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【展覧会レポ】ジョルジュ・ルオー かたち、色、ハーモニー 展 @ パナソニック汐留美術館

こんにちは、whipです。

パナソニック汐留美術館で開催中の『ジョルジュ・ルオー展』に行ってきました!

◆公式サイト

パナソニック汐留美術館は、常設でルオーの展示ゾーンがあるくらいコレクションが豊富な美術館です。

今回、開館20周年を記念して、そんなルオーをフォーカスする展覧会が開催される運びとなったようです。


かたち、色、ハーモニー

※撮影はすべて著者によるものです。

そもそも、ルオーは19世紀末〜20世紀前半のフランスの画家で、師はギュスターヴ・モロー、ポール・セザンヌの絵画に影響を受けました。

この展覧会では、初期のパリ国立美術学校時代の作品から晩年のものまでルオーの生涯の作品群を通じて彼の人生を追体験できる展覧会となっていました。

今まで、厚塗りな凹凸のあるマティエール(絵肌)が特徴的な画家だと認識していましたが、そこに至るまでの様々な過程を知ることができました。

師であるモローの影響は凄まじく、晩年までその宗教的な観点は拭えないように感じました。誰に絵画を教わるか、でその人の作品の世界観が変わることは美術の世界ではセオリーとここ最近捉えることが多いです。

モロー亡き後、独自のスタイルを模索する中でセザンヌに影響され水浴図を描いたり、サーカスの道化師や裁判官などの主題を見出したり、そして戦争を通じてあらためて宗教的な題材に取り組んだり様々なプロセスを知ることができます。

その中でも、彼が軸として持っていたのが「色、かたち、ハーモニー」という考え方であり自らの言葉だったのです。これは彼の作品制作に対する哲学で、多くを語らずとも画家が自らの感覚やフィーリングを大切にすべき、と表現したもの。作品だけでなく、こうして"言葉"を残してくれる作家は多かったようで、それを知ることで目の前の絵画の見え方も変わってきますよね!

晩年の作品群

晩年はより厚塗りで凹凸のある作品が増えていきます。そのなかで独自のコンポジション:構成を見出したようです。

暗く重苦しい作風から、讃美的で神秘を感じさせる晩年のルオー作品はどこか惹き込まれていく世界観を感じました。

ぜひ、ルオーの人生を追体験しながら、お気に入りの作品を見つけてみてください!

展覧会は6月25日までパナソニック汐留美術館で開催中です。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

※執筆にあたり、チラシや公式サイト、解説パネルを参照しています。

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