイトル:天空島のスカイストーン
作者:なお 様、 タイトル:ピカピカの冒険
作者:はた 様、 タイトル:ラララ7
作者:ヒラニン 様、 タイトル:ピカ☆バトルシティ
輝かしい第1回のコンテストですが、残念ながら今でも遊べるWWAの存在は確認できませんでした。
主催がミズノシズク(ポケモンのファンサイト)であったこともあり、タイトルだけでもポケモン系のWWAが多く感じられます。
第2回WWAコンテスト 第9位 二人の王
作者名:エックス
ここから順位が公開されるようになりましたが、各作品の点数などは不明です。
なお、レイアースさん作の2位作品『ある夏のデキゴト』はWWA Wingに対応しており今でも遊べます。
第3回WWAコンテスト 第25位 Labyrinths
作者名:T君
なんと、このコンテストは25作品も集まった伝説の回。
ここから第3位までは票数が開示されるようになりました。
第1位 氷☆雷夢 様 509票
第2位 あさっち 様 228票
第3位 レイアース 様 175票
TOP3だけでも圧倒的な票数ですね。
この回の作品は今でも遊べる作品が幾つかあります。
3位 雪明りの勇者 作者名:レイアース 175票
9位 メェメェヒツジの冒険 作者名:メリノピロト 票数不明
※アイディア賞受賞
※Chrome以外のブラウザが必要です
第4回WWAコンテスト 第16位 FIELD QUEST
この回から最下位の票数も分かるようになりました。
16位 作品名 FIELD QUEST 作者名:すーさん 0票
この回の作品は今でも遊べる作品が幾つかあります。
※4位はChrome以外のブラウザが必要です。
1位 雪明りの勇者2 作者名:レイアース 93票
4位 ダッシュ!&ダッシュ! 作者名:メリノピロト 46票
5位 ギルド~卒業までの7日間~ 作者名:伊藤検事 43票
第5回WWAコンテスト 第11位 ドリームスターズ
この回は再び1~5位のみ投票数開示の方式に変更。
作者:アピ
アルクス自身は未プレイですが、WWAサイト『万色の宙』でおなじみのyuhiroさんのブログによると、『仲間を揃えて魔王を倒す王道ストーリー+バグでクリア不能』という作品だった模様。
今でも遊べるタイトルは
1位 No.009 イツカクルキミヘ 作者:プチ
(※版権物ゆえの都合か、名作倉庫からは直接リンクされていません)
4位 No.003 クリスマスの仕事人 作者:吾亦紅 ※要Phoenix
5位 No.007 HA-OH 作者:伊藤検事
6位 No.006 宿命の鎖 作者:カワセミ
の4作品。カワセミさんというのはWWA Contest 2023や今回のAdvent Calendarにも参加されているあのカワセミさんです。
2007年 第12位(※) dead world
4ポイント 作者:黒
こちらの作品にはコメントが付いており、『グラフィックやストーリーが強引だったり、荒かったりする部分が目立ったが、そこそこ楽しめた。』とのこと。
難点はあるものの、評価要素のある作品ではあったようです。
WWAコンテストはこの回から現在のように20XXが付くようになりました。
現在でも遊べる作品は
1位 Mystic Memoria 150ポイント 作者:ぷっちゃん
(※名作倉庫ではMemory、コンテストではMemoria)
2位 ユキの花 121ポイント 作者:リクエストDJ
4位 学園戦国 68ポイント 作者:伊藤検事
6位 祈清の唄~キセンノウタ~ 49ポイント 作者:びゃく
の4作品。
※WWAコンテスト2007はルール違反により2作品が失格扱いなので、本当は14作品ございました。2作品の違反内容は当時あった『作者名非公開』のルールに基づくもので、それぞれ「自サイトでの公開」「ゲーム内で作者の名前が出ている」というもの。前者は事情があったりもしたのですが、本題から逸れるので割愛します。
2008年 第7位 北風の遭遇
34ポイント 作者:kkk
コメントによると、ポケモンのWWAだったようです。『最新作(当時だとDPPt)を遊んでいない層には意味がわからない』『版権ではなくオリジナルで勝負しろ』『バトルは楽だが隠し通路や森が複雑』などが寄せられていました。
現在でも遊べる作品は
1位 ディアセブンス 596ポイント 作者:プチ
の1作品。
2009年 第12位 龍の笛を頂戴せよ
18ポイント 作者:おもかるとう
※寄せられたコメントはWebアーカイブに残っておらず不明ですが、同コンテストにて3位だったMerinoさんによる感想文が残っております。
現在でも遊べる作品は
3位 Gebet ~祈り・願い・想い~ 95ポイント 作者:Merino
※要Chrome以外のブラウザ
4位 給食当番 70ポイント 作者:あきろう
6位 虹色マーチ 40ポイント 作者:ナネ
※要Java版WWAの動作環境
の3作品。
2010年 第11位 THE WWA
1ポイント 作者:ニート
あまりにも淡白な説明に加え、私自身の当時の記憶もないという謎の作品。
適当な作品名&作者名&作品紹介文からして、やっつけ気味に作られたのかなという印象ですが、1だけでもポイントが入る要素はあったようです。
現在でも遊べる作品は
1位 ファンタジー風アイランド 56ポイント 作者:トードマン
6位 プラスチックアイランド 33ポイント 作者:リクエストDJ
8位 Mazy Greenwood 23ポイント 作者:ナネ
の3作品。
その他の作品も部分的に紹介しておくと
5位 Bird's scream 35ポイント 作者:Bomber teacher
内容:Welcome to WWA. I am American.
We welcome you. To the place where the bird screams.
Everything is left to you.
I am Americanなどと書いてありますが、作者の別名義はア○○ス。
データを過去のPC端末ごと紛失しており再公開は絶望的。
9位 彼女の作り方講座 17ポイント 作者:◆????????
内容:⊂( ^ω^)⊃
リアルタイムで笑った作品なので覚えております。
内容自体はブログでやってろといった内容でしたが、まあ面白かったです。
2011年 第11位 Escape -ZERO-
4ポイント
作者:瑠亜
寄せられたコメントは「フラグがわからなかったです。クリアできなかったのが残念」といったもの。
おそらくはクリア方法がないor難解でポイントが入らなかったものと思われます。
現在でも遊べる作品は
4位 ベタを突っ走るトレジャーハンター~日帰り編、十字架の謎~ 42ポイント 作者:ログ
5位 ブラックボックス・トライアル 34ポイント 作者:ナネ
要Java版WWAの動作環境
の3作品。
2012年 運営サイト閉鎖により、開催なし
2013年 第7位 作品不明
開催されたものの、レンタルサーバーの急なサービス終了でインターネットの闇に消えた幻のコンテスト。
Webアーカイブも壊滅後のものしか残っておらず、7作品あった中での最下位作品がなんだったかを確かめる術はありません。
(池田哲次さんから詳細不明だった作品について情報をいただきました。ありがとうございます)
順位不明(最下位だったかもしれない)の作品は
Battle World(コマンドバトル、マリオRPGのようなアクション要素)
デデデの塔 THE TOWER OF DEDEDE(不思議のダンジョン系ゲーム)
SUPER7(スロットマシン系のゲーム)
人のため魔ノタメ(コマンドバトル)
の4作品。
現在でも遊べる作品は
1位 テラーズダンジョン 作者:Muggy
要Java版WWAの動作環境
4位 3色ミニクエスト 作者:ナネ
要Java版WWAの動作環境
5位 幻想の森 --Fantasy Forest-- 作者:レイル
?位 人のため魔ノタメ 作者:Te(※現在の名義)
の4作品。
実際に遊べる作品コーナー!
2014年以降は今でも遊べる作品のオンパレード!
2014年 第7位 - スコスコギャハハ!
作者:邪鬼使い
得点:4点
※Java版の動作環境、またはWWA Phoenixが必要です。
それはそれとして、戦闘用のパラメータが妙に低いような……?
まあ……シナリオがある作品なのであまり後は載せず、次の作品を紹介させていただきます。
(上記スクショまでに消費したQuick Load回数:40回くらい)
個人的な評価
評価点
3時間で作ったという割にはちょっとした演出が凝っている
問題点
理不尽な初見殺しが豊富、プレイヤーへの嫌がらせ要素が多い。
というかそういう前提で作られたゲームだと思われます。
その他
2年後のコンテストでは「スコスコの作者を出禁にしろ」というコメントが寄せられたらしいですが、その年の優勝者が誰かというと……
総評:好きな人にはたまらない作品です
2015年 第6位 - マジック&ウィザーズ&フェアリー
作者:いけあん
得点:4
※WWA Phoenix非対応。Java版WWAの動作環境が必要です。
これ以上遊びこむと、それだけで記事が終わりそうなので別の機会に再挑戦させていただきます。
個人的な評価
評価点
非常に作り込まれており、丁寧な作りである
様々なギミックでプレイヤーを飽きさせない配慮がなされている
問題点
ステージセレクトなどはないので最初からやり直そうとすると面倒
その他
パズルゲームのように色々と考える部分がありますが、ランダムに動く物体に振り回される部分があり、性質的には避けゲー?
総評:休日の破壊が可能
2016年 第5位 - 超崩れる床
作者
DDMS
得点
14点
ミスってもOK!な崩れる床は2017年の『Precious』や2022年の『五番勝負』もありますが、これらと異なり
やらかした床が安全地帯にならず、崩れる床として再構築される
やらかした際にメッセージが出ず(ダメージ音のみ)、そのまま床の変化が進行する
カーブミスなど、移動できていない一瞬で複数の生命力を持っていかれることがある(落下→再構築→再落下の発生)
といった部分がある点は惜しいなと感じました。
とはいえ独自で用意された画像があったり、様々なギミックを考えられていたりと、大変作り込まれている崩れる床系WWA。
この時期のコンテストは投票の内訳が開示されておりませんが、
スコスコダンジョン 46点
THE DUNGEON 30点
上森左穴右山下城 21点
ライラのルナティックスライドパズル地獄 20点
超崩れる床 14点
と、14/131(全体の約10.7%)は票を集めており、相対的に低い順位となってしまったゲームという印象を受けました。
総評:『超』の名に恥じぬ良作
2017年 第9位 人里に下ったアタイがいつの間にかスライドパズルになっていた件
作者
いけあん
得点
1点
作者のいけあんさんはこの年は3作品出しております。
第1位 - tHe dUNGEon Returns 33点
第4位 Precious 22点
(※『いけあん vs こじょうちひろ』名義)第9位 人里に下ったアタイがry 1点
3作品合計の点数は56/139と、実に40.3%がいけあん作品に投票されております。1位と4位の大作に点を吸われたとも受け取れる1点作品ですが、果たして……
そう、このゲームは……
こやつの攻略は頭の回転が速い方に委ねます……
これだけ色々と考え、作り込まれた作品でありながら最下位だった理由については
そもそも、ゲームの根本である『スライドパズル』というジャンル自体があまりWWAユーザー層にウケなかった。
ステージに入ったら他行くにはロードorリスタート必須という大人の事情。(「全部クリアしたぜ!」みたいなスクリーンショットを簡単に撮れない)
作品自体は一定の評価を受けていたが、1~3位に他の作品を優先する人ばかりであった。(4~5作ほど投票できればもっと高い順位だった説)
などかなと考えられます。(勝手な推測です)
Q.作者のいけあんさんは3作エントリーしていたので、他の2作に投票が集まりすぎたのでは?
A.いいえ、WWA Contest 2017までは結果発表まで作者名が非公開でした。
総評:WWA界のフィンセント・ファン・ゴッホ
2018年 第6位 MEDIA
作者
邪鬼使い
得点
9点
この年から作品の作者名公開+PLiCy経由の公開が登場するようになります。WWA FanSquare側でのコンテストと同様と言えるでしょう。
この年のコンテストは下位作品の点数が似たり寄ったりで、たまたま最下位になってしまっただけという風に感じました。具体的には
『もしかしてバルーンヘッド』 55点
『大蛇の洞窟・レトロ』 30点
『モノクロムワールド』 15点
『トレジャーオプニング Ver4.00』 13点
『超王道RPG?』 10点
『MEDIA』 9点
といった具合。64.4%が1位2位に入った得点で、残りを3~6位で分け合った感じのあまり点差がない状態です。
総評:探索系が好きなら純粋に楽しめる良作
2019年 第10位 ポヨンと森の精霊たち
作者
enjoyable
得点
0点
ここに来て数年ぶりに作品が2桁のコンテストになりました。
クリア画面ではより高難易度を謳う別作品『scoreetude』(同コンテスト9位)への誘導がありますが、今回は割愛します。
最下位だった理由については
エンカウントのメリットが何も生かされず、ただのストレス要素に。
エメラルドの精霊(エンカウント無効)なしで緊張感を謳う制作側とプレイ側の感覚が乖離していたかも。
画像が粗い(ペイントでGIF形式保存した時によくあること)
他の作品に手の込んだ作品が多く、それらを差し置いて票を集めに行ける要素の不足
かわいい系という個性はあるものの、そっちはそっちで『ホムルの冒険~ドラゴン討伐編~』や『ハナちゃんの夏休み』などが向かい風となった
などかなと考えられます。(勝手な推測です)
駄作というわけではなく、
各階層⇔店へのワープポイントがあり、マラソン化の解消
低難易度で遊びやすい(最序盤のエメラルドさえ取れば)
特定の遊び方をした場合にクリア画面で差分がある
など、評価できる部分もある作品だとは思います。また、難易度が低いのをいいことに作者側が推奨している『エメラルド』以外の精霊を縛るプレイに挑戦されている方もいらっしゃるようで……
総評:改善したいと思った点は多いが、悪くはない
2020年 第6位 妖精の世界 フェアリーテイル
作者
得点
10点
個人的にはどうしても目に対する負担が強い作品だと感じたので、途中からブルーライト軽減性能のあるPCメガネをわざわざ装着してプレイ。
こればかりは色変えが悪いと思いました。(元素材は視認性のいい緑色なので)
色彩面やパロディ、ゲーム全体の遊びやすさはともかく、ダンジョン部分はある程度作り込まれていると感じました。
目やダンジョン系に余裕のある方は遊んでみてください。
総評:あたいったら彩強(さいきょう)ね!
2021年 第9位 ランダムWWAコンテスト!
作者
得点
3点
セーブについてはかなり癖があり
インクを入手
ワープ画面でパソコンを調べてYES
インクが消費されるのでパソコンに再度話しかける
セーブ可能になるのですぐセーブする
※アイテムボックスからインクを使うと、セーブできず消滅します!
総評:色々と問題はあるものの、それが味になっている作品?
コンテストの順位こそ最下位でしたが、こちらはPLiCyで6番目にプレイ数が多い作品だったりします。
2021年 第9位 海賊の島とお宝探し!
作者
得点
3点
?「最下位は『2作』あったッ!」
このゲームはモンスターの生命力が高く攻撃は低い傾向にあり、攻撃力の恩恵があまりないのですが、それが最後の方で厄介になってきます。
(装備の買替はできますが、攻撃or防御を上げる玉で偏るとおそらく詰み)
最初こそ宝箱を開けるワクワク感があったものの、結局のところ一部の装備品を除き『回復』『スカ』『モンスター(開けない方がいい』の3択ばかりだということに気がつきました。
マップ内を動く敵、攻防どちらかを上げられる玉など、シナリオ要素を薄くした『スピクリ』みたいなゲームと取ることもできるかも。
マップを動くモンスターが多い性質上、避けゲーでもありますね。先ほど紹介した『マジック&ウィザーズ&フェアリー』や、今年のコンテストの『深夜帰宅』『スキルファイター』もそうなのですがいわゆる避けゲー系はどうも低順位になりやすい気がします。動きのランダム性にイライラしやすいといった部分もあるのでしょうか。
総評:快適性に難ありだが面白い作品ではある
2022年 第13位 夕焼けフェアリーケーブ
作者
得点
10点
広告詐欺で有名なゲーム『HERO WARS』のミニゲーム広告を元ネタにしたというダンジョン作品。
ダンジョン系としては特殊な攻撃力増減、正解のルートを選ばないとすぐに詰む難易度、変数などを駆使して作り込まれたゲームの充実などで投票を逃した感じがします。ただ、少し考えてサクッと遊ぶ分にはいい作品。
総評:誰でも軽々とクリアできそうな『あの広告』よりは難しい
さて、最近遊んだばかりですが、2023年の作品もやっていきます。
2023年 第12位 崩れタイル2
作者:空澄コルネ 0点
※今回は掘り下げませんが『崩れタイル(無印)』はこちら
落下回数(中速)
第1ステージ:3回
第2ステージ:6回
第3ステージ:7回
合計:16回
クリア画面ではキャラクターやアイテムの解説を確認できます。
難易度は低いと思うので是非お試しあれ……
単純に崩れる床ゲームの作り込みとしては2016年の『超崩れる床』や2017年の『Precious』に見劣りしますが、このゲーム独自のお宝要素は完全スルーも可能だったりします。
色々と入り組んでいるあれらと比べて、シンプルでWWA初心者が取っつきやすい点は高く評価できる部分だと思いますね。
総評:崩れる床入門編として遊びやすい作品
2023年 第12位 永遠のダンジョン
作者:フィルーナ姫 0点
といった具合で、様々なアレンジの効いたケーブダンジョンを遊べる作品でした。独自のモードについては賛否あるかと思いますが、原作『ケーブダンジョン』をそのまま遊べるので最低限の質は確保できた作品でもあります。(原作は”公式補正”ありきの凡作という意見もあるかもしれませんが)
ただ、コンテストという場では各々のオリジナリティを求められる部分が大きいと思っており、事実として『ケーブダンジョン』の枠に留まっている本作は票が入らなかったのかなーと見ております。
かつて遊ぶことのできた『魔人街のWWA』(最初のマップだけ改造ケーブダンジョン2、それ以降はオリジナルマップが広がっていく長編ダンジョンWWA)のようなオリジナリティがあればより高い順位を目指せたかも。
総評:実家の匂いがする他人の家
2023年 第12位 新ガーズの大冒険 呪われし遺跡と大いなる秘宝
作者:フィルーナ姫
最下位が3作品存在したという前代未聞の年でした。
とにかくボリューム満点のダンジョンですが、
前述のジャンプゲートによる詰み要素
一部モンスターの持つ初見殺し能力
モンスター大量展開による戦闘予測阻害+理不尽な高パラメータの敵による初見殺し
紫の薬&青の薬(生命力が条件外だとデバフ)の大量設置+ジャンプゲートのコンボ
など意地悪なポイントが結構用意されており、長所で補えてはいない印象でした。
超個人的に気になった点としては、BGMも広いマップの中で同じ1曲がひたすら流れています。プレイ時間の長くなるゲームなので、なおさら曲に飽きてしまう部分があります。(2021年の作品×2ではどちらも場所によって幾つかのBGMに切り替わる)
ただ、ボリューム満点なだけありやりこみの幅はかなり広いと思います。
マップ内にある様々な秘宝の収集
様々なギミックを利用した攻略が求められる、広大なマップ
様々な視点から挑むことで、作者も想定していない高スコアを出せる可能性
など……
総評:二郎系ラーメンの全マシみたいなゲーム
おわりに
というわけで、今回の記事では今でも遊べる合計13作品の最下位WWAに向き合い、遊んでいきました。(時間的な都合などで遊びきれなかった作品もありますが、後日また遊んでおきます)
『バグ多すぎてクリア不可!』
『何がしたいのか全くわからない!』
『1~2分で終わるような薄っぺら』みたいなゲームが意外と無く、作り込まれたゲームが盛り沢山でした。(なんか1作品だけ一歩動いた瞬間に死ぬ作品もありましたが)
「最下位のゲームなんて、別に遊ばなくていいだろ」と存在を無視してしまう方も中には存在するかもしれません。現に私アルクスも当記事を書くにあたり初めてプレイした作品もありました。
そして順位≠ゲームの質・面白さです。
順位は作品が作られたあと、後付された情報でしかありません。順位という情報から食わず嫌いするのは勿体ないと思います。(投票を行ったのはその時期のWWAユーザーなので、投票者が違えば同じ作品ラインナップでも結果が大きく変わった可能性も!)
また、WWAは無料で遊べるゲームです。
「大金はたいて買ったゲームがクソゲーだったorz」なんてことにはならないので、興味を持った作品があれば遊んでみてはいかがでしょうか。
WWA Advent Calendar 2023の23日目は当記事で取り扱った『ポヨンと森の精霊たち』作者でもあるenjoyableさんの『wwaを外国の人に知ってもらうには…』が予定されております。
おまけ:飛び回るハートはなぜモルガン族を殺さなかったのか
一言で言うならマップ内のパーツ配置がそれを許さなかった。
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