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2013年9月 ORLAND / Because of you

 「脅威の新人あらわる」なんて簡単に使うもんじゃないのはよくわかっているんですが、今回はその言葉を使う許可を下さい。それくらいの脅威です。

 メンバーの誕生年をタイトルに冠した12インチのアナログEP「1984」を完売させ、YUTAKA FURUKAWA(ex.DOPING PANDAの)がプロデューサー兼レコーディングエンジニアとして全編に参加したアルバムが話題となったNILE LONGとの限定スプリットEPをリリースするなど、ここ最近の早耳リスナーの間で話題となっていた3シンセ+1ドラムという異色の編成のバンド‘Orland’が遂に初のCDでの単独音源をリリース!

 先述の「1984」というタイトルが物語る通り、メンバーの生まれ年は1984年で、それを踏まえた上で彼らがこの音を鳴らす事の驚きったら無いです。ディスコ/ハイエナジー/ファンク/シティ・ポップなどの音を、ここまで現代版として昇華できている若手はいないでしょう。

 夏の終わりのシーサイドクルージングに聴きたいPVにもなっている①、一瞬何故かTMNを想起してしまうスリリングな③、アクションゲームのサントラにも聴こえる④など、本当に多様で、、、。でもそこには一つの軸があって、それはきっと「懐かしくてイナタいけど、どこかキラキラ(ギラギラ?)したカッコ良さ」なんだと思う。音がどうのこうのじゃなくて、楽曲が纏う匂いに統一感がある。そして、楽曲に限らず、バンドのロゴ、グッズ、PV、ジャケ、その全てが嫉妬を覚える程にカッコいい。そこには先ほどの懐かしくてイナタい感じは無く、2013年現在のカッコ良さが漂う。そのバランスがまた良いのだ。

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