22-23シーズン開幕、そのまえにいろいろ聞いてみた
バスケットB3リーグの2022-23シーズンが9月30日に始まる。岐阜スゥープスにとっては5年目のシーズン「ALL FOR GIFU すべては、岐阜のために」をスローガンに4人の新加入選手を迎え8位以内のプレーオフ進出を目指す。開幕を前に新シーズンのキーマン4人に話を伺った。
田中昌寛クラブ取締役兼選手
--5年目のシーズンがいよいよ始まります。今季はどんなチームになっていますか?
実際に新チームとして2カ月弱活動してきました。5年間の中で一番結束力があるというか一体感があるチームだなって感じています。
--チームとして一番大きなニュースは梶本健司ヘッドコーチ(HC)の再登板だと思います。その狙いと経緯を教えてください。
過去4年間の中で、唯一平均失点が80点を切っていたのが1シーズン目のレギュラーシーズンでした。それ以降は平均83失点以上でしたので、守備を立て直すというところを梶本HCに期待しています。失点が70点台のチームの8割9割が勝率5割を達成しています。リーグのレベルはだんだんと上がってきていますが、クラブのメンタリティというか、ディフェンスにプライドを持って戦うことが梶本HCの一番得意なところです。それをしっかりと外国籍選手にも伝えて、守備にプライドを持てるチームを作っていきたいと思っています。
--田中選手はアマチュア時代から梶本HCの指導を受けていますが、4年ぶりに一緒にやった練習はいかがでしたか?
やっぱりちょっと懐かしいなというところもある中で、ただ1年目を経験されていることはやはり大きいなと感じています。梶本HCにはサテライトチームのヘッドコーチもU-15チームもヘッドコーチをお願いしていました。シーズンが終わってすぐにもうオファーはしていましたが、契約との兼ね合いで発表が9月になりました。そのあたりはファンのみなさんに申し訳なかったと思っています。
--そして杉本憲男選手を守備コーチ兼任に指名しましたがその意図は?
彼は選手として守備の重要性を一番理解してくれています。彼の守備力はチームの武器ですし、今シーズン守備を立て直すという意味で兼任してもらいました。昨シーズンのスタッツをみるとスティールはリーグワースト、ファウルの数も一番少ないという状況で、やっぱりチェイシングをして仕掛ける守備が必要だと分析しています。彼のように仕掛けられる守備をもう少しチームとして準備して戦いたいと思っています。
--その仕掛ける守備から速い攻撃につなげたい。
そうですね。最大の攻撃はやはり守備から生まれますので、ヘッドコーチと守備コーチが連動していい効果を生んで、攻撃につなげたいと思っています。
--守備コーチという担当は初めてかと思いますが?
昨シーズンも守備の部分では方城素和アシスタントコーチに担当してもらっていました。ヘッドコーチとアシスタントコーチの信頼関係は一番大事なところですし、他のチームを見てもヘッドコーチとアシスタントコーチはセットになっているパターンが多いです。そういう上位のチームの配置なども勉強させてもらって、クラブとしてやりたいバスケットをする上で、(梶本HCと杉本憲男兼任コーチは)10年以上一緒にやっていますので、いい信頼関係が生まれるのではないかなと感じています。
--攻撃面では走れる選手を揃えました。
今までの経験を生かして、練習から走るメニューを増やしていますし、紅白戦の中で走っていなかったら止めてそれを伝えています。今シーズンから通訳も常駐して練習についてくれていますので、それもうまく活用してチームのコンセプトを伝えて、ベクトルをしっかりと合わせていけるように頑張っています。
--アマチュア時代から「走る」ことがスゥープスの武器でした。平均年齢も上がってきてそこが緩くなっていましたね。
過去4年間、どうしても外国籍選手に合わせたバスケットという部分が多かったんですが、それだと上のリーグでは勝てませんし、「日本人がこれだけやっているんだから外国籍選手もやろうよ」というスタンスで、その「走る」ことをスタンダードにしていきたいと取り組んでいます。
--冒頭に一体感という話がありましたが、それをどこに一番感じていますか?
人間性の部分ですね。今回集まった12人は、こういうバスケットをしたいという時に、まずそれを信じて取り組もうという姿勢があります。まず取り組んで、上手くいかなかった時に初めて意見をする。そういうメンバーが集まっています。建設的な議論ができていることで、本当に結束力があるチームになってきているなと感じています。
--最近のバスケットは日本代表でも大きな戦術の変化が見られます。スピードや外からのシュートも重視するようになってきていますが?
攻撃については、今5アウト、4アウト、もしくはワンインというスペースを広げる攻撃を組み立てています。現代バスケに合う、昨シーズンとはガラッと変わるプレースタイルになるかもしれないなと思っています。
--昨シーズンはジェイス・ジョンソンのインサイドが強みでしたが?
そうですね。もうインサイドにがっちりずっといることはないですね。今年は全員で人とボールを動かして、連動性を生むことでシナジーをテーマにしていますけど、全員が外でバスケットを展開することになるかもしれません。
--田中選手個人の3ポイントという武器も効果的に使えそうですね?
昨シーズンまでは、どちらかというとコントロール重視でしたけど、今年は空けばシュートを打っていいという方針に変わっていますので、自分の持ち味が一番発揮できるバスケットになるんじゃないかなと思っています。
明日は梶本健司ヘッドコーチのコメントをアップする予定です。
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