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どこか、とおいところへ


ここ最近、なんにもうまくいきません。

細かいミスもたくさんしてるし、大きいアクシデントも起きるし、今まで出来ていたことができなくなっている気がしてるし、いろんな人に迷惑をかけまくっている気もします。

やることはたくさんあるのに、何をしたらいいかわからなくて、パソコンの前でぼーっとしていることが多くなってきました。

やりたくて始めたことも、楽しいと思えていたはずのお仕事も、全てが自分の負担としてのしかかってきています。

なんだか疲れてしまいました。

非日常

1ヶ月ほど前、ひさびさのお休み。ふと思い立ち、

気付いたら青海川に向かう特急のチケットを購入していました。

青海川(おうみがわ)は、新潟県柏崎市の地名です。青海川駅は日本海にもっとも近い駅としても有名ですね。

というわけで行ってきました。

新潟からは特急しらゆき号にのって柏崎まで向かい、柏崎から信越線で2駅移動するのが一番いいと思います。長岡まで新幹線に乗るのはコスパが悪いし、全部鈍行はおしりが死にます。

夏の穏やかな日本海と、どこまでも伸びる地平線が、自分をまっさらにしてくれる気がします。


駅周辺はまじでなんにもありません。

店どころか日陰もほとんどない。

なにもなさすぎて、とりあえずカメラを構えてみました。

この赤いのは国道8号線。ビュンビュン車が走っています。そのせいかこの辺の車もちょっぴりスピード早め。

人もほとんどいませんでした。なんだかここだけ昭和

あまりにも暑かったので、休憩出来そうな場所を求め茶屋へ。

ちょっと見づらいのですが、「酒の新茶屋」というお店です。お店の方がとっても気さくな方で、色々とお話を聞かせていただきました。

どうやらこのへんは北国街道が通っている場所らしく、松尾芭蕉や十返舎一九などがこの茶屋について言及しているそうです。めちゃめちゃ急な坂道なので、難所と言われていたんだとか。


茶屋の2階からの眺めがすごくよかったのと、海風が涼しく心地よくてしばらくいてしまいました。

そのあとはお店の方に教えていただいた北国街道跡を通り海岸へ。

何も考えずぼーっと日本海を眺めていました。


誰も自分のことを知らないし、ここでは「やるべきこと」がひとつもない。そんな空間が心地よかったです。


……そんなことを考えるレベルで疲れていたんでしょうね。完全に逃避ってやつです。


これを書いている今はかなりメンタルも落ち着き(よくなったとは言ってない)、目の前のやるべきことを一つ一つこなしているところです。

えんまさま

そんなこんなで1時間に1本しか来ない電車が来ました。

出発前に駅舎をのぞいたら、紙とペンが置いてあり、訪れた人の旅の記録を垣間見ることができました。どうやら最初の人は終電を乗り過ごすという絶望的なミスをかましたようです。

紙とペンだけでできるコミュニケーション、素敵です。


電車に乗りこみ、いったん柏崎で下車。


その日は「えんま市」と呼ばれる大きいお祭りの日で、駅も少し賑わっていました。

2kmぐらいの道にたくさんの露店がならぶお祭りで、「新潟三大縁日」のひとつに数えられます。

端っこの方しか見なかったけどたくさん人がいました。人ごみに紛れ込みさも地元住民かのような顔をしながらうろうろすること20分。

インスタ映えしそうなアイスとかを食べました。

写真はないけどベビーカステラを買ったら「おおきに!」と言われ懐かしさに泣きそうになりました。どうしてこんなコテコテの人が柏崎に…?


花か花火か

次に向かったのは長岡、国営越後丘陵公園です。

この日「長岡花火ローズファンタジー」という花火大会が夜にあって、それに行く予定をしていたので午前中にこれだけ遠出ができたわけです。


…花火大会のチケットを家に忘れて柏崎から一度新潟に取りに戻ったので、予定していたところを半分くらいすっ飛ばしましたが。


気を取り直しバラを眺めてきました。

ここは「香りのばら園」と言うらしく香りのこととかも色々解説があったのですが、鼻がイカれていてほとんど分かりませんでした。わたしにアロマは向いてない…。

そしてゆるっと芝生で場所取り。夕暮れ時はかなり涼しくなり過ごしやすい気候になりました。

花火大会は「ローズファンタジー」という名前の通りばら園にちなんだものらしいです。一つ一つにおそらくストーリーがあったのだと思うのですが解説がよく聞こえなかった…

花火はきれいでした。

カメラがよく分からない設定になっていたらしくよく分からない写真も撮れました。

余白

とにかくこの日は普段住んでいる街や仕事などの

「現実」から離れた一日でした。色んなものから離れて何も考えずに過ごした時間は、すこしだけわたしの心に余白を作ってくれました。

やらないといけないこともたくさんあったけど、きっとわたしにとって必要な時間だったのだと思います。

切羽詰まっていて余裕もなくて、一言で言うと「絶望」みたいな日々を過ごしていたのですが、このプチ現実逃避を経て、ちょっとだけ落ち着いて日々のタスクと向き合うことが出来ています。そう考えるとまじで心の余裕って大事だなって思います。他人にも優しくできるし。

精神的に疲れてきたら逃避行するの、ありですよ。

そしてこれも行ってから記事を形にするまでに1ヶ月かかるという…

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