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伊桜里 高校事変 劃篇_20231108

半グレテロリスト集団のボスの娘がありえない知識と武闘で戦いまくるバイオレンスシリーズである「高校事変」。

この作品は、時系列で言うとヒロインが次女の結衣から六女の瑠那に交代した新章(シリーズ13)以降、シリーズ14(魔の体育祭編)とシリーズ15(巫女学校編)の間のスピンオフ。
半グレテロリスト集団のボスには腹違いの子がやたらといますが、今回はその七女(公式には六女とされている)伊桜里(いおり)の物語。

伊桜里は、5歳のときに児童福祉施設から養子として引き取られますが、養父母はそもそも里親として伊桜里を養育することで里親手当や養育費などの国や自治体からの支援金が目当てだったのが、施設職員の言葉を真に受けて特別養子縁組をしたことで金銭的補助がないことを知って逆上して虐待しまくり、さらに学校でもいじめを受けてネガティブの極致にいるという、これまで登場したヒロインとはまったく異なる境遇。

耐え難い境遇に自殺を決意して投身した伊桜里を大学生になった次女の結衣が救い、養父母を始末して一時的な保護者として伊桜里に生き残る術を叩きこんで成長させていくという展開。

毎回、時事ネタを散りばめてくる作者ですが、今回は振り込め詐欺の受け子や押し込み強盗(しかも殺人つき)ネタが登場してきます。

新章本編での敵組織「EL累次体」との絡みもあり、しかもエピローグで進学先が新章の舞台でヒロイン瑠那と四女凜香の高校ということで、本編にもスムーズに登場させていく意図か・・・あいかわらず壮大なシリーズですねー

それにしても、今回初めて「里親制度」と「養子縁組」との違いを知りましたが、経済的支援の面で大きな差があるのですね。
ネットでググると、里親制度で愛をもって子供たちと接しているケースもあれば、制度を悪用していると思しきケースなどもあるようで、なかなか根深い問題です。

出典:日本財団ウェブサイト

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