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スマートフォンの「次」のイノベーション

スマートフォンが嫌いだ。


人々は景色を見ずに下を向いて歩き、出された料理や目の前の恋人、大事な我が子にも目を向けずガラス板を触り続ける。

小銭を出せば一瞬で買えるパンを、
わざわざOSにログインし、アプリケーションを立ち上げてログインし、残高を確認してサーバーと通信をして電子決済する。
店側も、その為のインフラをわざわざ用意する。

事実上の生活インフラになってしまったので、現状はすべての老若男女が「嫌でも死ぬまでスマートフォン」と生活することになり、煩雑なID・パスワードを10も20も管理せざるを得ない。
自分は何もする気が無くても、行政や地域、販売店などが何かを始める度にID・パスワードは増えていく。

シンプルさと美しさを追求し、不要なものを徹底的に排除する主義だったスティーブ・ジョブズが生きていたら、この現状をどう思うだろう。
彼がiPhoneで描いた未来はこんな社会だったんだろうか。
「そんな醜悪なデバイスは今すぐ捨てろ!」と言うのではないだろうか。



「スマートフォンで世の中は便利」になっているんじゃない。
毎日不便になっていっているんだ。
10年前に一切考える必要のなかった、さまざまな手間や管理が増え続けているんだ。

じゃあ、スマートフォンの「次」のイノベーションとは何だろう。
私は、世界中の人間が困っている「大量のID・パスワードの管理」からの解放だと思う。
これがどこかで出てこないと、人類はどんどん不便になる。

おそらくそれは、ネット上の個人認証を「今とは全く違うアプローチ」で行い、ごく自然な姿で様々なサービスにアクセスできる方法となるだろう。

早くそうなって欲しい。
次のイノベーションを、1日も早く起こしてくれることを期待する。


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