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2014年1月 hy4_4yh / STAR☆TING

 このアルバムの最大の魅力は、良い意味での「ドンキ感」だと思う。昨今、外国の方が日本にいらっしゃった時にドンキホーテに行く事が多いそうだが(あの○ーリング○トーンズのボーカルの方も来日の際、ドンキホーテで目撃情報があった程)、きっとそこに‘現代のオリエンタル’を見出しているんだと思う。色とりどりの商品が並ぶ店内、心地よい雑多感、客層の幅広さ。そこには欧米化されていった日本の商業施設には無い、外国人が求める日本像があるのではないだろうか。

 今回、そんなドンキ感を匂わせる作品をリリースする彼女達が‘世界にYAVAYを発信する’と公言しているのは、当然と言えば当然の成り行きで、そしてそれは充分に可能なのではないだろうかと思わせる。表向きには電子音ガンガンでアガる曲調ではあるが、彼女達の歌声はやはり「しっかり歌えるアーティスト」としての歌声を聴かせており、楽曲に厚みと深みを持たせている。数多くの現場を踏み、幾多のライブを、いや‘ギグ’を積み重ねて来た彼女達だからこそ生み出せるものなのだろう。

 原曲の方も素晴らしい楽曲「ハイパーヨーヨのスピード狂時代」の2014年ver.も収録されているのだが、自分達の歴史を文字通り塗り替えて行く意思と、良い曲は形を変えても良い曲だという自信が伺える(この曲は歌詞をよく読んでもらうと非常に興味深い。というか悲哀すらも感じさせる)。

 「YDM=YAVAY DANCE MUSIC」と呼ばれる、hy4_4yhなりのダンスミュージックがガンガンに打ち鳴らされる本作は、彼女達の2014年を占う一枚であり、また怒涛の快進撃の始まりでもある。

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