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#115 伝えたいから言わない【書評】伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション

◾️はじめに

5月はサッカーに関連する本。でいきたいと思います。
サッカーの本ってアワードもあるように、たくさん出版されています。
今日はその中から風間八宏さん、当時名古屋グランパスをJ1に導き、飛ぶ鳥を落とす勢いがあったときの本です。

◾️要約

選手に自ら考えさせて実行させるために何をいつ、どう伝えるべきか、考え実践する。
選手は自分に何が足りなくて何が必要か、つまり自分に向き合えていることが大前提。
できてなければできるまで待つ。
自分に向き合う個人が組織の大半を占めると組織の利益と個人の利益が一致し組織は強くなる。

◾️感想

プロアスリートは厳しい世界。
自分と向き合うことが前提。
向き合えている個人が多い集団は強い。
組織の中で誰に何を伝えるのが一番いいのか。
誰に刺激を与えると、その影響が最大化するか。
Jリーグの監督経験者が語ることは組織マネジメントにも通じるところがたくさんあると感じました。

◾️要約(詳細)

◆1章    伝えるか、伝えないか

自分としっかり向き合っていない相手にはあまり伝えない方が伝わる。
自分自身を見つめているなら、伝わる。
見つめているかどうか、それをできてない場合はまずそこをさせる。
その上で伝える。

◆2章    「伝えない」から伝わる

全て言語化して伝えたい人に言えばいいという訳ではない。
考えさせて、気づかさせることが大切。
あえて言わないことで相手に考えさせることもある。

◆3章   自分と向き合うということ

今の自分が技術として何が足らず、その場にいるのか。
ポジションが違えどそこに意味はある。
目を養い、必要なプレーを素早く見る。
そして見たプレーの中で伸ばす部分を理解し、努力することが大切。

◆4章  「やらされる」から「やる」へ

やりなさい、と言うのではなく、自分に必要だからやる。
この考えを持てるかが重要。
頭に限界はないので考えることで技術や体をカバーできるようになると継続性が増し、全体の面積もふえる。

◆5章   指導者の原点

遠いところ速いところから見ろ、ボールを保持すれば負けない。
という考えは自分がマラドーナやドイツで学んだこと。
考え方の違いを理解し、それもあるなと知ること。
正解は一つではない。
かつ、自分をどのレベルでやるか、考え、高めるのが基本。

◆6章   伝えるために言葉を砕く

わかる言葉で、日本語で伝える。
流行りのカタカナは捉え方が違う場合があるので改めて定義する。
頭を使わせる。
そのために何をどう伝えるか。
声を出すのも見えていることを伝えることで仲間(チーム)の目になる、仲間に伝えるためにそうする。
プレッシャーになる、しなければならない、ではなくしてやろうで楽しませて本来の力を出させる。

◆7章   個人が強いとチームが強い

個人としてしっかり自分と向き合えている人が多い集団は強い。
その際はさらに強くなるために上(上位のメンバ)を触る。
それによって下もついてこようとする。
失敗というのは気づかないことととやろうとしないこと。
気づかせやらせる。
日々それらを伝えるのが指導者の最大の仕事。

◆8章   前へ進む道を用意する

監督の仕事は選手をプロフェッショナルにすること。
監督自身楽しんでやっていく。
選手は生き物であり、毎日状況も変わる。
そんな中で選手の可能性を信じ、伝えていけばサッカーが楽しく、また組織として強くなる。

◾️アクション

(子育てに置き換えて)息子に何でもかんでも伝えない。
口で言ってもわからない(と思う)ので、あえて言わない。ことを1日に1つは実行する。
相手に考えさせる。待つ。

◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ

#風間八宏
#10月16日生まれ
#名古屋グランパス
#J1昇格
#攻撃大好き
#ボール保持
#中から攻めろ
#竹原愛

(動物ってある意味プロだなーと。生きるために個々が自立して、その上で集団として助け合ってるなーと思って、それがこの本で言おうとしている内容に似てるところもあると思ってゾウが群れで歩いている写真を選ばせてもらいました。)

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