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SS 全力で推したいダジャレ #毎週ショートショートnoteの応募用

「こんなダジャレがあるんだ」

私は普段からは想像できない彼を見ている。デートしてからしばらくして倦怠期に入る。居るのが当たり前なのに邪魔に感じる。

彼はテンションが上げている。私を喜ばそうとしているのは理解できた。飽きさせないために、お笑いトークで楽しませたい。

「全力で推したいダジャレだ」

彼はそのダジャレがどれだけ面白いかを力説する。聞いただけで笑いが止まらない。一時間は笑う。笑いすぎて生活に支障がある。

「そんなに面白い?」

私が興味を持つとさらに説明を加える。この話は芸人の一発芸とは違う。単純なのに深い。人生を見つめ直す。哲学かもしれない。人類が誕生した頃には記述されていた。このダジャレは人類の宝だ。熱狂的に頭をふりながら私に説明をする。私は怖くなる。

「どんなダジャレなの?」

彼は聞いたときの衝撃で内容を忘れたと言う。思い出せない。彼は頭を抱えている。そしてそのダジャレを教えてくれと泣き出した。

翌日は病院に連れていく。

A weeping young man with his head in his hands. --v 4


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