見出し画像

ライバルから学ぶべきもの

2021年12月19日(日)第11節GAME=TWO

岐阜スゥープス70-84鹿児島レブナイズ

前日のGAME=ONEと同じように、このGAME=TWOのターンオーバー数は「21」と1つ悪化。それだけ相手の厳しいディフェンスに手を焼いていたことが分かる。「これだけプレッシャーのあるチームは久しぶりだったので、みんな逃げ腰のようだった」と田中聡HCは苦虫をかみ潰したような表情を見せた。

第3クォーターでは2点差まで詰め寄った時間帯もあったが、ここでもミスがらみで逆転まで持ち込むことができず、再びズルズルとリードを広げられてしまった。

「宝暦治水」の縁で姉妹県となっている岐阜と鹿児島。スゥープスがB3リーグに参入初年度の18-19シーズンはレブナイズが7位でスゥープスが8位。19-20シーズンは8位と11位。20-21シーズンは9位と8位と順位的には近い位置にいた。しかし今季、レブナイズは躍進を遂げ現在3位につけている。今季初対戦でその理由が理解できたはず。練習時間や環境、負傷者など言い訳にしたいところは数多くあるが、スポーツの世界は結果が重要。見習わなければならないところが多いと感じた。

もちろん、チームの幹である田中昌寛もそれは分かっていた。「今日鹿児島さんがやったディフェンスは本当に僕らが目指すべきものだと感じています。まずはガードからプレッシャーをかけて、その背中を見てみんながディフェンスの強度を出していく。それが練習からできていないところがあったので、終盤戦に向けて鹿児島さんから学んでやっていかないと、次につながっていかないと思っています」。この試合、福井航介の負傷で一人だけとなったPGの荒川凌矢は、鹿児島に負けず劣らずの激しいディフェンスを見せチームを引っ張っていた。まだまだ力が及ばず敗戦となってしまったが、そうした姿勢がある限り未来はある。次戦は2021年最後最後の試合。この敗戦を糧にして逆襲のきっかけとなる勝利を掴みたい。


田中聡HC

--ターンオーバーが21ではやはり厳しいですね。

「普段の練習からプレッシャーの中で練習が出来ていないものですから、昨日今日と久しぶりにこれだけプレッシャーのあるチームが相手で、みんな逃げ腰といったらおかしいですけど、ミスになってしまいましたね」

--途中2点差まで追い上げましたが、そこで逆転までいくには?

「追いかけだした時にちょっと慌ててプレーしてしまったところがありましたね。しっかりとボールを大事にしながら攻めれば、相手がファウルとかありますけど、悪いシュートを打ってしまって、相手の思うつぼでした。相手は走れますから。そこがちょっと問題なところですね」

田中昌寛

--試合の感想から

「昨日と今日を通して、相手の前からのプレッシャーに対して、まずプレイコールができなかった。オフェンスも自分たちが用意していたものをデザインできなかったことで、ターンオーバーに繫がってしまったと思います」

--フリーでスリーポイントを決めた場面もあったが?

「相手のベンチから『シューターは離すな』という声が聞こえていたので、僕たちはなかなかシュートを打つチャンスがなくて、限られたチャンスを生かして決めるしかないなと思っていました。その中でやはりボール運びの時点で後手になってしまって、その時にどう攻撃をデザインするかが今後の課題だと改めて感じました」

--鹿児島のディフェンスは激しかったが?

「今日鹿児島さんがやっていたディフェンスは本当に僕らが目指すべきものだと感じました。鹿児島さんは、昨シーズンまで同じようなところで闘っていたチームでしたが、外国籍選手のハードワークがすごいなと、日本人より走っているなと感じたので、そこの部分も見習わないといけないなと思います」

--次節は21年最終戦、今シーズンの命運を左右しかねない試合だと思いますが?

「僕らの良い時のバスケットは、もっとアシスト数が増えているはずです。リバウンドはたぶん前節まで一番多いはずなので、そこからのシュートセレクションに問題があるかもしれません。得点するオフェンス効果率を上げたいですし、(豊田)合成さんは過去3シーズン勝ち越したことがないので、今の順位は下ですけど格上だと思って、チャレンジ精神でやらないと勝てないと思っています。この一週間の過ごし方が大事ですね」

ジェイス・ジョンソン

--まずは試合の感想を

「次の試合に向けてやらないといけないことがたくさんあるんですけど、もう少しディフェンスを頑張ること、相手のディフェンスを崩すことやスリーポイントシュートを決め切ること、そういう練習が大事だと思っています」

--2点差まで追い上げましたが、ああいう場面で逆転するためには?

「ディフェンスの精度を上げることはもちろんですが、今日は福井さんも出ていなくて荒川さんも付かれていたところがありました。相手にボールスクリーンでアドバンテージを取られてしまったので、やはりもう少しディフェンスの完成度を上げるべきです」

--次節に向けて

「もちろん2試合とも勝ちたいというのが正直な気持ちです。最近少したるんでいたところがあったので、試合前の練習から気合いを入れてやっていきたいと思います。去年のクリスマスはルーマニアにいたので日本のクリスマスは初めて。試合に勝てば楽しいクリスマスになると思うし、ブースターのみなさんに勝利のプレゼントをしたいと思います」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?