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十代のきみたちへ-ぜひ読んでほしい憲法の本_20231218

生涯現役の医師を貫き、2017年に105歳で亡くなった日野原先生の著書を図書館で借りて拝読。

日野原先生が102歳(2014年)の時の本になります。
2014年と言えば、日本では7月にアベちゃんが解釈改憲で集団的自衛権容認してしまった年であり、世界では3月に現在も続くウクライナとロシアの戦いのきっかけとなったクリミア半島併合のあった年でもあります。

そんなキナ臭い世の中に対しての日野原先生からの警鐘なのですが、モロ手を挙げてマンセーしてしまった(みんなではないしにろ、年末の衆院選で与党が大勝してるんで)バカなオトナはハナから相手にせず、未来ある若者に向けてのメッセージアウトです。

日本国憲法を「いのちの泉」のようなもの形容し、この世で一番大切な命を守るものとして憲法を位置付けており、改憲勢力に対してけん制する内容になっています。
ただ、子供たちに対して改憲反対を刷り込むのではなく、自分で考え、自分で判断することの大切を説いている点は当然のことながら素晴らしいと思います。

情報過多のこの世の中で、流れ込んでくる情報の中から自ら選択して、判断していくこと。
大人でもとても難しいことで、ともすれば耳障りのよい言説に流されてしまいがちな日々ですが、しっかり立ち止まって考え、自ら判断していくことの大切さを改めて思い知らされますね。

巻末に日本国憲法の全条文が掲載されていたので、改めて読み直すと前文から感慨深い内容ですね。

これを「アメ公から押し付けられたもんだ!」という人もいますが、日本語に訳す過程では少なくとも日本人の手を経ているわけですからそこまでキレなくてもいいと思います。

改憲論議では第9条ばかり取り上げられますが、第3章(第10条から第40条)の国民の権利や義務を不当に侵されないための第9条であり、そのために公僕として働く政治や行政を規定したその後の条文につながるのではないかと感じました。
そして、第10章で憲法の最高法規性が謳われ、第99条で公僕(大臣・議員・裁判官・公務員、なんなら天皇も含む)は憲法を尊重し擁護する義務があると規定されています。
つまり、国民に奉仕する公僕こそ憲法に従わなければならないのですから、改憲しやすくするために第96条を改正しようなんて小手先のテクニックに走るのはやっぱりおかしいよなと思う次第です。

そんなキレイごと言ってても、支那のパンダ帝王や北のミサイル狂人の暴走を止められへんやないか!というご意見もごもっともですが、そもそも自分が銃持って戦いに行く気概もないし、子どもに銃持たせたくないので、その意見を支持できない自分がいるのも事実です。
だったら座して死を待てというならそうせざるを得ないかもしれませんね。

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