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デ・キリコな夏休み

シフトが入っていないのにうっかり仕事場に来てしまった日。せっかく朝から支度をして外に出ているのだから、そのまま帰るには勿体無く、その足で東京都美術館へ向かいました。デ・キリコ展がそろそろ終わってしまうけど、いつ行こうかなと考えていたところでした。一時間前まで仕事をする気でいたのに、なぜか上野を歩いているのは、不思議な感覚でした。

デ・キリコは学校の美術の教科書にも載っていますし、絵画にさほど興味のなかった頃から知っていて、強く惹かれる画家でした。有名な形而上学的絵画の作品群を見ていると、迷子になって彷徨っている子供の気持ちになります。実際に見ても、やはりそうした不安なような懐かしいような、不思議な気持ちになりました。ヨーロッパの街で過ごした人がデ・キリコの作品でこうしたノスタルジーを感じるのは理解できますが、なぜ私も、そしておそらく多くの日本人もそのような情感を抱くのか、人類共通のイメージがあるのだろうなと思うと、非常に興味深いです。

自画像や、ルノワールやドラクロワなど前の時代の影響を受けた時代の作品など、意外に思える作風のものもありましたが、やはりthe・デ・キリコな作品がよかったです。なんとなく既視感というか、デ・キリコ的な作風の絵って割と見かけるなと思ったのですが、それはおそらくデ・キリコの後世に残した影響が大きいということなのでしょう。予習不足で同時代や前後の画家や美術運動との関係性を把握できていなかったので、復習しなきゃと思います。

帰宅前に図書館と書店に寄りました。積読が酷いので、最近は本を読みたいと思っても簡単には買いません。一冊買うなら少なくとも一冊は積読を読み終わらねばならない、とルールを課しています。先日一冊読み終えることができたので、その間買おうか悩んでいた本を購入することにしました。今月中に読み途中の本と、今回買った本を読了できたらと思っています。
図書館では、名作少女漫画を5冊借りました。今年の目標の一つが、読んだことのない名作漫画をたくさん読むことです。地域図書館でも名作漫画なら結構所蔵されていて、ありがたいです。今は漫画を読むモチベーションが上がっていて、幅を広げたいと思っています。

お昼すぎには帰ってきて、ご飯を食べて休んで、夕方から仕事をしました。なんだか夏休み気分です。

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