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DEAR UPTOWNERS

人生くだらない事、悲しい事ばかりじゃなくて
楽しい事が何個もあって、
僕の場合たまたまその1つがDANCEでありBBOYだった。

BBOYを続けていくことで
その周りに取り囲むHIPHOPという言葉の意味に
なんとなくだけど気付き始めて、
自然か偶然か
僕は少しずつその意味に惹かれていった。

人生と同じ様に、面白いことだけでなく
寂しい事やどうしよもない時間が"BBOY"の中には沢山あって
それが例えば自分のコンプレックスだったり、
本当にどうしよもできない様な人間関係だったりする。

それでも誰かが見せた一瞬の何気ない仕草や、
たまに見せる表情の1つにどうしよもない程、嬉しさを感じたりする。

BBOYは本当に不思議なもので、とても弱い側面をもっている。
BBOYを始めたとき、それはパワフルで、スピーディーで
ダイナミックなものだけだと思い込んでいた。
スポーツの様に思っていた時期もあるし、
本当に勝負の世界に生きていると錯覚したこともある。
本当は、自分しかない、自分であることが最大の表現で
それを分かち合う事がBBOYだということに気付けなかった。

自分を知って、他人を知れば、おのずと違いが見えてくる。
その違いがなんだか本当に嬉しくて
DANCEをしていて良かった。
こうやって出会えて良かったと思える様になった。

"DANCEで会話ができる"と、良く耳にするけれど
それは僕にとっては本当に難しいことだと思う。

例えば、好きな人や大切な人に 「ありがとう」 と、DANCEで伝えたくても
面と向かって 「ありがとう」 と、声を出して言うことの方が
僕にとっては簡単で、そして何より、
一番シンプルに伝わるんじゃないかと思ったりしてしまう。

どんなに超えたくても超えられない壁が、
BBOYにはあると思う。

でもBBOYやHIP HOPが抱える
そういう どうしよもない課題や、
コンプレックスが、
いつまでも僕たちをPEACEとHAVING FUNの精神に
閉じ込めてくれているのだと思う。

ダンスで伝わらなくてよかった。
だからもっと、人としてやさしくなろう。

そうやって今日も過ごしている。

2010年03月26日
WUTA

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