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#67 組織を蘇らせるために【書評】V字回復の経営

◾️はじめに

6月1週目、ということで、コンサルタント、時代を拓く先駆者。
今回は三枝匡さん。自身が担当した案件を物語風に落とし込んでいます。

◾️要約

事業再編には覚悟が必要。
まずは現状を把握する。知ることから始まる。
改革は一歩目が大事。
ストーリーを紡いで全員が同じ方向を向けるように説明していく。
やるとなったらやり切るまで一気に。
全体を通して肝となるのは人であり、「高い志」と「魂の伝承」がもっとも重要である。


◾️感想


2006年にこの本が出されている。
企業の再生論について、この時から変わらないんだなーと思う。
時代を超えているなぁと感じる。

内容としては書き方が難しいと思う。
ビジネス分からない人や経験が浅いと伝わらないだろうし、
そのために事実をベースにしたといいつつ具体名はもちろん守秘義務があり、で。
そんな中、ストーリー化したのは素晴らしいと思います。

◾️要約(詳細)

◆第1章 見せかけの再建  ◯改革チーム発足
事業撤退まで見据え抜本改革を打たなければ
沈みゆく船を救うことはできない。
改革にはスポンサーと変化志向のリーダーシップを持った人が必要。
スポンサーはその人を探して任せること。
実践者は覚悟を固めることが必要。

※生半可な気持ちでは債権は不可能。覚悟はあるか。

◆第2章 組織の中で何が起きているか ◯改革チームによる現状把握
出席者の多すぎる会議、見えない戦略、社内政治と責任の押し付け合いになる組織構成、現場の改革疲れ。
これらをつぶさに見て何が起こっているかを把握することが大切。

※改革を掲げ、振り回し過ぎても現場は「またか」となっちゃうね。

◆第3章 改革の糸口となるコンセプトを探す ◯改革案作成に向けた一歩目
コンセプト、前提が合わないと議論はバラバラになる。
まず商売のサイクル、つまり創って作って売るをベースに、
勝戦(かちいくさ)のサイクル、つまり市場、ターゲットを決め、リソースを集中投下する。
そして原動力となる戦略とビジネスプロセス、さらに人マインドを明示し、
同じ土俵で各員が話をできるようにすることが重要。

※皆が同じ方向を見る、チーム一丸、ということがポイント。

◆第4章 組織全体を貫くストーリーをどう組み立てるか ◯説明に向けストーリーを紡ぐ方法
ストーリーには現状の反省が欠かせない。
ただし、批判だけでなく自分も悪かったと思わせる内容でなくてはならない。
それをやるタスクフォースは孤独感に苛まれるためトップの関与を示すなどフォローしなくてはならない。

※共感を得るストーリーを与えること、そのために自分事、自分の反省も。

◆第5章 熱き心で皆を巻き込む ◯全体周知
改革を進める中で、人マインドに訴えかけるため欠かせないのが気骨の人事。
やめさせる、ポストがなくなる人はいい気がしないが社員は本気度をかぎ分ける。
足りないと思われたら改革は成功しない。

※社員は本気度をかぎ分ける。なるほどー。確かに。

◆第6章 愚直かつ執拗に実行する ◯実行フェーズ
執拗に。競争意識を煽り、組織にいい緊張感を与える。
そして上手くいったら祝う。
その繰り返しで組織全体で結果に対して敏感になっていく。

※組織の感度を敏感に変えていく。

◾️アクション

戦略、ビジネスプロセスを定義する

◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ

#V字回復の経営
#三枝匡

#企業再生

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