SF 気になるあの娘 【二億斉藤】#毎週ショートショートnoteの応募用(560文字くらい)
「二億斉藤」
「なんだよ、てれるな」
ネットで繋がるゲームで二億かせいだ。モンスターを倒して偶然アイテムを手に入れた。ネット内の競売で売ると大金が手に入る。
「運がいいよな」
「お前も狩りにいけよ」
「数万分の一だぞ、時間が無駄すぎる」
ギルドの仲間は、うらやましそうに俺を見る。俺はこれから競売で強い武器と防具を買う予定だ。
「ごめんなさい、競売はどこにあります?」
「ああ、一緒に行こう」
頭に新人のマークが出ている、かわいらしい女の子キャラは、ブリブリのブリ子だ。
「狩り場を教えようか?」
「ありがとう」
それからは毎日、彼女と狩り場にでかける。稚拙でゲーム下手の彼女は、俺に頼り切った。
だから金を使った。
「あのねー、このアクセサリ強いんですよ」
競売のアイテムを指さして、媚びる。俺は金は……もう無かった。
「買えないよ」
「えーそうなんですかぁ、でもねリアルマネー使えば……」
RMT、違法の現金を使う行為……
「もし買ってもらえば、リアルで会ってもいいかな……」
「わかったよ」
とぼとぼとギルドに戻ると仲間がニヤってる。
「よお、文無し斉藤」
「なんだよ……」
「あの女はやめとけ、業者だ」
「え?」
「お前にリアルマネーを出させるための、サクラだよ」
仲間はみんな知っていた……散財した俺は今日も一人で狩り場で稼ぐ……
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