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縁側で姉の硝子風鈴が鳴る。命日が近づく。 来週に無料にします。レギュレーションのために有料化です。 夏の風鈴は僕も好きだ。 「義男、風鈴どこにあるの」 夏だと言うのに、布団で寝てる姉の白い顔は死期が近い事は判る。 かすれた声で風鈴の事ばかり気にしていた。 「去年、僕が落としてこわした」 「……そうだったわね」 「買ってくるよ」 「うん……」 ねえさんは風鈴の小さな音が好きだ。どんなに暑くても涼しくなると笑う。硝子屋に行くといつものおばあさんが座っている。