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2018年5月 仙人掌 / Word From...

 自分の中で勝手に日本のラッパーの最高峰に位置付けている人が2人いて、それがBES(SWANKY SWIPE)と仙人掌(MONJU)の2人なのですが、もうこの人達がリリースするとなれば必ず買うというのが基本で、しかしBESは諸事情によって長い事リリースがなくて、仙人掌はずっと渇望していたソロアルバムを遂に昨年の2月にリリースしてくれるまではなかなかリリースがなくて、一昨年あたりからリリースが活発になってきて、自分の中ではウハウハな日々を過ごしているのですが、この2人に共通するのはラップの格好良さもさることながら、2人とも背後に寂しさみたいなものを纏ってる気がするんです。

 表面的なものじゃなくて、リリックの背後に見え隠れする物哀しさ。悲壮感ともまた違う、含蓄のある人としての厚みとでも言うのでしょうか。そもそもラップの成り立ち自体が黒人文化が抱える迫害されてきたが故の哀しさや攻撃性、はたまたその逆の明るさを含むものだったはずで、大袈裟に言うとそういう部分を彼らのラップにも感じてしまうんです。つまりは深い所で本物のヒップホップを体現しているのかな、と。

 そんな仙人掌が昨年フルアルバムをリリースしてくれて、それもこの連載で取り上げましたが、そこからまた何年も空いてしまうのかなーなんて思っていたとこと、なんとEPを出してくれると言うではないですか。しかも1曲目には俺得のfeat. BESだし。そしてfeat.ISSUGI , MR.PUGというMONJUシットに加えて、こちらも大好きなラッパーである田我流とjjj(しかもproはKID FRESINO!)とfeatした曲も収録。私と好きなラッパーが被る人にとっては鼻血もののEPな訳です。

 いわゆるMONJUによる2曲目「THE STRINGS」ですが、ほんとこういうトラックに仙人掌のラップがめちゃくちゃ合う。なんと仙人掌の次のアルバムを制作中との噂があるようで、もうほんとありがとうございます。

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