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シロクマ文庫用と青ブラ文学部等の企画参加作品

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企画された作品を置いときます
運営しているクリエイター

#ボケ学会

SS 神様【#大予言】ボケ学会のお題参加作品

「大予言です」 「大きくでましたな」 「予言つうものは大きくしないと面白くありません」 「確かに、道で十円拾ったなんて予言されても困ります」 「その通り、大きな予言は夢がある」 「ありますな、宝くじが当たるとか夢ですな」 「そんな小さいものじゃない」 「もっとですか? そうですな国の大統領になるとか夢ですな」 「もう君は視野が狭い」 「狭いですか」 「もっとね、宇宙的なスケールですよ」 「大きく出ましたな、そうですな、宇宙人にさらわれてスーパーパワーを持つとか夢ですな」 「小

SS 寿命を知る王【#大予言】ボケ学会のお題参加作品

「ノストラダムス、ノストラダムスはおるか」 「おります」  王は大予言者を招く 「予言してくれ、わしの命はどれくらいだ」 「お聞きになってどうなります」 「死ぬ時がわかれば、その間は楽しめる」 「判りました、今夜死にます」 「……それは本当か」 「存分に生をお楽しみください」  予言者が去ると王は息子を呼んで引退を宣言してベッドに横たわる。 「もう何も心配はいらない……とても幸せだ」  深く眠ると翌朝に目がさめる、生きている自分に驚いて予言者を呼ぶ。 「ノストラダ

必然【#大予言】ボケ学会のお題参加作品

1999の年 七の月  空から恐怖の大王が降りてくる アンゴルモアの大王を復活させるために その前後の期間、 マルスは幸福の名のもとに支配する  そう、これは衝撃的だ、世界の終わりが見えている。誰もが世界の破滅を回避しようと考える。来るべき災厄を避けようとするのが人間だ。  そしてだれもが忘れ去った1999年は何事も無く過ぎ去った。誰だって予言なんて信じちゃいない。でも心のどこかで恐れていた。  今はもうそんなものはない、世界なんて破滅しない、大地震やコロナや果てしない

54文字 【#大予言】ボケ学会参加作品

#お笑い #ボケ学会 #54文字

140文字 梅雨しめ

梅雨があける、開けるなら閉めないといけない。「梅雨しめますよ」梅雨がびっくりした。「え?ちょっとまってください、どこをしめるんですか?」夏が梅雨を見ながら「秋まで閉じ込めます」「ひどい夏さんひどい」「出しっぱなしはダメ」「わかりました閉めてください」秋になったらきっと大雨にしてやる。 #梅雨明け #ボケ学会 #参加募集 #笑いは世界を救う #お題発表

SS 氷売り 【#梅雨明け】ボケ学会参加作品

 熊さんと八さんは、梅雨あけの夏日に長屋で寝てる。 「暑いな」 「暑い言うな暑い」 「お前が二回も言うから暑い」 「ええい、うっとおしい」  熊さんが長屋の戸を開けると風は入らずに、むっとする熱気が部屋に流れ込む。八さんたまらずに 「氷食いてい」 「夏にあるか」 「いやこの前売ってた」 「どこで」 「長屋の前で天秤棒かついで売ってた」  当時は長屋に物売りが来るのは普通でした。 「氷なんてどうすんだ」 「氷をカンナで削って煮て冷やしたアズキをいれて食うんだ」 「うま

SS お化け屋敷ボケ 【#ボケ学会のお題】(700文字くらい)

 少女がお化け屋敷にお使い行くことになったのデス!(無理矢理か!)その屋敷は日本家屋で、今にも出そうな雰囲気。恐る恐る玄関に入って挨拶します。 「こんにちは」 「どうも、いらっしゃいませ」 「キャー! お化け」 「キャー! 人間!」  お化けは顔だけ浮いてます。少女はすかさず突っ込む。 「お化けが驚いてどうするの!」 「わざわざお化け屋敷にくる神経が怖い」 「私が無神経な人みたいに言わないで」 「お化けの方が神経ナイデスゥ、勝った」 「勝利宣言しないで、そうだお化け退治

SS 肝試しの洞窟【#ボケ学会のお題】(450文字くらい)

「そろそろ引退しよう、子供達を集めてくれ」  昔あるところに年老いた王様がおりました。3人の王子を呼ぶと洞窟の肝試しで次の王を決める事にします。 「洞窟の奥の宝玉をもってきてくれ」 「わかりました、私が行きます」  第一王子は家来を連れて暗い洞窟に入ります。しかし家来は洞窟のオバケたちに追い散らされてたった一人になった第一王子は、逃げ帰ります。 「私は部下を統率する力はありません」 「ならば俺が行く」  第二王子は武勲を立てた勇ましい男でしたが、洞窟の恐ろしさには勝

原稿用紙ボケ【#ボケ学会のお題】お化け屋敷

「オバケ怖いよね」 「……そうだな」  アベックが廃墟のお化け屋敷を歩く。しかし何も出てこない。物音ひとつしない、廃墟を歩くだけだ。出口からでると不満そうな顔で彼女が怒る。 「オバケでないじゃん」 「そうだな……」 「サギだよね、お金を返してもらおうよ」 「雰囲気を味わうだけのアトラクションさ」  納得いかない彼女は、不満そうだけど納得する。 「次どこいこうか?」 「そうだな……」  かわいい彼女は、生き生きと輝く。背後から取り憑こうとした死霊は無念そうに離れていく

写真でボケ 【ボケ学会】

SS あんパン大好き娘は私を拉致してどうするつもり? 【#ボケ学会のお題】

 長いスカートのクラスメイトは、右手のこぶしにスカーフを巻き付けて、左手のアンパンを食いちぎる。 「甜芽、あんたは黙ってそこに座ってな」 「律、もうやめて」  ゆっくりとリョウスケが歩いてくる、決闘の時間だ! xxx  律は、パン屋さんの長女でアンパンが好きな女の子、店で売れないふぞろいのパンをくれた。 「アンパンは最高よ」 「おいしいよね」  アンパンの生地がふんわりしながらも、しっとりもちもちした食感は焼き上がりでないと味わえない。それがおいしくて一緒に遊んで

SS カレーパンが大好きな幼なじみはライバル【#ボケ学会のお題】(1300文字くらい)

 夏休みの登校日に、校舎裏でクラスメイトの男子が座っている。すらりと伸びた手足は少女のようにほっそりとしてカレーパンを食べていた。 「陸人、ここでお昼なんだ」 「甜芽、もぐもぐ、頼みがあるんだ、もぐもぐ」 「食べてからでいいよ」 「うんうん」  すらっとした容姿は、スレンダーな女性にも感じる。 「最近、リョウスケと仲いいよね」 「ああ、そうね、映画とか見てる」 「ふーん」  ちらりちらりと私の方を見ている陸人は、私の事が好き? (えーどうしよう、でも別にリョウスケと

SS うちのメロンパンは幼なじみと仲良しになる幸せのお人形だった話【#ボケ学会のお題】

 メロンパンに手足がついている。手作りのアクセサリーはお気に入りで通学カバンに大切につけていた。 「遅刻しちゃう」  いつもの曲がりかどを無意識で走り抜けると男子がいた。頭から腹に突っ込むと二人で転んでしまう。 「ごめーん」 「痛てええよ……甜芽か」  クラスの不良はリョウスケだ。 「げ!」 「げ!ってなんだよ」  幼なじみで小さい頃から知っているが中学に入ると背がでかくなる。私は背が低いので並んで歩くと小学生に勘違いされた。 「悪かった、でもあんたも悪い」 「

SS 雨ボケ【#ボケ学会のお題】

 チャンカチャンカチャンカ  チャンカチャンカチャンカ  チャンカチャンカチャンカ  ハイ! 「雨です」 「傘です」 「二人あわせて雨がっぱ」 「いやー、雨傘じゃないんですよ」 「なんで、カッパなんでしょう」 「昔バイトで誘導員してた時なんですよ」 「大変ですね」 「雨の日は傘をさせない」 「両手が空いてないと誘導できない」 「だから透明なビニールの雨がっぱをつけてました」 「あー見たことあります」 「これがまた蒸すんです」 「通気性悪そうですね」 「冬はいいんです、あ