SS DTちゃうわ!【リベンジトリートメント】#毎週ショートショートnoteの応募用
復讐、それは甘美に違いはないが虚無でもある。復讐しても何も変わらない。
「経験ないんだ」
「ないよ」
ギャル風の彼女は俺を真正面から見つめている。彼女は経験豊富でスル事が愛と考えていた。だから愛した。
「じゃあしよ」
「無理」
眉をひそめる彼女は横を向く。怒っている? 嫌いになった? 気分を害していないが戸惑っている。端正な横顔を惹かれるように見つめる。
「なに?」
「いや、かわいいかなと」
「かわいいよ、だからなんで」
「なにが?」
「かわいいならスルでしょ」
「それとこれは別」
人は理解不能な理屈には悪意を感じる。馬鹿にしている? 騙そうとしている? 不信は嫌悪に切り替わる。
「ならもういい」
「よくない」
「なんでよ」
「髪の毛が痛んでる、トリートメントしたい」
「はぁ?」
彼女を洗面台に連れて行くと、シャンプーしてトリートメントで馴染ませて丁寧に洗う。そしてブラッシング。つやつやー、ティモティー。
彼女の髪の毛は奔放な生活で痛んでいた、それが悲しい。これは復讐だ、復讐トリートメント、彼女をないがしろにした男達への復讐!。
「ありがとう、うれしい」
「当然のことをしただけ」
「じゃあしよ」
「いや、まだだ!」
彼女の肌の荒れが気になる。俺は復讐鬼となり彼女を磨き上げる事を誓った!DTは神経質なのだ(棒)
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