2020シーズンのFC岐阜を振り返る「悲痛な叫び」

コンセプト無きクラブの監督選び

2020シーズンの最終戦。FC岐阜は、上位2チームが負けた上で大量得点を取らなければ昇格できない状況だった。逆に言えば、ごくわずかながら昇格できる可能性がある。古いサポーターで”口論議の奇跡”を知っている者なら、猪突猛進で9点でも10点でも狙いに行く、そんな姿勢は当たり前だろう。口論議の話を仲田建二監督に伝えると、「奇跡を起こせるのは自分たちだけ」だと前のめりになった。

しかし、試合は大量点どころか勝つことさえできなかった。これまで試したことがないシステムに変更したことや、相手もこの最終戦がU-23チームとしての最後の試合だというモチベーションもあっただろう。FC岐阜は精神面でも技術、戦略面でも劣っていた。

全日程が終わり、選手や関係者と話をしていくと大きな問題点や疑問点が改めて浮かんできた。それはサポーター界隈からも聞こえていた話だが、直接選手たちの声から聞くと、また印象も変わってきた。1年で復帰できなかった本当の理由はどこにあったのか。

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