SS 逆メイド喫茶 #たいらとショートショート
「先にお飲み物お伺いしましょうか?」
猫耳をつけたメイドさんが注文を聞いてくる。「いやまだ決まってないので」彼女は戻ると別の客のカップを下げて回る。忙しそうに飛び回る彼女を見るのが好きだ。尻尾をフラフラさせながら可愛く接客をする。
「お前は、またあの喫茶店に行ってるのか?」友人が僕をからかう。頻繁に通うからお金が足りない、バイトをしないと。僕はバイトを探すとぴったりの店があった。逆メイド喫茶があるのだ。男性がメイドさんの服を着て接客をする。
「いらっしゃいませ」スカートが恥ずかしいが、僕は彼女に会うために頑張る。客層はOLさんが多い。やはり年下の男子が良いのだろう。じろじろ見られるのも馴れた。
新しいお客さんが来た。「ん?」彼女はメイド喫茶の猫耳さんだ。僕は顔が赤くなりながら近づく。彼女は僕を見ると微笑む。「あら?ここで働いてたのね?私もここの常連になるわ」僕は最高の気分で接客する。
「ご注文はいかがなさいますか?」
(409文字)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?